ソファの選び方と種類
公開日:2011/11/15 / 最終更新日:2023/07/26
「引っ越しもしくは新築の家に入居するのを機に、ソファを新しく入れたい」と考える人は多くいます。
しかし、ソファも多くの種類があり、自分の部屋に合ったソファを選ぶのは難しいと思う人も多いですね。
そこで、ソファの種類からその構造・選び方の基準を、構造・サイズ・カラーなどの観点から解説します。
ソファ選びで悩んでいる人は、参考にしてみてください。
ソファの種類
ソファにもサイズ・種類はさまざま。
ここでは、どのようなソファがあるのかについて、見ていきましょう。
スタンダードソファ
一般的に「ソファ」としてイメージするのは、何人かが掛けられるタイプです。
もともとは、3人掛けタイプのものが「ソファ」でした。
2人掛けはラブシートもしくはラブソファ、1人掛けはパーソナルチェアまたはパーソナルソファともいいます。
最近は2.5人掛けタイプのものも存在します。
ローソファ(フロアソファ)
日本のように、室内では靴を脱ぐ習慣のある国でよく使われるのが、脚が低い(もしくはない)ローソファ(フロアソファ)です。
座椅子のような感じで使われるのが特徴で、圧迫感があまりなく、お部屋も広く見えます。
リクライニングソファ
リクライニングシートのように、背もたれを倒して使えるソファです。
大半はフットレストもついています。
このタイプのソファは、最近では電動タイプが主流で、リモコンを使って操作可能です。
L字型ソファ
横になって休息できるソファです。
形は、片ひじだけ寄りかかれるもの、長椅子タイプなどがあります。
うたた寝したり寄りかかったりしながらテレビを見るなどでき、リラックスしやすいでしょう。
コーナーソファ
L字型の一種で、お部屋の角に配置できるタイプのソファです。
1人掛け、もしくは2人・3人掛けのソファを組み合わせられます。
大型なのが特徴で、これがあるだけで部屋の雰囲気も大きく変わるでしょう。
また、視線が交差しやすいので自然と話しやすい空間・雰囲気があり、家族が集まるリビングや応接間に設置されます。
ソファベッド
背もたれを倒すことで、ベッドにもなるソファです。
脚がついているものもあれば、ロータイプまで形はさまざま。ロータイプであれば、座椅子感覚で使えます。
一人暮らしであれば文字どおり「ソファ兼用ベッド」として、一人暮らしでなくてもお客さまに使ってもらうための簡易ベッドにも使えるでしょう。
ソファの選び方
ソファの選び方にもさまざまあります。
ここでは、ソファを選ぶ際のポイントについて解説していきます。
構造を確認する
一般的なソファの構造は、下記のとおりです。
全体の骨組みは木製のフレームでできており、これがソファの大体の形となります。
骨組みの上にウレタンフォーム(スポンジのような素材)でカバーをして、クッション性をもたせます。
衝撃吸収材
ただ、これだけでは座り心地は安定しませんし、耐久性も弱いままです。
そこで使われるのが衝撃吸収材で、ソファに使われるのは3種類あります。
- ・コイルスプリング
- ・ウェービングテープ
- ・S字バネ(波型スプリング)
この中でクッション性・均一性・耐久性に優れているのが、コイルスプリングです。やわらかさはやや劣りますが、体への負担も少なくて済みます。そのため、比較的高級なソファに使われる素材です。
コイルスプリングほど耐久性はありませんが、ソフトな座り心地なのがS字バネです。応接間用途で使う場合で、予算に余裕がない場合はこちらを選ぶといいでしょう。
軽量なソファに多く使われているのがウェービングテープになります。
比較的安価なソファに使われている素材ですが、最近のものは耐久性も兼ね備えているものが多く見られます。
利用場面を考える
一般的にソファを選ぶ際、多くの人は座る人数で考えてしまいます。
しかし、大切なのはそこではなく、利用する場面です。
ここでは、想定される利用場面ごとにおすすめできるソファを紹介します。
応接間・事務所で使う
来客が多いご家庭や会社事務所などであれば、ビジネスライクなコーディネートが求められます。
その場合は、シンプルなスタンダードタイプのソファがいいでしょう。
特に応接間であれば、テーブルと併用される機会も多くなります。
そのため、テーブルと併用しやすい、もしくは長時間座っても疲れにくいなど座り心地を重視してを選ぶようにしましょう。
リラックスしたい
リラックスしたい場合は、横になったり足を伸ばしたりできるタイプのソファが最適です。
そのため、肘掛けがあるタイプは、下記の理由からおすすめできません。
- ・首の位置が高くなりやすい
- ・寝転がった時、足を伸ばしにくい
おすすめできるタイプのソファは、下記のような種類です。
- ・L字型ソファ
- ・コーナーソファ
- ・肘掛けがないもしくは低めのソファ
- ・足を伸ばせるソファ(シェーズロングソファなど)
- ・ソファベッド
ソファベッドは、ワンルームなどあまりスペースが広くない場所でも使えます。
なお、ソファベッド以外のソファはサイズも大きく、場所を取ってしまいます。
設置場所をよく考えて選びましょう。
床座のような感じで使いたい・リビングテーブルをよく使う
最近は、リビングテーブルで食事する機会の多い人が増えています。
また、床座になれている人は「座椅子感覚で使いたい」という人も多いでしょう。
そういう方は、下記4つのタイプがおすすめです。
- ・座面が低いソファ
- ・脚が低いローソファ
- ・脚がないフロアソファ
- ・脚がないソファベッド
【関連記事】ローソファのメリットとは?デメリットや選び方も徹底解説!
その他
中には、「現時点で特に想定している利用用途がない」または「現在は2人だけだけど、将来は人数が増えるかも」という人もいるかもしれません。
そういう場合は、ある程度幅に余裕があるものを選ぶといいでしょう。
「大は小を兼ねる」という言葉もあるように、失敗しにくいです。
サイズ
できるだけ失敗しないようにソファを選ぶために必要なのは、ソファおよびお部屋のサイズを知ることです。
目安となる大きさは、何人掛けかまたはソファのタイプで異なります。
ソファのサイズ
目安となる大きさ(幅・奥行)は、下記のとおりです(肘掛けは除く)。
サイズ | 座面(幅) |
スツール・オットマン | 50~80cm |
1人掛け | 60~90cm |
2~2.5人掛け | 120~225cm |
3人掛け | 180~270cm |
L字型(カウチ) | 250~300cm |
上記が、おおよその目安となります。
あくまでも単純計算ですが、1人掛け×人数と考えるとわかりやすいでしょう。
カラー
ソファのカラーは、ベージュ・アイボリー・ピンク・グリーンなど多彩です。
基本的には、お部屋のカラーや他の家具とのバランスを考えて選びましょう。
お部屋のカラー3大要素
お部屋のカラーは、色の構成要素によって3つにわかれます。
構成要素 | 特徴 |
ベースカラー | 室内でもっとも広い面積を占めるカラーです。 白・グレー・ベージュなどの淡いトーンが多く使われます。 |
アソートカラー | カーテン・家具家電などで使われる、ベースカラーの次に多いカラーです。 明るめから暗めのトーンまで、幅広く使われます。 |
アクセントカラー | お部屋のコントラストを作る目的で使われるカラーです。 よくベース・アソートの反対色から選ばれます。 室内のカラーでは、もっとも小さい面積です。 |
「全体を見ながら、アクセントで好きなカラーを追加する」というイメージで選ぶといいでしょう。
デザイン・テイスト
デザイン・テイストからの選び方について見ていきます。
モダンテイスト
モダンテイストにするのであれば、グレー・ブラックのように暗めでシンプルなデザインのものが好まれる傾向です。
重厚感があるので、高級感を出したい時に最適で、アクセントカラーを使う時は、シルバー・ホワイト・ブラウン・レッドなどが使われます。
ナチュラルテイスト
ホワイト・オフホワイト・ライトブラウンなどの自然色メインのお部屋で、ナチュラルテイストのソファがよく使われます。
いわゆる「ウッド系」と呼ばれる、木製フレームのソファが人気です。
色合いでは、ライトブルー・ライトグリーンに人気があります。
モノトーンテイスト
モノトーンテイストの場合、ホワイト・ブラック・グレーなどの無彩色カラーが人気です。
ホワイトとの相性が良く、お部屋の圧迫感の少ない、広さを感じる演出もできます。
レッド・パープル・ロイヤルブルーといった、コントラストの強めなカラーが選ばれるのも特徴です。
ミックスモダンテイスト
モダンの中にナチュラルカラーを取り入れたスタイルが特徴です。
無機質な印象になりがちな中に温かみがあり、重厚感の軽さと優しい印象を両立します。
一般的にナチュラルテイストで使われるブラウン・ナチュラルカラー以外に取り入れられるカラーが多く、幅広いスタイルと組み合わせやすいスタイルです。
実際の座り心地
座り心地の良いソファとは、ズバリ「快適に座れる」かどうかです。
ただ、座った時は快適さを感じても、お尻・腰への負担または体圧で姿勢が歪むなどの理由で、だんだん疲れを感じるソファもあります。
特に自宅で使用する場合、くつろぐことも目的にあるでしょう。
長時間使用すると疲れるのであれば、それは座り心地がいいものではありません。
なので、床から座面までの高さと座面の奥行(足して900ミリ前後が目安)、体圧分散加工があるかどうかは大切な要素です。
また、家で使用する際はあぐらをかいたり寝そべることもあると思います。なので、試し座りができるのであれば、お店の迷惑にならない範囲でいろいろな体制で座ってみてください。
また、現物を見る際はその時の混雑具合にもよりますが、最低でも15分前後、できれば30~40分くらいは座ることも大事です。
素材(張り地)
最後に、ソファの表面に使用される素材(張り地)です。
これを一番重視する方も多いでしょう。
ここでは、ポピュラーな素材について紹介します。
天然皮革(本革)
文字どおり自然素材で、ソファでは牛革が多く使われます。
肌触りもよく、しっとりとした質感が特徴で、耐久性・耐水性ともに強く、保湿性の高い、湿気にも強い素材です。
汚れにも強いので人気はありますが、こまめなメンテナンスが求められます。
また、天然素材なので本来のカラーしかないこと、ソファ全体の値段も高めとなるのがデメリットです。
人工皮革(合成皮革)
ファブリック(マイクロファイバー)と合成樹脂を合わせた素材で、見た目はレザーに近いので「ソフトレザー」とも呼ばれる素材です。
素材に加工・着色しやすく、インテリアにマッチしたカラーを探しやすいという特徴もあります。また、型押しもできるので、表現力にも長けています。
通気性は天然皮革に劣り、経年劣化しやすい素材ですが、汚れやダニに強いので、拭き取り掃除だけで手軽にお手入れできます。
また、耐水性もあるので、万が一濡れても拭き取ればシミになりません。
どんな生地も均一(同じクオリティ)に作り上げられるので、この素材を使ったソファは安価です。
ファブリック(布)
布は、柔らかさとあたたかみを感じさせる素材です。
素材に染色できるのでカラーバリエーションも豊富で、繊維・織り方で雰囲気や印象も変わるなど、皮革系より広い選択肢から選べます。
空気を通しやすいため通気性は高い一方、水や汚れ・ダニに弱いのがデメリットです。しかし、表面の加工が簡単にできるので、撥水加工されたもの、取り外し可能なカバータイプなどお手入れが簡単なものもあります。
量産も簡単なので、この素材を使ったソファも、比較的安価なものが多いですね。
ソファの購入前に確認すること
せっかく選んだソファなのに、事前の確認不足などを理由に搬入できないことはよく起こりえます。
回避するためには、下記のポイントをチェックすることが大切です。
搬入経路
まずは、搬入経路の確認です。
搬入は運送業者が行いますが、指示はあなた自身が行うので、経路・置き場所は把握しておきましょう。
まず、知っておくべき情報は下記の6点です。
- ・エレベーターの大きさ
- ・踊り場で回転させられるか
- ・ドアの幅と高さ
- ・廊下の幅
- ・部屋の壁や廊下に、通路を妨害するものはないか
- ・搬入経路を妨害するものがないか(コンセント・窓枠・カーテンなど)
メジャーがあれば測定できるので、事前に測っておきましょう。
その後、店頭でソファを見て気に入ったものがあったら、その商品のサイズを測ってください。
メジャーは店頭に置いてあることも多いので、それを使うといいでしょう。もし見当たらない場合は、店員の方に相談すると貸してもらえます。
レイアウトの確認
次は、お部屋に置く際のレイアウトです。
シンプルなのは、メインアイテムをすべて平行に並べる直列型です。
応接間にしたいのであれば、対面型がいいでしょう。
リラックス感を出すならL型もしくはコーナー型、パーソナルスペースを広く取りたいのであれば1人掛けソファを囲むように並べる方法もあります。
作りたいお部屋の雰囲気に合わせて、選ぶようにしてください。
ソファはどこで購入するのか
ソファを購入するにあたり、どこで購入すればいいのか困っている方はぜひこちらを参考にしてください。
ソファはどこで買う?
ブランド紹介
ソファのブランドは数多くあります。
この中から、代表的な8ブランドについて見ていきましょう。
フランネルソファ
フランネルソファは、愛知県名古屋市にあるオリジナルソファブランド。
「MADE IN JAPAN」にこだわっているブランドです。
その特徴は、同社にいる職人とデザイナーが設計・試作を繰り返し、品質の高さを確保。販売開始後も改善を繰り返している点にあります。
その徹底ぶりは、ほとんどの製品で170種類以上の記事から選択でき、その幅広さは脚・クッションの高さまで及ぶほどです。
フランネルソファの詳細はこちらマスターウォール
マスターウォール(MASTERWAL)は、岡山県にある「AKASE」が出している家具のオリジナルブランドです。
心地よさを重視したダニッシュソファ(DANISH SOFA)から、広い空間にも馴染むシステムソファまで幅広く取り揃えています。
マスターウォールの詳細はこちらシーヴ
シーヴ(SIEVE)は、普遍的な魅力と斬新性を兼ね備えた家具ブランドです。
オーク無垢材をベースにして鮮やかなファブリックのコントラストがアクセントになるワイドソファ、浮遊しているようにみえるフォルムに目を奪われそうな木製フレームのブラケットソファまで幅広く取り揃えています。
シーヴの詳細はこちらナガノインテリア
ナガノインテリアは、福岡県朝倉市に拠点があります。
熟練した職人による自社工場での一貫した生産体制が同社のウリで、上質なウッドフレームにコイルスプリングと高反発ウレタンを使った、座り心地のいいソファを取り揃えているメーカーです。
ナガノインテリアの詳細はこちらカリモク家具
カリモク家具は、愛知県刈谷市にある日本の老舗家具メーカー。創業以来、木と国内生産にこだわり続けているメーカーです。
同社のソファはデザインはもちろん、座り心地にこだわっており、背もたれの高低や張り地、肘掛けにまでこだわりを持っています。
カリモク家具の詳細はこちらカリモクニュースタンダード
カリモクニュースタンダード(KARIMOKU NEW STANDARD)は、カリモク家具から誕生したブランドです。
北日本にあるカエデ・クリ・ナラなどの広葉樹および間伐材を主に使用し、北欧を連想させるような色使いが特徴で、その品質・機能面を考えたデザインに高い評価が集まっています。
カリモクニュースタンダードの詳細はこちらカンディハウス
カンディハウス(CondeHouse)は、家具職人・デザイナーの長原實氏が北海道・旭川に創った家具メーカーです。
洋室から和室・畳のお部屋にも馴染むデザインが特徴で、コンパクトさを重視した2人掛けや自由に組み合わせられるシステムソファーまで幅広く取り揃えられています。
カンディハウスの詳細はこちらマルイチセーリング
マルイチセーリングとは、福井県(越前)で開業した家具メーカーです。
同社のソファの特徴は、鉄のフレームを組み込んでいることにあります。
脚の高いリビングに映えるデザインのものから、フロアに近い高さを実現したソファまで幅広く取り揃えられており、どのような部屋にも合わせることが可能です。
マルイチセーリングの詳細はこちら 取扱インテリア・家具ブランド一覧へソファを選ぶには、種類と同じくらい搬入できるかどうかが大事
いかがでしたでしょうか。
お部屋を彩るためにぜひ揃えておきたいアイテムのひとつでもある、ソファの種類からその構造や選び方の基準、おすすめブランドについて解説しました。
特にソファは大型家具なので、サイズ・種類によっては室内に入らなくて搬入できないことも起こりうるアイテムです。
また、使っている素材によって、その風合いや高級感なども変わってきます。
ソファについて知った上で、購入する商品を選ぶようにしましょう。
東京にある日本最大の家具店村内ファニチャーアクセス八王子本店で皆さまをお待ちしております。
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