睡眠の仕組み

人はなぜ眠るのでしょうか?

皆さんは、人がどうして眠るのか、考えた事はありますか?
一般的に、“眠る”と言うと、体を休ませるためのもの…と考えられがちですが、実は体のための睡眠の役割は全体の5分の1で、ほとんどは脳のために行われているのです。
私達人間は、体を動かしたり・人と話をしたり・何かを考えてみたり…すべてを脳によってコントロールされています。従って、横になれば、体の疲れを回復させることはできますが、人が起きている限り、脳を休ませてあげることができないのです。肉体的な疲れも、精神的な疲れも取り除き、完全に回復させてあげる為には、しっかりと眠って、脳を休ませてあげることが、とても大切です。

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では、眠らないと人間はどうなってしまうのでしょうか?

睡眠時間が短いと、人はどうなるのでしょう

人間は、眠らなくても体の調子はそんなに変わりませんが、脳の働きはだんだんとおかしくなり、脳に疲れがたまってくると、集中できない・イライラする・物忘れがひどくなるなど、日常生活に大きな影響が出てきます。
その影響が特に出やすいのが、子供です。

ここ数年、マスメディアを通じ“キレやすい子供”と言う言葉をよく耳にしますが、昔に比べると、今の子供たちはたくさんの種類の家庭用ゲーム機の普及、パソコン、テレビなどの影響から、睡眠時間がとても短くなってきています。集中できない、すぐにイライラする“キレやすい子供”が増えてしまっている事は、睡眠時間が減った事にも深い関係があると言えます。
つまり、大人はもちろん、成長が著しい子供には、脳を休ませてあげる“睡眠”は、とても重要です。

睡眠の仕組み

睡眠の必要性をお分かりいただけたところで、次はその“睡眠”の仕組みについてご説明します。皆さんも耳にした事はあるかと思いますが、睡眠には“レム睡眠”と“ノンレム睡眠”という2つのリズムあります。

レム睡眠

“レム睡眠”の、“レム”とは 【 Rapid Eye Movements(=急速眼球運動)】の頭文字をとったもので、1953年に世界でトップレベルと言われる大学のひとつ、アメリカ合衆国シカゴ大学の大学院生により発見されました。
“レム睡眠”は、一晩に4~5回ほぼ1時間30分間隔で繰り返されます。最初に現れるのは、眠りはじめて60~120分後、まぶたが閉じていても目がキョロキョロと動いているのがわかるのに、揺すっても起きにくい深い眠りで「体は眠っているのに、脳は起きている」という状態です。このレム睡眠時に、意識は覚醒しているのに自分の筋肉が動かないと言う現象が金縛りです。ですから原理がわかれば、金縛りはもう恐くないですよね?
夢を見るのもこのレム睡眠時で、日中に見たり・聞いたり・体験したりといった学習が多ければ多いほど、この“レム睡眠”は増えていきます。

ノンレム睡眠

ノンレム睡眠中は、脳の温度は下がり心拍も緩やかに遅くなって、体も脳も深い眠りに入っている状態です。“ノンレム睡眠”の中でも、深い眠りの時期と浅い眠り時期があり、このどれだけ深い眠りができているかが熟睡感に大きく影響していると考えられています。ノンレム睡眠の間に起きる人間の異常行動として、夢遊病があります。“寝ぼける”とも言いますが、脳は眠った状態のまま、体は起き上がり家の中を歩き回ったりします。夢遊病は、とくに子供に多く見られ、大人の場合はストレスが原因で起こることがほとんどです。

このレム睡眠、ノンレム睡眠の2つの眠りが1セットとなり、一晩に4~5回、一定のリズムで繰り返されています。

体のためにたっぷり睡眠

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