ウォールナットを使った家具の特徴とお手入れの方法・価格相場
公開日:2023/01/27 / 最終更新日:2024/09/30
ウォールナットは、世界三大銘木の中と謳われている高級木材のひとつ。美しい色や木目、耐久性にも優れているため、さまざまな家具や建築でも幅広く愛されている木材です。
しかし「ウォールナット材と他の木材の違いは何?」「名前は良く聞くけれど詳しく知らない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ウォールナットの特徴や性能、家具ブランドなどについて紹介します。
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目次
ウォールナットとは
ウォールナット(walnuts wood)とは、前述したとおり世界三大銘木のひとつです。世界三大銘木とは、貴重価値があり利便性や美しさを評価された木のことを表します。「ウォールナット」のほかに、「マホガニー」や「チーク」が世界三大銘木とされています。
ウォールナットは、落ち着いた色合いが特徴的で木材の中でも人気があります。なお、ウォールナットは見た目だけではなく、耐久性が優れており反りやひずみなどの狂いの少ない利便性の高い木材として評価されています。
クルミとの違い
クルミ科であるウォールナットは、クルミと呼ばれています。しかし、木材として使用しているウォールナット材とクルミ材は、明らかに違うものを指しています。
ウォールナット材は、ブラックウォールナットといい、衝撃に強くとても頑丈な木材です。なおクルミ材は、さまざまな種類がありますが、その多くは「オニグルミ」という木材を使用しています。
またウォールナット材とクルミ材は、“色”が明らかに異なります。ウォールナット材は深みのある褐色で、重厚感があります。一方で、クルミ材はナチュラルで明るく、自然の温もりを感じられる木材です。
クルミとの違い
ウォールナットは、クルミ科クルミ属の広葉樹です。
簡単に説明すると、クルミの木といえるでしょう。
ただし、家具に使用する場合は、一般的なクルミの木を指すわけではありません。
家具でウォールナットという場合は、北米産のブラックウォールナット材を指します。
日本産、中国産などのクルミ(主にオニグルミ)を指す「クルミ」とは明確に区別されています。
ウォールナットとクルミの主な違いは以下の通りです。
項目 | ウォールナット | クルミ |
樹種 | 北米産のブラックウォールナット | 日本産などのオニグルミ |
色 | 黒っぽい茶褐色 | 明るい茶色 |
生長 | ゆっくり | はやい |
最も大きな違いは、色といえるでしょう。
同じクルミ科クルミ属の広葉樹ですが、家具に加工した場合の印象は異なります。
ウォールナットを用いた家具は重厚で落ち着いた印象、クルミを用いた家具は明るく優しい印象に仕上がる傾向があります。
どちらの樹種も加工性は良好です。
世界三大銘木について
前述の通り、ウォールナットはマホガニー、チークと並び、世界三大銘木に数えられています。
銘木は、色、杢、形状などが美しい高価で希少な木材といえるでしょう。
つまり、ウォールナットは、数ある木材の中でも特に優れていると考えられているのです。
美しいだけでなく、耐久性、加工性も兼ね備えているため、家具、建築、工芸品など、さまざまな分野で用いられています。
木材の品質や美しさにこだわりたい方でも安心して選択できます。
ウォールナットの特徴
それでは、ウォールナット材ならではの特徴について見ていきましょう。
色合い
ウォールナット材の色合いは、深みのある褐色が特徴的です。心材は黒に近い茶色ですが、断面が空気に触れると、濃い紫を帯びた深い色合いに変化します。
紫がかった暗褐色が魅力的なウォールナット材ですが、塗装が綺麗に仕上がる木材としても人気があります。
木目
ウォールナットは真っすぐ空に向かい伸びる広葉樹。そのため、木目も真っすぐ綺麗に整っているのが特徴的です。
全体的に木目が整っているため、大きな家具や床材などに使用すれば、高級感漂う美しい雰囲気へと導いてくれることでしょう。
手触りの良さ
滑らかな手触りもウォールナットの魅力です。
適度な油分を含むため、何度も撫でたくなるような触り心地をしています。
ダイニングテーブルの天板など、手が触れやすいところに使用すると、毎日の生活でウォールナットの質感まで楽しめるでしょう。
ただし、使い始めはややラフな印象を受けることがあります
この場合も、使用を続けると磨かれて滑らかな質感へと変化します。
ウォールナットは、使うほどに魅力を増す木材なのです。
耐久性
ウォールナットは広葉樹に分類される木材です。広葉樹は密度が高い木材であるため、重量があり硬くとても丈夫です。そのため、引っかけても傷が付きにくく、大きな衝撃があってもへこみにくいなど耐久性に優れています。
なおウォールナットは衝撃に強いため、ライフル銃の銃床に使われるほど頑丈です。傷やへこみに強い木材なので、長く使える丈夫な家具を作ることが可能です。
狂いが少なく、加工性や接着性に優れている
「反り」や「ねじれ」のような狂いが少なく、丈夫で加工がしやすいのもウォールナットの特徴です。通常、木材は伐採してからも、呼吸をして水分を吸収することにより歪んだり、乾燥して収縮や割れたりします。
一方でウォールナット材は堅く、「反り」や「ねじれ」のような現象が起こりにくい木材です。狂いが生じにくいため、精度や強度が必要な椅子などの家具にも適しています。
経年により色味が変化する
ウォールナット材は時間が経過すると共に、紫外線によって紫や黒といった色味が抜けていきます。そして、徐々に明るい茶色へ変化します。耐久性があるウォールナットだからこそ、経年による変化も楽しみのひとつとなるでしょう。
ただし、1カ所だけ紫外線が当たり続けると、その部分だけ色褪せてしまいます。そのため家具の置き場は、日当たりを考えた配置にすると良いでしょう。
ウォールナットの注意点
ウォールナットには、気をつけたい点もあります。
家具を購入したい方は、以下の点に気をつけましょう。
価格の高さ
ウォールナットは、世界的に人気の高い木材です。
家具、建築、楽器など、さまざまな分野で利用されています。
一方で、樹木の生長はそれほど早くありません。
奥行80cmの一枚板をとりたい場合、生長に100年以上かかると考えられています。
希少性が高い(供給よりも需要が大きい)ため、一般的な木材に比べて価格は割高です。
したがって、ウォールナットを使用した家具も割高になる傾向があります。
購入価格は注意したいポイントといえるでしょう。
ちなみに、安価な家具は「ウォールナット風」のプリントシートを表面に張った化粧板を使用していることがあります。
このような家具は、ウォールナット本来のよさを感じられません。
紫外線への弱さ
一般的に、ウォールナットは紫外線の影響が現れやすいといわれています。
主な影響としてあげられるのが色の変化です。
一般的な木材は日焼けで濃い茶色になりますが、ウォールナットは明るい茶色になります。
ウォールナット特有の重厚感に惹かれている場合は注意が必要です。
経年変化を楽しめる方も、日当たりには気をつける必要があります。
家具の一部だけ紫外線を浴び続けると、その部分だけ明るい茶色に変化して、ツートンカラーになってしまうことがあるためです。
家具が色褪せたように見えることもあります。
紫外線の影響が気になる方は、カーテンを閉めて日差しを遮ったり、家具を移動して日差しを避けたりするとよいでしょう。
ウォールナットの長所を引き出す使い方&メンテナンス方法
ウォールナットの使い方とメンテナンス方法は仕上塗装で異なります。
主な仕上塗装として、ウレタン塗装とオイル塗装があげられます。
ウレタン塗装は、ウレタン樹脂で家具の表面に塗膜をつくる方法です。
表面が塗膜で覆われているため、水や食べ物などをこぼした場合も、布巾で拭くだけで簡単にお手入れできます。
オイル塗装は、植物性の樹脂を家具にしみ込ませる方法です。
表面に塗膜を作らないため、自然な風合いを楽しめます。
一方で、ウレタン塗装ほどの保護力は期待できません。
水滴や汚れが原因でシミになることもあります。
したがって、これらが付着したときは、速やかに拭き取ることが大切です。
また、定期的な再塗装も欠かせません。
傷や凹みができたときは、その部分を削って新品同様の状態に戻せます。
ウォールナットがよく使われている家具
ウォールナット材で、よく作られている家具は以下の通りです。
- ・テーブル
- ・椅子
- ・チェスト
- ・ソファー
- ・テレビボード
色合いが落ち着いているウォールナット材の家具は人気があります。とはいえ、ウォールナット材の家具は高価なものが多く、すべて揃えるのはハードルが高いですよね。
予算的にリーズナブルに抑えたいと考えるなら、ウォールナット材の「突板」を使用した家具をおすすめします。
突板家具とは、ウォールナット材をシート状にしたものを、ベニア板やMDF材などの表面に接着したものです。ウォールナットの色合いを楽しみながら、費用を抑えられます。
ウォールナットを使用した家具の価格の相場
ウォールナットを使用した家具の価格は製品で大きく異なります。
一般的な目安を示すと、ダイニングテーブルは8~25万円程度、ローボードは5~25万円程度、チェストは7~18万円程度といえるでしょう。
ウォールナット材そのものが高価であるため、他の木材に比べると家具の価格も割高です。
ただし、ウォールナット材には、見た目が美しい、耐久性が高い、経年変化を楽しめるなど、さまざまなメリットがあります。
長く愛用できる家具を探している方であれば十分に満足できるはずです。
ブランド紹介
それでは、ウォールナット家具を取り扱っているブランドを3つ紹介します。
MASTERWAL/マスターウォール
100年後も愛着を持ってもらえる家具作りをコンセプトに掲げているブランド「マスターウォール」。
マスターウォールの代名詞でもある、無垢材のウォールナットとアイアンフレームのコントラストが美しいダイニングテーブル「WILDWOOD」。天板はオイルワックスで仕上げているため、ウォールナット材の手触りも楽しめる逸品です。
そして、国内外のデザイナーとのコラボレーションによる新しい「YUシリーズ」「ヘブン」「デニッシュ」など、さまざまなラインナップを取り揃えています。
MASTERWAL/マスターウォールの詳細はこちらCLASSE /クラッセ
佐賀県諸富町にある家具メーカー、LEGNATEC(レグナテック)のオリジナルブランドの「クラッセ」。上質な素材をベースに、木目の美しさを活かし洗練されたデザインが特徴的な家具です。
さまざまなウォールナット無垢材をミックスした天板が個性的なダイニングテーブル「ジェンマ」は、一つひとつ丁寧に、熟練した職人により作られています。また、キャビネットとサイドボードなどデザイン性が高いのも魅力的です。
CLASSE/クラッセの詳細はこちらCARL HANSEN & SØN/カール・ハンセン&サン
100年以上の歴史がある「カール・ハンセン&サン」は、家具デザイナーのハンス・J・ウェグナーとの「Yチェア」をはじめ、数々の名作を発表し続けています。
北欧家具を代表する数多くのデザイナー家具や、日本の建築家「安藤忠雄」とのコラボレーション家具も製作しています。
OW149|COLONIAL CHAIR(コロニアルチェア)は、細く優雅なフレームがクラッシックで特徴的なチェアです。ウォールナット材はオイル仕上げされており、ゆるやかなカーブを描くレザークッションがエレガントなデザインです。
カール・ハンセン&サンの詳細はこちら 取扱インテリア・家具ブランド一覧へウォールナットは深みのある褐色が魅力的で耐久性のある木材
本記事では、ウォールナットの特徴や性能、おすすめの家具ブランドについて紹介しました。ウォールナットは頑丈で衝撃に強く、反りやねじれのような狂いも少なく、家具に向いている木材です。
ウォールナット材の色や手触り、座り心地などを試したい方はぜひ、村内ファニクチャーアクセスでご体感ください。
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