Color Coordinates

色 はインテリアに欠かせない重要な要素。
私たちの心と体に働きかけ、リラックスさせてくれたり、暖かみを感じさせてくれたり、奮い立たせてくれたりします。もちろん自分好みのインテリアを実現するために、「好きな色」は欠かせない要素です。

色はインテリアに欠かせない重要な要素

色 にほんの少し気を配るだけで、インテリアは変わります。
食器の色を統一するだけで食卓にまとまりができ、エレガントにもシックにもコーディネートできます。広いLDも、色を変える事でリビング空間とダイニング空間に分けることができます。寝室に気持ちを落ち着ける色を使うことで、リラックス効果が得られます。気持ちが落ち込んでいるなら、明るく元気な色を身の回りにおいてみましょう!気分を変えるのに役立ってくれるはずです。

色、色々

“色彩”は美術やデザインから日常生活まで、あらゆる場面で欠かせない要素です。
このブラウスにはこの色のスカート、赤いバッグをポイントに・・・自然と意識しているはず。それがカラーコーディネートです。

色の三要素

色は無彩色(白・グレイ・黒)と有彩色に分けられます。有彩色には「色相・明度・彩度」という三つの属性があります。色をコーディネートするときは、この三要素を意識してみましょう。

色相 ・・ 赤や青、黄といった「色」の違い
明度 ・・ 明暗の違い
彩度 ・・ 色みの強さの違い。ビビッドな色は高彩度、グレイがかった色は低彩度

例えば、
同じ色相で統一するとまとまりが生まれます。(・・茶系、青系など)
様々な色を用いても、明度や彩度を揃えておけば全体的なイメージは統一されます。(・・パステル調、ダークトーンなど)
面積の広いものには低彩度の色、アクセントに高彩度の色を使うと、単調にならず変化をつけることができます。(・・落ち着いたグレイッシュなインテリアにビビッドな赤のアクセント→)

グレイッシュなインテリアにビビッドなアクセント

カラーサークル(色相環)

カラーサークル(色相環)

色相の変化を段階的にあらわしたものです。
向かい合う2色を「補色」と呼び、この2色を配色すると互いの色の鮮やかさを強調しあいます。黄色と青紫(濃い青)の組合せ、スポーツ新聞の1面でよく見かけませんか?

同色の配色

自然に調和し合うまとまりやすい配色。単調になりがちなので、面積比や明度・彩度で変化をつけましょう。

補色の配色

互いの色を引き立たせあいながら調和します。変化のある、強い印象のモダンな配色に。

類似色の配色

隣同士や隣の隣との配色。似た要素をもっているので、調和しやすくきれいなハーモニーになります。

色の効果

色には様々なイメージやはたらきがあります。家具やファブリックの色を選ぶときに、ちょっと意識してみてください。

色の寒暖

赤・橙・黄など・・・暖かみを感じる暖色
青緑・青・青紫など・・・冷たさを感じる寒色

暖色に毛のモコモコ感ややわらかさをプラスして冬向きのインテリアに。また寒色に金属やプラスチックのつるんとした冷たさをプラスして夏向きのインテリアに。素材感をうまく組み合わせれば、季節感のあるインテリアが楽しめます。

興奮と沈静

精神をたかぶらせ興奮させる色と、気持ちを落ち着かせ安定させる色があります。リラックスしたい部屋には沈静色を用いるといいでしょう。

進出と後退

近くにあるように見える色と遠くにあるように見える色があります。後退色だからと天井に暗い色を使うと圧迫感があるので注意。

膨張と収縮

同じ大きさのものが色によって大きく見えたり小さく見えたりします。

暖色系、明るく鮮やかな色
興奮色
進出色
膨張色

寒色系、暗くにごった色
沈静色
後退色
収縮色

色合わせ

ただやみくもに好きな色を集めるだけでは、
統一感のない、ごちゃごちゃした部屋になってしまいます。
常にお部屋全体を意識して、カラーを選んでみましょう。

1.メインカラー(基調色)を決める ・・・ 全体の70%

天井、床、壁など面積の大半を占める色です。通常は白やアイボリーなど淡く明るい色で、あまり個性を強く出さないほうがいいでしょう。これから新築やリフォームでこれらの色を決める場合は、床→壁→天井と高くなるにつれて明るい色にすると、安定し広く感じます。

グレー

クールでモダンなイメージ

ホワイト

明るく清潔感のあるイメージ

ベージュ

暖かく落ち着いたイメージ

2.サブカラー(副調色)を決める ・・・ 全体の25%

メインカラーの大まかなイメージに変化をつけ、自分らしさを演出する色です。ソファやチェストなどの家具、カーテン、ラグなどのカラーがこれにあたります。 鮮やか過ぎる色を選ぶと疲れてしまいますが、穏やか過ぎても単調になってしまいます。

ホワイト+クリーム・・同系色の組合せ
ベージュ+茶・・部屋全体にまとまり。落ち着きを演出
ベージュ+グリーン・・メリハリの効いた楽しい雰囲気

3.アクセントカラー(強調色)を決める ・・・ 全体の5%

スパイスとして部屋全体を引き締めるのがアクセントカラーです。クッションやインテリア小物など面積の小さいものに印象的なカラーを用いることで、手軽にお部屋のイメージを変える事もできます。

ホワイト+クリーム+赤・・清潔感のある空間に印象的な赤を
ベージュ+茶+茶・・同系色のグラデーション
ベージュ+グリーン+橙・・若々しく個性的なお部屋に
グレー+ブルー+赤・・クールでスタイリッシュなイメージ

シックな大人のコーディネート

茶系のグラデーションに白いアクセントでシックな大人の雰囲気

爽やかなブルーのコーディネート

ナチュラルベース+ブルーで爽やかなイメージ

寒色系と暖色系

同じクリーム色でも、青みがかった寒色系のクリーム色と黄みがかった暖色系のクリーム色があります。青寄りか黄寄りか、色みをどちらかにそろえるだけでも統一感が違ってきます。

ファブリック選びは重要

カーテン・ラグやソファカバー、ベッドカバーなど面積の大きいファブリックは部屋の雰囲気を決める重要なポイント。同系色でコーディネートしたり、色調を統一したり、トータルでコーディネートすることが重要です。

フォーカルポイントを作る

フォーカルポイントは、“ぱっ”と目を引く見せ場のこと。
ちょっとしたディスプレイスペースにお気に入りを並べたりグリーンを飾ったりするだけで、部屋全体を印象的なインテリアにすることができます。
フォーカルポイントに目を向けさせることで、見せたくない部分をカバーすることもできますよ。

色で彩る

ここに挙げるのはあくまでも一般的なお話。インテリアは住む人ご自身の好みで自由にコーディネートするのが大原則です。基本は基本としておさえ、後は自由に応用してみましょう!

LIVING ROOM −居間−

家族もお客様もくつろげるパブリックゾーン

リビングは家族団欒、憩いの場であると同時にお客様をお迎えする部屋でもあります。自分の好みを前面に押し出すよりは、誰もがくつろげる、違和感のない雰囲気を演出しましょう。
明るいベージュやオフホワイトなどナチュラルなカラーを基本に、コントラストを抑えた柔らかい色調でまとめ、観葉植物やソファのクッションなどでアクセントをつけます。絵画やインテリア小物でさりげなく自分らしさを演出したいですね。

家族もお客様もくつろげるやわらかい配色

DINING ROOM −食堂−

おいしく楽しく食事ができる雰囲気作り

赤や黄、オレンジなど暖色系の色は食欲を増進させます。さらに照明には電球色の灯りを使うと、赤系統の色が際立ちます。強い色やはっきりした色柄は避けて、料理をおいしく見せ、楽しく食事ができる雰囲気作りを心がけましょう。
キッチンとの色のつながりをスムーズにすることも、意識してみてください。

ポイントは暖色系

BED ROOM −寝室−

リラックスできるプライベート空間

深みのある青系の色は、精神を安定させてくれます。書斎や勉強部屋、そして1日の疲れを癒すベッドルームに最適。全体をソフトな色調でまとめると、心がゆったりと安らぎリラックスすることができます。
鮮やかな青を使うとかえって意識が冴えてしまったり、また寒色系を使いすぎると寒々としてしまったりするので要注意。日当たりの良くない場合は、柔らかい暖色系でまとめて暖かみのある部屋にしてみましょう。

暖かみのあるベッドルーム
落ち着きのあるベッドルーム

HILD'S ROOM −子供部屋−

成長に合わせてイメージチェンジ

小さいお子さんは赤や黄色、橙といったはっきりとした色に敏感に反応します。感性の豊かな子に育つよう、白など明るい色をベースにたくさんの色をアクセントとして取り入れてください。
大きくなったら、落ち着いて勉強できるよう淡いブルーやベージュ系に統一してあげましょう。お子様の成長に応じてインテリアを替えたり、お子様と一緒にカラーを選んだり、楽しんでみてください。

子供部屋は明るく楽しく!

LAVATORY −洗面所・トイレ−

すっきりした清潔感と圧迫感のない空間

爽やかで清潔感のある雰囲気を心がけ、圧迫感をできるだけなくしましょう。明るいパステル系でまとめると広さや高さを感じさせてくれます。カラフルなパッケージのものや色の不ぞろいなタオルはできるだけ隠し、小物の色やデザインを統一するとすっきりします。

...for the aged −お年寄り向け−

−安全性に配慮した優しい配色−

高齢になると物が見えにくくなり、特に寒色系の色が区別しにくくなります。照明も若い人の2〜3倍の明るさが必要。床と壁、壁とドアや床の段差などは、色をはっきり区別してわかりやすくしましょう。
落ち着いた色調になりがちだと思いますが、明るく若々しい色をアクセントに取り入れて活力のある空間を演出することも大切です。

■色事典■もご覧ください。

赤の巻 / 青の巻 / 緑の巻 / 橙・黄の巻 / 茶の巻


(2004年3月作成)


本文中に使用している家具・インテリアの写真はイメージです。当社にてお取扱いのない商品が含まれる場合がございます。また、掲載しました情報はコラム作成当時のものとなりますので予めご了承ください。

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