オーク材とは|種類、メリットとオーク材の家具を長持ちさせる方法
公開日:2023/01/26 / 最終更新日:2024/09/30
「オーク材ってよく聞くけどどんな木材なの?」
「家具の購入を検討しているので、オーク材のメリットとデメリットが知りたい」とお悩みではありませんか?
オーク材は古くから、家具や建築建材として幅広く活用され続けています。なおオーク材は、木材の種類や木目の種類が数種類ある木材です。
そこで本記事では、オーク材の特徴や種類、メリットやデメリット、そして家具ブランドを紹介します。
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目次
オーク材とは
オーク材とは木の種類を指しているのではなく、ブナ科コナラ属の総称であるため、さまざまな種類があります。
オーク材は耐水性や耐久性に優れておりますが、外観も美しいため無垢材(※)として使用されることも多い木材です。
※無垢材とは、天然の木から切り出した一枚板を加工したもの。
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オーク材とウォールナットの違い
オーク材とウォールナット材の大きな違いは色が異なることです。
オーク材は、ナチュラルで明るい色合いが特徴的な木材です。対して、ウォールナット材は深みのある褐色系の色合いが特徴的です。
なお、経年による変化もオーク材とウォールナット材では、真逆の性質を持っています。オーク材は、時間が経つと共にナチュラルな色から褐色へと変化するため深みが増し、ウォールナット材は、時間が経つと共に濃い褐色から明るい茶色へと変化します。
通常、高級感を求める人はウォールナット材を、そして癖のない自然な雰囲気を好む人はオーク材を選ぶ傾向があります。
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オーク材の種類
オーク材の種類として以下のものがあげられます。
【オーク材】
- ・ナラ
- ・レッドオーク
- ・ホワイトオーク
それぞれの特徴は次の通りです。
ナラ
木肌の色味 | 淡い黄褐色など |
加工性 | 良好 |
その他 | 耐久性と耐水性が高い |
価格帯 | 高価 |
日本に自生する樹種です。
北海道を中心に生産されているナラは、ジャパニーズオークと呼ばれています。
木肌の色味は淡い黄褐色から褐色までさまざまです。
心材(中心)に近づくと、灰色のような色味に変化します。
虎の模様に似ている杢目「虎斑」が現れることもあります。
柔軟性に富むため、加工性は悪くありません。
ただし、切削が難しく、割れやすい面もあります。
耐久性、耐水性に優れる点も特徴です。
長期間の使用に適した樹種と考えられます。
レッドオーク
木肌の色味 | 赤褐色 |
加工性 | 良好 |
その他 | 木目が鮮やか |
価格帯 | 安価 |
名称からわかる通り、赤褐色の木肌をしています。
鮮やかな木目も特徴といえるでしょう。
一般的に、重厚感のある美しい樹種と考えられています。
加工性と耐衝撃性に優れる点もレッドオークの特徴です。
優れた樹種ですが、流通量が多いため、ナラやホワイトオークに比べると価格は安価です。
ナラやホワイトオークの代わりにレッドオークが用いられることもあります。
ホワイトオーク
木肌の色味 | 乳白色から褐色の明るい色味 |
加工性 | やや難しい |
その他 | 耐久性、耐水性が高い |
価格帯 | やや高価 |
北米が主な産地です(アメリカンホワイトオーク)。
名称からわかる通り、木肌は明るい色をしています。
しかし、実際の色味は乳白色から褐色までさまざまです。
同じ木でも、心材に向かうほど色味は濃くなります。
非常に硬いため、加工性はあまりよくありません。
一方で、耐久性、耐水性に優れます。
したがって、長く使用したい家具に適しているといえるでしょう。
ホワイトオークは、ナラの代替品として用いられることがあります。
オーク材の木目の種類
オーク材の製材の製法では「柾目(まさめ)」取りと「板目(いため)」取りがあります。
丸太を水平に切ったものを板目板、丸太の中心から放射線状に切ったものを柾目板と呼びます。なお「虎斑(とらふ)」とは、柾目板に現れる天然の虎柄を指します。
オーク材のメリット
まずは、オーク材のメリットについて見ていきましょう。
耐久性が高い
オーク材は木材の中でも、硬く重量があるため耐久性が高いのが特徴的です。ちなみに、海外で半世紀前に作られたオーク材のアンティーク家具も、現役で活躍しているものも少なくありません。
経年変化を楽しめる
オーク材は、時間が経つと共に色に深みが増して褐色へと変化します。変色の大きな要因は紫外線によるものです。経年による色の変化の様子を楽しめるのも、無垢材家具の魅力といえるでしょう。
伸び縮みが少ない
オーク材は伸び縮みが少ないため、家具に使用しても狂いが出にくいのが特徴です。無垢材の場合、湿度を含んだり乾燥したりすることで、伸縮してしまうケースがあります。しかしオーク材は、硬く伸縮しにくいため、家具に使用しても問題ないのです。
木目がキレイ
前述しましたが、オーク材は切り方や場所によってさまざまな木目を楽しめます。特に、虎斑はオーク材ならではの木目です。故意に虎斑が出るようカットし、家具を作ることもあるほどです。
価格が抑えめ
オーク材は優秀な性能を持ち合わせていながら、無垢材の中では比較的価格が控えめな木材です。しかし、木目によって価格が変動するため確認をしてください。
どんな雰囲気の部屋にも合う
ナチュラルな雰囲気のあるオーク材は、どんなインテリアにも合わせやすい木材です。また、明るくシンプルな見た目も、どんな雰囲気の部屋でも取り入れやすいポインです。
防虫効果
オーク材には、タンニンが含まれているため防虫効果があります。シロアリによる被害も防げますし、チェストに収納している衣類を虫から守る働きも期待できますよ。
オーク材のデメリット
一方で、オーク材には留意すべきデメリットも存在します。
熱伝導率が高い
オーク材は熱伝導率が高く、冬場は冷たいと感じます。なお、基本的に木材は熱伝導率が低く、温かみのある素材として知られています。しかしオーク材は、硬く空気をあまり含んでいないため、熱伝導率が高くなっています。
メンテナンスが必要
オーク材だけではありませんが、すべての無垢材は定期的なメンテナンスが必要です。オイルや樹脂で塗装されている家具の場合、基本的には水拭きや乾拭きでお手入れをします。
一方、無垢材の場合は、1年に2回ほどオイルを塗りひび割れを防止します。なお、水拭きをする場合には、硬く絞った雑巾を使用してください。なぜなら、水分を吸収してしまうと、木材が傷みやすくなるためです。
オーク材の家具を長持ちさせるために
オーク材の寿命は、日々の扱い方で変わります。
どのような点に気をつけて扱えばよいのでしょうか。
ここからは、長持ちさせるコツを紹介します。
紫外線対策
人間と同じく、オーク材も紫外線を浴びると日焼けします。
具体的には、色味が濃くなるのです。
味わいが増したと捉えることもできますが、色味が急激に変化する恐れがあるため、注意が必要です。
購入時の色味をできるだけ長く保ちたいと考えている方やゆっくりと時間をかけて変化を楽しみたいと考えている方は、紫外線対策を講じましょう。
基本のポイントは、直射日光を当てないことです。
カーテンを閉めて日差しを遮る、直射日光が当たらない場所へ家具を移動するなどが考えられます。
テーブルの場合は、テーブルクロスの利用も有効です。
ちなみに、紫外線は木材や塗装の劣化も引き起こします。
紫外線を浴び続けると、家具がボロボロになってしまうかもしれません。
長持ちさせたい方は、何かしらの対策を講じましょう。
ワックス・オイルコーティング
無垢材の家具を使用している場合は、ワックスやオイルを使って、定期的にお手入れをすることも大切です。
お手入れを怠ると、油分が不足して毛羽立ち、反り、割れなどのトラブルが起こりやすくなります。
一般的に、オイルはしっとりとした仕上がりで木目が鮮やかになる、ワックスはさらっとした仕上がりで木の質感が豊かになるといわれています。
保護性能に大きな差はありません。
ワックス塗装のものはワックス、オイル塗装のものはオイルでお手入れをするとよいでしょう。
頻度の目安は、年に1回程度です。
具体的なタイミングは、取扱説明書などでご確認ください。
オーク材を使用した家具の相場
オーク材を使用した家具の相場は、製品で大きく異なります。
製品ごとに特徴が異なるためです。
一般的な目安を示すと3~30万円程度といえるでしょう。
割高な印象を受けるかもしれませんが、高級感があるうえ耐久性にも優れるため、価格相応の価値があると評価されています。
ここでは、オーク材を使用したダイニングテーブル、チェア、ベッドの相場を紹介します。
ダイニングテーブル
オーク材を使用したダイニングテーブルの相場は8~16万円程度です。
具体的な価格は、製品により異なります。
同じグレードであれば、想定している使用人数が増えるほど価格は高くなる傾向があります。
ダイニングテーブルのサイズが大きくなるためです。
チェア
オーク材を使用したチェアの相場は3~8万円程度です。
具体的な価格は、製品により異なります。
一脚で10万円を超えるものもあります。
基本的には、量産品よりハンドメイド品のほうが価格の相場は高いといえるでしょう。
高価なチェアは、パーツとパーツを接着したり、負荷がかかる部分を補強したりしているため、長く使い続けられます。
また、加工に手間をかけているため、美しい仕上がりになっています。
実用性とデザイン性を兼ね備えているのです。
ベッド
オーク材を使ったベッド(ベッドフレーム)の相場は10~30万円程度です。
具体的な価格は、製品により異なります。
1台で50万円を超えるものもあります。
オーク材を使ったベッドフレームは耐久性に優れます。
また、ベッドフレームは寝室の主役になる家具です。
高品質なものを購入する価値はあるでしょう。
ブランド紹介
それでは、当社で取り扱っているブランドを4つ紹介します。
MASTERWAL/マスターウォール
「100年後のアンティーク家具へ……」をコンセプトに掲げているマスターウォール。歴史を重ねつつ、100年経っても愛され続けてもらえるような家具を製作しています。
ウォールナットの無垢材を天板にアイアンフレームを組み合わせた、秀逸で美しいダイニングテーブル「WILDWOOD」。そして、国内外のデザイナーとのコラボレーションによる各シリーズなど、さまざまなラインナップを取り揃えているブランドです。
カリモク家具
1940年(昭和15年)、愛知県刈谷市で創業したカリモク家具。国産であることや木材の質にこだわり続けている老舗家具店です。
カリモク家具の最高峰ブランドといえば「domani(ドマーニ)」。最先端の技術と職人の技や技術、デザインや素材などすべての匠の技にこだわりを注ぎ込んでいます。カリモク家具はデザインも品質も最高級。ずっと使い続けられる家具といえるでしょう。
浜本工芸
浜本工芸は、毎日使うからこそ「本物の家具」を提供したいと考えています。また、浜本工芸では頑丈で耐久性に優れているナラの無垢材にこだわり、熟練した職人により加工から仕上げまですべて国内で生産している徹底ぶり。
また、浜本工芸で作られている家具のほとんどが丸みを帯びているデザインです。優しい雰囲気をだすためのデザインですが、仮に家具にぶつかった際「怪我をしないように」という配慮も理由のひとつです。
高野木工
丈夫で長く使い続けられる家具として作られている「普遍的なデザイン」の高野木工。デザインや素材、そして塗装や仕上げまでこだわり職人の手により木の温もり溢れる高品質な家具を作っているメーカーです。
直線を基本としたデザインでありながら、テーブルの縁や脚に角がない優しい雰囲気があるのも特徴的です。ホワイトオーク材やウォールナット材から選べるのも嬉しいポイントです。
匠工芸
北海道上川郡に本社を構える家具ブランドです。
1979年に「技能五輪・国際大会家具部門」で銀賞を受賞した桑原義彦氏が創業しました。
職人集団が、テーブルやイスなどの家具を通して、使い心地、座り心地、さわり心地などの「心地」を提案しています。
北海道産ナラ材を使ったシリーズなどを展開している点も特徴です。
Oak Village/オークヴィレッジ
1974年に飛騨高山で誕生した家具ブランドです。
100年以上、使い続けられる家具を目指して、素材、技術、デザインにこだわっています。
主に使用している素材は、ナラやカバなどの広葉樹です。
木の個性を活かしつつ無垢の木で使用しています。
良質な素材を、飛騨の匠の技術を生かして加工している点もポイントです。
受注生産の家具工房として高く評価されています。
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