北欧家具とは|6つの特徴とおすすめの北欧家具ブランド10選

/ 最終更新日:2024/09/29

北欧家具とは|6つの特徴とおすすめの北欧家具ブランド10選

近年ではデザインや色使い、そしてあたたかい雰囲気がある北欧家具が人気です。北欧家具はモダンでシンプルなデザインや、計算しつくされた快適性や実用性にも優れています。

しかし「北欧家具の特徴って良くわからない?」「おすすめの北欧家具が知りたい」など、お考えの方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、北欧家具の特徴やおすすめの北欧家具の人気ブランドを紹介します。北欧家具について知識を深めて、北欧インテリアを楽しんでください。

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北欧家具とは

北欧家具とは、デンマークやフィンランド、スウェーデンやノルウェーなどの、北欧諸国で製作された家具を指します。

北欧は日照時間が短く、冬は寒さが厳しい気候。そのため室内で過ごすことが多く、「快適に過ごせる居心地が良いデザイン」「長期間使用できる実用性」が、北欧家具のスタイルの基本となります。

そして洗練されたデザインで使い心地が良い、あたたかい雰囲気がある北欧家具は、日本をはじめとする世界各国の人達に支持され続けています。


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北欧家具の歴史

北欧家具誕生の背景にあるのが、18世紀後半にイギリスで起こった産業革命です。
これにより、世界中で軽工業の機械化が急速に進みました。
とはいえ、当時の技術は未熟であったため、粗悪な工業製品が大量に生み出された側面もあります。
この流れに対して、手工芸の復興を掲げる「アーツ・アンド・クラフツ運動」やドイツの総合芸術学校「バウハウス」などが一石を投じました。
とくに、機械的かつ効率的で美しいデザインを生み出そうとするバウハウスの思想は、世界中に大きな影響を与えました。

隣国のデンマークも例外ではありません。
ただし、デンマークは、自国に合った形で受け入れようとします。
その中心的な役割を担ったのが、デンマークモダン家具の父と呼ばれる「コーア・クリント」です。
コーア・クリントは、完成されたデザイン(昔から存在するデザイン)を現在の生活にあわせて再びデザインする「リ・デザイン」を提唱しました。
コーア・クリントの考えは、デンマーク王立芸術アカデミーの生徒を中心に、次の世代へと受け継がれます。

優れた品質とデザインを兼ね備えるデンマーク家具がアメリカで紹介されると、北米市場で大きな注目を集めました。
デンマーク家具の人気は、1970年代以降、低迷しますが、1990年代中ごろから世界規模で再び加速します。
新興北欧家具ブランドの人気もあり、その人気は現在も衰えていません。
このような流れで、北欧家具が世界市場に浸透したのです。

北欧家具の名デザイナーたち

ここからは、北欧家具の名デザイナーをピックアップして紹介します。

ハンス・J・ウェグナー

「椅子の神様」と呼ばれることがあるデンマークの家具デザイナーです。
彼の代表作のひとつとして、CH24があげられます。
CH24は、背もたれの支柱がY字状になっている椅子(通称:Yチェア)です。
中国・明時代の圏椅(クァン・イ)をリ・デザインしたチャイニーズチェアから誕生しました。

オーレ・ヴァンシャー

コーア・クリントの後任としてデンマーク王立芸術アカデミーの教授となったデザイナーです。
彼の代名詞となっているのが、現代的でありながら伝統的な品位も兼ね備える椅子です。
オーレ・ヴァンシャーの椅子を購入すると「毎日、毎日、その椅子に座ることになる」と評価されています。
素材とディテールにこだわった作品は現在も色あせていません。

アルネ・ヤコブセン

独自のアプローチでデザインを試みた、いわゆる「非クリント派」のデザイナーです。
小物から建物まで、あらゆるものをデザイン(トータルデザイン)したことで知られています。
彼も、体を包み込むようなデザインの「エッグチェア」、座面と背もたれが一体になった「アントチェア」など、優れたデザインの椅子を多数生み出しています。
北欧を代表するデザイナーの一人です。

北欧家具の6つの特徴

北欧家具には6つの特徴があります。 具体的に、どのような特徴があるのでしょうか。

1.飽きのこないデザイン

北欧家具は長い時間を家族や友人と過ごし、誰が使用しても使いやすく居心地が良く、飽きないデザインが求められます。

なお、北欧家具は基本的にシンプルなデザインのものが多いですが、美しい曲線を描いている椅子やスツール、テーブルなどもあります。また、曲線は美しいだけでなく座り心地や、身体にぴったりと添うような機能性も兼ねているのです。

2.アクセントにはカラフルな挿し色

北欧の家具はモダンでシンプルなデザインのものが多いですが、アクセントに置く物や小物はカラフルな挿し色やデザイン性の高いものを取り入れています。

例えばクッションカバーの場合、ソファはシンプルなデザインのものに、北欧ならではの柄やカラフルな色合いのクッションカバーをアクセントにして挿し色を楽しんでいます。

3.ナチュラル&シンプル

北欧家具は、自然と共存できるような、ナチュラルでシンプルなデザインのものが多いのが特徴です。またシンプルで使いやすく飽きのこないデザインが特徴的であり、洗練された美的センスも兼ね備えています。

4.実用性が高い

デザイン性のほかに、実際家具を使う人が疲れず居心地が良く、さらに丈夫で長持ちすることが北欧家具の特徴です。これらの要素を兼ね備えた「実用性のある家具」は、北欧家具の重要な特徴ともいえるでしょう。

5.天然木の素材

北欧家具ではオーク材ウォールナット材のような天然の素材を使用することが多く、経年と共に天然木の色が変化する様子を楽しむことも可能です。


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北欧家具の特徴とは?

6.耐久性・堅牢性

耐久性、堅牢性が高い点も北欧家具の特徴です。
北欧家具の多くは、厳格な品質管理のもと、高度な技術を有する職人が製造しています。
したがって、耐久性、堅牢性の高い家具が誕生するのです。
オーク、チーク、ウォールナットなど、品質の高い広葉樹を主に使用している点も見逃せません。
成長が遅い広葉樹は、針葉樹に比べて硬いため、傷つきにくいと考えられています。
使用している木材も耐久性、堅牢性が高いといえるでしょう。

北欧家具を取り入れたインテリアのポイント

北欧家具を取り入れたものの「どこかしっくりこない」と感じる方は少なくありません。

以下の点を意識すると、お部屋のまとまりがよくなります。

【意識したいポイント】

  • ・ベースカラー、アースカラー、アクセントカラーを決める
  • ・素材に統一感をもたせる
  • ・家具のテイスト(シンプルなデザイン)を統一する
  • ・明るく落ち着いた色の壁紙にする
  • ・シンプルで美しい照明を選ぶ
  • ・落ち着いた色味、デザインのラグを選ぶ
  • ・好きな小物を配置して北欧らしさを演出する

インテリアのポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
興味がある方は、こちらも参考にしてください。

北欧家具はSDGsにも即している?その理由とは

北欧家具は、SDGsに即した家具です。
主な理由として、以下の点があげられます。

自然由来の原材料

北欧家具の多くは、自然由来の原材料を使用しています。
北欧家具ブランドの中には、環境認証を受けた木材を使用しているところもあります。
例えば「Carl Hansen & Son」は、2025年までに使用する木材のすべてを、環境認定を受けたものに変更することを目指しています。
2024年9月時点で、FSC®認証を受けた木材で製作している家具の数は75種類以上です。
FSC®認証は、森林、生物の多様性、地域社会、先住民、労働者の権利を守り生産された製品であることを示します。
また、竹をはじめとする再生可能な素材を利用している北欧家具ブランドもあります。
北欧家具は、SDGsに即した家具といえるでしょう。

出典:CARL HANSEN&SON「環境ラベルを有した木材を求めて」

耐久性の高さ

北欧家具の多くは、世代を超えて使用できる耐久性を備えています。
また、修理を行えるように設計されているものも少なくありません。
したがって、他の家具に比べて長く使用できる傾向があります。
伐採する森林を減らしたり、廃棄物を減らしたりすることにつながるでしょう。
この点からも、SDGsに即した家具と考えられます。

リサイクルの容易さ

北欧家具ブランドの中には、リサイクルに積極的に取り組んでいるところもあります。
例えば、製造過程で発生する廃棄物を再利用するなどの取り組みが行われています。
北欧家具そのもののリサイクル・リユースが行われている点も見逃せません。
不要になった北欧家具を買い取って、リサイクル・リユースを行っている国内家具店、家具メーカーが多数存在します。
リサイクルやリユースしやすい北欧家具は、SDGsに即しているといえるでしょう。

北欧家具ブランド 10選

代表的な北欧家具ブランドについて紹介していきます。

Fritz Hansen/フリッツ・ハンセン

フリッツ・ハンセンは、デンマークの家具ブランド。北欧らしいシンプルで無駄がないデザインです。例えばチェアでは、「EGG™ CHAIR/エッグチェア」や「SWAN™ CHAIR/スワンチェア」が有名です。

エッグチェアは、アルネ・ヤコブセンによりデザインされました。1958年にデンマークのホテルラウンジ向けにデザインされたもので、フリッツ・ハンセンの名作ともいえる作品です。包み込むようなフォルムが美しいチェアです。

またスワンチェアも、1958年のコペンハーゲンのSASロイヤルホテルのロビーやラウンジエリア用にデザインされたチェアです。緩やかな曲線美が奏でる特徴的なフォルムがソフトな印象を与えます。

Fritz Hansen/フリッツ・ハンセンの詳細はこちら

Carl Hansen & Son/カール・ハンセン&サン

カール・ハンセン&サンは、現在も愛され続けている「Yチェア」や「DH88T」をデザインした、ハンスJ.ウェグナーの家具を最も多く製作する北欧家具メーカーです。

Yチェアは、背もたれのY字型に伸びた部分が名前の由来となっています。1950年に生産されたYチェアは、曲木加工技術の造形美が人気となり、モダンデザインの名作として世界的にベストセラーとなりました。

CH88Tは、脚部にスチール素材を使用しており、木材と異素材を組み合わせたデザインが特徴的なチェアです。座面や背もたれの曲線は美しく、身体を優しく支えるため座り心地も兼ね備えた逸品といえます。

カール・ハンセン&サンの詳細はこちら

TEMPUR®/テンピュール®

テンピュール®の素材は、NASAがロケット打ち上げの際に宇宙飛行士にかかる重力を緩和する素材の開発にありました。そして30年以上の年月を重ね、1991年にデンマークで初めて低反発素材のマットレスとピローを開発。

現在、世界90カ国以上に愛されているテンピュール®は、「他に勝るものはないテンピュール®の寝心地」として、世界各国のオンライン調査にて顧客満足度第1位に選ばれました。

マットレスとピローに使用されている素材は、体温や体重、体型に合わせてぴったり沿い体圧を分散されるため良い眠りが得られます。なおテンピュール®独自の素材は、何度使用しても元の形状に戻ります。そのため、使い始めのマットレスのまま何年も使用ができるため快適です。

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Stressless®/ストレスレス®

ストレスレス®は、ノルウェーで生産されている家具メーカー「EKORNES®/エコーネス®」のブランドです。背もたれに体重をかけることで、自動的にリクライニングする機能を開発。

「テレビを観ながら、疲れを忘れてくつろげるチェア」をという想いから考案されました。また、シートそれぞれのリクライニングが可能なストレスレス®チェアの構造を備えたソファも発売。

なお、ストレスレス®は、身体を支える構造や独自のサポート機能、さらにさまざまな体格であっても対応でき人間工学的に優れていると評価され、2002年にアメリカカイロプラクティック協会より推奨商品として認定されました。

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SIMMONS / シモンズ

一晩で、身体と心をベストの状態へ整えるシモンズのポケットコイルマットレス。シモンズは、一つひとつを特殊な不織布の袋で包む画期的な製法。”面”ではなく”点”で支えることで、身体を自然なS字曲線を描くことが可能となりました。

自然な身体の曲線を保てるため、身体の一部が沈み込んで痛みを伴うこともありません。また、理想的な姿勢をキープできるため、血液やリンパの循環がスムーズに保たれ朝起きたとき疲れによる回復を促します。

シモンズの詳細はこちら

STOKKE / ストッケ

3世代に渡り技術やデザイン、品質にこだわり続けている高品質な家具メーカーストッケ。子ども向けの優れた家具を製作していますが、中でもノルウェーのデザイナーピーター・オプスヴィックがデザインした「トリップトラップチェア」はストッケの代名詞といえます。

トリップトラップチェアは、アクセサリーと組み合わせることで生後6か月頃から利用が可能です。また座面やステップを移動調節することで、大人になるまで正しい姿勢で座れます。40年以上経った現在も、世界中で愛され続けているチェアです。

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フィヨルド

デザインや快適性において、高品質なノルウェー生まれのブランド「フィヨルド」。1941年に創業以来、快適さにこだわりチェアやソファを作り続けています。

フィヨルドのリクライニング Cベースチェアは、身を預けると自然に背もたれと座面がリクライニングします。そのため、ボタンやレバーなどの操作は不要。また、付属のフットレストに脚を置くと、宙に浮いているような座り心地を体感できます。

リクライニングチェアは座ったままで360度回転が可能です。とことんリラックスできるような工夫を施しています。なお、Cベースチェアは耐久性に優れたヨーロッパ産のブナ材を採用。エスプレッソ・ダークチェリー・ナチュラルの3種類からお選びいただけます。

MUUTO / ムート

2006年にデンマークのコペンハーゲンにて設立された家具メーカームートは、最前線で活躍している家具デザイナーを抜擢。家具や照明、インテリア小物など北欧ならではの、洗練された北欧の伝統的デザインを代表する家具ブランドです。

アイコニックなシェルデザインが特徴的な、ダイバーサイドチェアウッドベースは木を細かく砕いたウッドベースを採用しており、環境にも優しいチェアです。

また緩やかなカーブの背もたれと、座面がシームレスに一体化したフォルムが印象的なナードチェアは、身体を優しく包みこむ座り心地。なお、優しい色合いのカラー展開も魅力的なチェアです。

ムートの詳細はこちら

Louis Poulsen /ルイスポールセン

ルイスポーセントは、1974年デンマークにて創業したトップクラスの照明ブランドです。「光をかたちづくる」というコンセプトのもと、ストーリーがあるデザインと光を追求した照明を作り続けています。

1958年に発表した、ポール・ヘニングセン「PH5」シリーズは、60年経った現在もデザインが変わっていません。特に「PH5」シリーズは日本で人気が高く、2016年に署名性が認められ立体商標として登録されました。

PH5最大の特徴は、光の調和を考察して生まれたグレアフリーデザイン。さまざまな大きさのシェードを重ねることで、電球自体を包み込む構造となっています。また心地よい光を生むために、シェードの内側にすべてフロスト加工を施しており、光が反射すると、柔らかな光で空間を満たします。

ルイスポールセンの詳細はこちら

moda en casa/モーダ・エン・カーサ

モーダ・エン・カーサは正式には北欧ブランドではありませんが、日本在住のデンマーク人によってスカンジナビアスタイルを取り入れたヨーロピアンテイストのインテリアを提案する家具ブランドです。日本に20年以上在住しているヨーロッパ人が企画デザインを手掛け、日本の暮らしに合わせた家具や照明、ラグなどのインテリア用品を提供しています。

モーダ・エン・カーサのMOLTO モルト EXダイニングテーブルは、シンプルでありながら自由度の高い可動式のテーブルです。

天板はセラミックを採用しており、両端に設置した伸長式の延長板の切り替えに力は必要ありません。また、使用人数やスペースなど、シチュエーションに合わせて3通りのバリエーションで利用ができます。

他にも、PIPA ピパ ダイニングテーブル セラミックのメタル脚はスライドで可動式です。ダイニングテーブルとして利用したり、ワークデスクとして利用したりできるためフレキシブルに対応しています。

モーダ・エン・カーサの詳細はこちら 取扱インテリア・家具ブランド一覧

快適性に優れている北欧家具で癒されるお気に入りの空間に

本記事では北欧家具の意味や特徴、そしておすすめの人気家具ブランドを紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

北欧家具は秀逸なデザインだけでなく、快適に過ごせて居心地が良く、長期間利用ができる実用性を兼ね備えています。そして、あたたかみがある北欧家具は、室内でリラックスするのにピッタリな家具だといえるでしょう。

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