日本の6大家具産地の特徴や家具メーカーを紹介

/ 最終更新日:2024/06/13

日本の6大家具産地の特徴や家具メーカーを紹介

日本には、「6大家具産地」と呼ばれている地域があります。

手軽な金額でおしゃれな家具が購入できる時代です。しかし、末永く使い続けたいと考えるなら国産家具を選びたいと考える方も多いでしょう。

本記事では、日本の6大家具産地の特徴や歴史、家具メーカーをご紹介します。

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家具産地の特徴

日本の家具産地と呼ばれている地域は、以下のような3つの条件を兼ね備えています。

  1. 1.港や河川など流通が便宜であること
  2. 2.良質な木材資源があること
  3. 3.家具作りのイベントや有名な人物像があること

それぞれの家具の産地は、室町時代から江戸時代に発展を遂げました。しかし、当時は大型トラックや列車などの乗り物はなく道路も舗装されていなかったため、材料となる木材や完成した家具を運搬するのは大変難しいことでした。

そのため条件として、家具作りの産地では運搬がしやすく河川や港があること。そして良質な木材の産地であることが重要となったのです。

日本の6大家具産地について

まずは、日本の6大家具の産地と家具メーカーについて見ていきましょう。

【北海道旭川市】旭川家具について

北海道は冬のほとんどが雪に覆われています。そのため、昔は木材の自然乾燥ができず、家具工芸は向いていない地域とされていました。

しかし1899年、札幌市から旭川市へ移駐がはじまると共に、町づくりの一環として国内各地から家具職人が集結。さらに1913年旭川区で木工伝習所を開設し、発展を促しました。

そして第一次世界大戦の戦時需要により、旭川の家具工芸が発展したのです。旭川市が木材の自然乾燥が難しかったにもかかわらず家具産地として始まったのは、冬場の農業の代わりとなる産業が必要だったともいわれています。

CondeHouse/カンディハウス

当時、長原實氏はデザイン大国であったドイツの家具工場で約3年半修行を積みました。そして帰国後、北海道の旭川にて1968年にカンディハウスを創業しました。カンディハウスは北海道の木材を使用し、長い期間使えるより良い家具を製作することを目標としました。

そして、和の美意識から生まれる優しいフォルムや繊細な機能は、心地よく暮らしを求めるすべての方々へ共有したいと考えています。またメンテナンスがしやすい構造を意識しており、ソファの張り替えや再塗装のようなレストア(修理や再生)にも力を入れています。

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匠工芸

匠工業は1974年、北海道旭川にて「技能五輪 国際大会家具部門」で銀賞を受賞した桑原義彦氏によって創業されました。

北海道の自然豊かな家具産地で、木という道具「家具」を卓越した高い技術とこだわりを持ち家具とクラフトづくりに取り組んでいます。なお匠工芸は、座り心地や触り心地、使い心地のような「心地」を家具として形にしている旭川家具ブランドです。

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【静岡中部】静岡家具について

静岡家具は1934年徳川家光の時代、静岡浅間神社の造営にあたり全国から木工や漆工、彫刻などの名士が集められ、建築物と共に家具も作り始めたことがきっかけとなりました。

以降、漆器で培われた伝統技術が鏡台や針箱作りへと引き継がれ、その後茶箪笥(ちゃだんす)のような大きな家具が作られるようになったのです。

なお昭和の初期には、丸鋸盤や帯鋸などの大型機械の採用により、生産の効率化にも成功。そして1947年には、進駐軍用家具の発注を受け、静岡家具はますます発展しました。

起立木工

1949年に創業した起立木工は、企画開発や設計、製造や販売まで一貫している家具メーカーです。「人と自然」をテーマに健康や環境、ユニバーサルデザインを考慮した人に優しいデザインと、快適な住空間の創造に取り組んでいます。

また素材にこだわりデザイン性や完成度を追求した「アネロチェア」は、2014年グッドデザインしずおかにて対象を受賞。円を描く背面と座面には、強度を持たせるため接いで形成していますが、木目が自然に繋がるよう丁寧に組み合わせています。

なお、座面は座ったり立ち上がったりしやすい回転式。素材はウォールナットやオーク、チェリーからお選びいただけます。なお一つひとつ丁寧に作っている証として、座面の裏にシリアルナンバーも刻まれています。

【岐阜県高山市】飛騨家具について

飛騨には、昔から優れた建築技術と熟練した職人が多く”飛騨の匠”と呼ばれています。その歴史は西暦718年と資料に記されており、約1300年も前にさかのぼります。

なお飛騨で家具作りが行われたのは1920年、西洋の曲げ木の技術を学んだ大阪からの旅人2人がきっかけとなり、飛騨の有志達は出資し合い家具メーカーを創業しました。ちなみに、家具メーカーとは次の項目で後述する「飛騨産業」のことです。

政府からの奨励もあり、ブナ材を使用してトーネット型の椅子を製作。試行錯誤の上、やがて技術が定着しました。さらに代表的な家具メーカーが集まる飛騨は、木工家が憧れる土地となったのです。

飛騨産業について

キツツキのマークで知られている飛騨産業は1920年に創業しました。前述した大阪からの旅人2人に心を動かされ地元の有志達が取り組み、曲木家具製作のはじまりです。

しかし、椅子を見たことがなかった職人たちが試行錯誤を繰り返し、飛騨の伝統伎である「春慶塗」を施されている椅子をようやく約2年後に完成したのです。

そして飛騨産業は昭和初期のモダニズムを彩り、日本の家具文化を育み続けました。長い年月で培われた曲げ木の最高技術により、数多くのロングセラーを作り続けている老舗家具メーカーとなったのです。

また、飛騨産業の代表作ともいえる「SEOTO」のダイニングテーブルは、天板や脚部共に丸いフォルムが特徴的。横から見ると天板が浮いて見えるデザインも秀逸です。

なお、セミアームチェアは背板や肘木、後脚まで一体化した家具職人の技が映える美しいシルエットが特徴的。2016年には「SEOTO-EX LDアームチェア」、そして2021年には「SEOTO-EX100」がグッドデザイン賞を受賞しました。

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柏木工

柏木工は1943年に、木材をろくろや旋盤でひく挽き物工場として創業されました。終戦後、日本の復興が始まると共に南京椅子を製作しました。この椅子が柏木工が作った初めての家具となったのです。

さらに柏木工は家具の生産体制を整え、日本で初めての家具のイージーオーダーの仕組みを確立。それにより幅広いオーダーも可能となり、生産システムを日本の家具業界に広めた先駆者でもあるのです。

また現代日本デザインの代表家具として、海外にも輸出されているシリーズ「CIVIL」。“かっこよく暮らそう”をテーマに、シンプルでありながら遊び心も搭載しているデザインです。リビングテーブルやチェア、ソファやTVボードなどがあります。

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ibata interior/イバタインテリア

イバタインテリアは、1943年井端木工所として創業しました。飛騨家具といえば「曲げ木」といわれるほど曲げ木技法の本場となっています。

イバタインテリアの曲げ木に確かな自信はありますが、1999年には圧縮曲げ木技術を導入し、3次元曲げ木と呼ばれる高度な技術も展開しています。そのため、複雑なデザインも飛騨の匠の技と近代マシンの技術の組み合わせにより成り立っているのです。

イバタインテリアの「木楽(きらく)」シリーズのコンセプトは、”木を慈しみ、木に癒される匠の家具”という和のこころを家具に表現しました。例えば、曲木やホゾ組といった飛騨の家具ならではの技法を、古き良き日本の伝統を家具へ取り入れています。

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日進木工

「長年使うからこそ軽くて強い家具を」の思いで家具を作っている日清木工は、1946年、高山市名田町にて創業しました。

創業当時はスコップの柄やコタツのやぐらなどを生産していましたが、その後曲げ木を取り入れた椅子やソファなどの生産に取り組みました。そして、「材」と「構造」へのこだわりが強い家具メーカーとして発展したのです。

日清木工が作るチェアにはキャスターや回転の機能が付いていません。なぜなら、軽さを重要視しており、それらの機能は必要ないからです。また、シンプルでモダンなデザインでありながら強度を持たせるために「角ホゾ」や「フィンガージョイント」などの技法を取り入れている家具メーカーです。

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Oak Village(オークヴィレッジ)

オークヴィレッジは、飛騨高山市郊外にある農家の納屋を拠点に1974年に創業しました。「100年かかって育った木は100年使えるものに」をコンセプトに、木が育った年月と同じ年月使用できる家具を作り続けています。

すべての商品は、天然無垢材を使用しており、木材の個性を活かせるよう天然のオイルや漆などの塗料を使い丁寧に仕上げています。

また家具だけでなく、木玩具の定番である木馬や赤ちゃんが使う玩具まで取り扱っており、食器や文具、漆器やアクセサリーなどラインナップが豊富な家具メーカーです。

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【広島県府中市】府中家具について

広島の府中家具は、衣装箪笥からはじまりました。そもそも衣装箪笥が作られるようになったのは、江戸時代に備後国有磨村の内山円三氏が大阪へ帰郷後です。

内山円三氏に影響を受けた家具職人は技術を学び、徐々に府中に箪笥が広まったと考えられています。そして明治時代に入ってから、府中で盛んに家具が作られるようになりました。

なお、府中は中国山地で伐採した木材を芦田川に流して福山方面に流し、近くには石州街道があるため利便性も高いのも良い家具を作るには良い条件の地域といえます。

さらに、瀬戸内海の暖かな気候や適度な雨量が自然乾燥に適しており、良質な木材を提供できる地域なのも好条件のひとつです。

マルニ木工

マルニ木工の創業者の山中武夫氏は、広島県宮島の木の伝統工芸の「木の不思議さ」に魅了され1928年に昭和曲木工場を設立しました。そして1928年にマルニ木工の第1号として誕生した曲木椅子は、戦前に数多く生産された代表的な作品です。

当時として難易度の高い曲げ木の技術を確立し、日本の家具工芸に対し「工芸の工業化」を推進し、職人の手に頼らない分割した家具の工業生産を目指しました。

2010年、世界的なプロダクトデザイナーの深澤直人氏をアートディレクターとして迎え入れました。それにより国際的なデザイン感覚と、日本ならではの木に対する美意識を融合することで卓越した技術を余すことなく世界へ発信する家具メーカーとなったのです。

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【徳島県徳島市】徳島家具について

徳島市は林産業に恵まれており、室町時代には木材加工品が作られていたと記されています。その後1585年、阿波国(現在の徳島市)に蜂須賀家政が建城の際、水軍基地を置き200人ほどの船大工を住まわせました。

しかし、明治時代になり廃藩置県となり、船大工たちはたちまち仕事がなくなってしまったため箪笥や針箱、鏡台や仏壇などを作りはじめました。そして船大工の熟練された技術が家具製造に移行し引き継がれ、地場産業の土台となりました。

冨士ファニチア

1959年、徳島県で創業した富士ファニチアは、当時では珍しい洋家具を製造して輸出から始まった家具メーカーです。また、船大工や指物師の技術を受け継いでいるため、無垢材では難しいとされる曲線や曲面のデザインを可能にします。

1978年には、軽量で丈夫な成型合板の製造にも着手。成型合板を素材として、優れた品質の家具を安定的に製作しています。富士ファニチアは多くのデザイナーや、他業種メーカーとのコラボレーションを実現するなど自社ブランドを展開し続けています。

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【福岡県大川市】大川家具について

1536年に榎津久米之介氏が建立した願連寺に残る古文書では、当時の船大工に指物(家具)を作らせていたという記述があるようですが、家具産地としてのきっかけとなった要因ではないようです。

本格的に家具の産地として認知されたのは、1877年以降となります。家具産地として認知された要因は、大川独自の衣装箪笥が作られるようになったことです。

特徴として大型であり、材質は杉、桐、欅(けやき)を使用。さらに素木や透漆、黒塗で仕上げています。また金具には鉄や銅、真鍮などを使用しており、タガネで細かな透かし彫りを施しているのも大川家具の特徴です。

他の家具産地と比べると、衣装箪笥を作りだした時期に遅れを取っていますが、現在大川家具は家具の生産高1位を誇り急成長を遂げています。

モリタインテリア工業について

モリタインテリア工業は、家具の生産地である福岡県大川市にて本社を構えている1950年創業の家具メーカーです。テレビボードやダイニングボート、チェアやテーブル、さらにキャビネットまで手掛けており、トータルでコーディネートが可能です。

また安心で安全な暮らしができるよう、JIS・JAS規格の資材を採用しています。末永くお客さまに寄り添える家具として、価値ある暮らしを提案している家具メーカーです。

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日本の家具職人が作り出す逸品をいつもの暮らしに

本記事では日本の6大家具産地の特徴や歴史、そしておすすめの家具メーカーをご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

メンテナンスをしながら末永く、子どもや孫の代まで使い続けられる国産家具。木のぬくもりのある雰囲気の家具は、ほっと寛げる空間となるでしょう。

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