ベッドでの腰痛の原因と対策方法

/ 最終更新日:2024/04/23

ベッドでの腰痛の原因と対策方法

朝起きた時に腰が痛かったり、身体の筋肉がこわばっていたりと、ベッドによる身体の不調にお悩みの方も多いのではないでしょうか。

本来、ベッドは身体や脳を休め回復する時間をサポートするものです。

身体に適したベッド・マットレスを選び、正しい寝方を意識することで、腰痛や疲れを取りやすくなります。

そこで本記事では、ベッドでの腰痛の原因と対策方法を解説し、ベッドの選び方やおすすめのメーカーを紹介します。

今お使いのベッドに満足できていない方は、ぜひ参考にしてください。

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ベッドでの腰痛の原因と対策

そもそも腰痛は、身体の姿勢に大きく関係しています。

姿勢が歪んでいると、身体の一部に負担がかかり痛みを生じる可能性が高いです。

寝ることで腰が痛くなるのは、ベッドの劣化やマットレス・枕といった寝具が合っていないことなど、様々な原因が考えられます。

以下で、ベッドでの腰痛の詳しい原因とその対策方法を見ていきましょう。

ベッドの劣化によるもの

起きた時に感じる腰痛は、ベッド本体の劣化が原因かもしれません。

ベッドは主に、フレームとマットレスで構成されています。

フレームの一般的な寿命は10年前後です。

長く使っていると、板 がカビで腐食していたり、ひび割れていたりする可能性もあります。また、フレームから軋む音が聞こえる場合、ネジの緩みや板 の破損が考えられます。

一方、マットレスの寿命は平均7~10年前後です。

高品質マットレスの場合や定期的な除湿・ベッドパッドや敷パッドとの併用を行っていた場合などは、10年以上長持ちするケースもあります。

マットレスが劣化しているかどうかは、へこみや軋みの有無・寝心地や感触などで判断しましょう。例えばスプリング(コイル)のマットレスの場合、経年とともにコイル自体の弾力性や耐久性が落ちている可能性が高いです。

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対策方法

ベッドの劣化に気づいたら、できる限り早く買い替えを検討しましょう。

寿命を迎えたマットレスを使い続けると、腰痛だけでなく不眠や集中力の低下に繋がる恐れがあります。

応急処置として、マットレスの上に重ねて使うトッパーと呼ばれる厚さ3~5cmほどの敷物を敷くのもおすすめです。また、キルティング加工されたベッドパッドも、吸汗効果でマットレスの汚れを防ぎます。ただし、マットレス自体が完全にへたっている場合は、両者とも寝心地の改善はあまり期待できません。

マットレスの硬さ

マットレスの硬さは、寝る時の姿勢を左右します。

体型や体重に合っていないものを使用すると、不自然な姿勢になり、腰を痛めてしまうリスクが高いです。

腰に負担をかけないためには、マットレスは柔らかすぎても硬すぎてもいけません。

以下で、柔らかいマットレスと硬いマットレスが持つ各々のメリット・デメリットを見ていきましょう。

柔らかいマットレスのメリット・デメリット

柔らかいマットレスはフィット感があり、身体を包み込むような優しい寝心地が魅力的です。ポケットコイルを使用したマットレスは、独立したコイルが柔軟に動きながら身体を「点」で支え、体圧を分散します。重心が偏りにくく、接している箇所への圧迫感もありません。

ただし、柔らかすぎるマットレスは身体が沈みやすく、沈む身体を支えるために余計な力が入ったり、腰が反って、くの字のように曲がったりしてしまいます。身体が沈むと寝返りがしづらく、筋肉が強ばって腰痛に繋がる可能性があります。

硬いマットレスのメリット・デメリット

硬いマットレスは変形しづらく、安定感があるのが特徴です。ボンネルコイルを使用したマットレスは、連結したコイルが身体を「面」で支え、寝ている時の姿勢を維持します。

身体が沈みすぎないため、寝返りもしやすいです。

ただし、硬すぎるマットレスは反発力が強く、体圧が分散されずに偏りやすいです。人によっては寝づらかったり、痛みを感じたりする場合もあるでしょう。

また、接している箇所への負担が大きく、背中や腰が浮くと肩とお尻だけで身体を支えることになり、筋肉が緊張して腰痛を引き起こす恐れがあります。

枕の高さ・硬さ

背骨は首から腰まで繋がっています。首に違和感があると、腰の状態にも影響を与えます。

一見関係ないような枕の高さや硬さも、腰痛の発症に関わる重要なポイントです。

例えば、低反発系の枕や柔らかい枕は、頭が沈み込んで固定されてしまいます。

寝返りがうちづらく、腰への負担が長時間続いて腰痛を招きやすいです。

また、平らな枕は首の骨のS字カーブが維持できず、肩や背中に緊張が生まれて腰にも負担をかけるかもしれません。

高さや硬さが合っていない枕は、腰痛だけでなくいびきや頭痛・肩こりなどの不調も招きます。

対策方法

枕は、首から腰までの背骨が自然なS字を描くような高さが理想的です。

仰向けで寝た際、視線がやや下を向いた状態になり、首の付け根と布団の間に隙間ができないものを選びましょう。

フェザーやビーズ・そば殻など小さな独立素材が詰め込まれた枕は、詰め物を移動させることで高さを調節できるためおすすめです。枕の上にタオルなどを重ねて、細かい調節をするのも良いでしょう。

腰痛を予防するためには、寝返りがうちやすい枕であることもポイントです。

ラテックスやそば殻の枕はやや硬めで、頭が沈み込まずに寝返りができます。

また、面積の狭い枕では、寝ている最中に頭が落ちてしまうことがあります。

枕から頭が落ちた横向きの姿勢では、腰に負担がかかることが考えられます。

寝返りをしても自然な首の位置を保てるよう、頭3つ分ほどの面積の広い枕を選びましょう。

姿勢

寝具だけでなく、寝ている時の姿勢も腰痛の原因となり得ます。

人が正しく立つと、背骨は自然なS字の緩やかなカーブを描いています。

寝るときは、頭・背中・お尻・かかとの4点が寝床についている状態が理想的です。

反り腰で背中が浮いていたり、骨盤が歪んでいたりすると、腰痛を招く恐れがあります。

また、長時間同じ姿勢でいると筋肉に負担がかかったり、血流が悪くなったりするため、適度な寝返りが必要です。

対策方法

寝る時の姿勢は人それぞれですが、腰に負担をかけないようにすることが大事です。

仰向けで寝てもマットレスの硬さによっては、お尻が沈んだり腰が反ってしまったりするケースがあります。腰を反らさないためには、膝を立てたり膝下にクッションを置いたりするのがおすすめです。

横向きで寝る人が多い傾向にありますが、骨盤の歪みを引き起こしやすいため注意が必要です。膝や足首の間にクッションや枕を挟んだり、背中を軽く丸めて寝たりすると、歪みを防げます。

うつ伏せで寝る場合は、足を横に出して身体を横向きにしたり、枕を低くしたりすることで腰の反りを軽減できます。ただし、うつ伏せは最も腰に負担がかかり腰痛の原因になりやすいため、可能な限り避けた方が良いでしょう。

寝返りが少ない人は、タオルを着物の帯のように腰に巻くのがおすすめです。

背骨と寝床の隙間がなくなり平行になるため、寝返りがしやすくなります。

ヘルニアなどの体の不調

椎間板ヘルニアやぎっくり腰など、体に不調が起こっている場合は、とくにマットレス選びが重要です。

たとえ手術や治療を受けた場合であっても、体や症状に合わないマットレスを使い続けることで正しい寝姿勢が保てず、腰痛を悪化させてしまう可能性があります。

対策方法

布団やマットレスに仰向けに寝転んだ際、体重の50%近くの圧(体圧)が腰にかかると言われています。

そのため、日常的に腰痛を感じている方には、腰への負担が軽減される「体圧分散性」の高いマットレスがおすすめです。

また、腰痛には寝返りの回数が大きく影響します。

体が沈み込んでしまうほどの柔らかさや、反対に背中の一部が浮いてしまうような硬いマットレスは、腰にかかる体圧が強くなってしまうため、体にフィットしながらも適度な硬さのあるマットレスを選びましょう。

ベッドの選び方

ではベッドを選ぶ際、どのような点を基準に判断すれば良いでしょうか。

ベッドのマットレスには、スプリング(コイル)マットレス・ウレタンマットレス・ファイバーマットレス・ラテックスマットレスなどの種類があります。

自分に適したものを選ぶポイントは5つあります。

1つ目は硬さです。

マットレスは柔らかすぎても硬すぎても腰痛の原因となり得ます。

仰向けで寝た時に身体が沈みすぎず、体圧が上手く分散されるものを選びましょう。

2つ目は反発力(弾力性)です。

反発力はニュートン(N)で表され、60N未満が低反発、60~100Nが普通、100N以上が高反発に分類されます。低反発は跳ね返す力が弱く柔らかい寝心地で、体重が軽めの方におすすめです。一方、高反発は跳ね返す力が強く姿勢を維持しやすいため、体重が重めの方に向いています。

3つ目はサイズです。

十分な面積のあるサイズを選ばないと寝返りがしづらく、腰痛の原因となる可能性があります。マットレスの主なサイズは、シングル・セミダブル・ダブル・クイーン・キングの5段階です。部屋の広さや使用する人数・睡眠のスタイルを考慮し、ストレスフリーなサイズを選びましょう。

4つ目は厚さです。

マットレスの厚さは5cm以下の薄手のものから、8~15cmと中程度のもの、20~35cmの厚手のものまであります。薄手のマットレスはコンパクトで直置きしやすい反面、人によっては底付き感を抱くかもしれません。また、厚手のマットレスは高級感があり上質な寝心地が多い一方、コストが高くメンテナンスの手間がかかりやすいです。体重や好みに合わせて選びましょう。

5つ目は耐久性です。

例えばスプリングマットレスはコイルがへたりにくく、ウレタンマットレスより長持ちする傾向があります。また、低反発マットレスは高反発マットレスより耐久性が弱いです。

全ての判断基準を考慮した上で、自分に適したマットレスを選びましょう。

また、ベッドフレームも木製・レザーなどの素材や、ローベッド・収納付きベッドなどの機能性にバリエーションがあります。使用する環境や目的、マットレスとの相性を踏まえて選びましょう。

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腰痛対策のストレッチ方法

ここでは、腰痛対策として自宅で簡単にできるストレッチをご紹介します。

寝たままできるストレッチ

動作時の腰痛が辛いという方には、寝姿勢のままできるストレッチがおすすめです。

まずは、両手を挙げて体全体を伸ばします。

次に両腕を広げ、まっすぐ伸ばした右足に、膝を曲げた状態で左足をクロスさせ、ゆっくりと右側に倒します。

痛くない程度に左右数回ずつ行うことで、凝り固まった腰の筋肉をほぐします。

最後に、両膝を両手でゆっくりと抱きかかえ20秒間キープします。

難しい場合は、片足ずつ行いましょう。

座って行うストレッチ

座って行うストレッチは、デスクワークの合間などにも行えます。

まずは椅子に浅く腰掛け、左足の太ももに右の足首を乗せましょう。

背筋を伸ばしたまま、おじぎをするように体を倒します。

この時、背中を丸めないこと、呼吸を止めないことがポイントです。

10秒行ったら、足を組み替えて同じように行いましょう。

ベッドメーカー紹介

最後に、腰痛解消にも効果的な寝具を販売するベッドメーカーを紹介します。

シモンズ

SIMMONS / シモンズ

シモンズは150年以上の歴史を持つ老舗ベッドメーカーです。

ポケットコイルマットレス「ビューティレスト」シリーズは、身体の凹凸にきめ細かくフィットし、自然な背骨の形状を保ちます。身体の一部が沈み込むことなく、腰痛予防にも効果的です。

シモンズの詳細はこちら

テンピュール®

テンピュール®

テンピュール®はNASAに技術が認められた世界的ベッドメーカーです。

独自のテンピュール素材は形状記憶機能が備わり、身体に一点集中しがちな体圧を「面」で支えて均等に分散します。血行を妨げることなく、腰痛を防ぎます。

テンピュール®の詳細はこちら

サータ

Serta / サータ

サータは世界中でライセンス契約を結び、数々の実績を残しているベッドメーカーです。

サータのポケットコイルは、荷重に応じて2つの異なる線径のコイルを使用し、ゾーニング配列を採用しています。腰・臀部に太めのコイルを用いることで、腰のサポートを強化しています。

サータの詳細はこちら

フランスベッド

France Bed / フランスベッド

フランスベッドは寝具だけでなくキッチン家具や健康器具も扱う日本のベッドメーカーです。

「ライフトリートメント」シリーズは、ハードとミディアムソフトの2種展開で、体重や好みに合わせたマットレスを選べます。弾力性と柔らかさを両立し、寝返りしやすいため身体の一部に負荷が集中しません。

フランスベッドの詳細はこちら

パラマウントベッド

PARAMOUNT BED / パラマウントベッド

パラマウントは、病院用ベッド専業メーカーとして誕生し、医療や介護分野だけでなく、一般に向けた健康事業まで幅広く手掛けるベッドメーカーです。

状態に合わせて背もたれや足の角度を変えて眠る「入眠角度」という新発想で、最も腰に負担のかからない状態を作り出します。

パラマウントベッドの詳細はこちら

スランバーランド

Slumberland / スランバーランド

スランバーランドは、英国に誕生して以来、王室御用達の栄誉を受けているベッドメーカーです。

マットレスには独自構造のスプリングを採用し、表面が柔らかく、深部はしっかりと体を受け止める造りになっています。

さらに、マットレスの端を強化することで、広範囲の寝返りを支えてくれるのも特徴です。

スランバーランドの詳細はこちら
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いかがでしたでしょうか。

今回はベッドでの腰痛の原因や対策方法、ベッドの選び方や有名なメーカーを紹介しました。体格や睡眠スタイルに合ったベッドを選ぶだけで、お悩みの腰痛が改善されるかもしれません。

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