食卓を愉しむ 1.和食のマナー

インテリアにこだわるなら、日々の暮らしにもちょっぴりこだわりたいですね。いつもの食卓を、季節やイベント・記念日ごとに楽しく演出してみませんか?
記念日にはテレビも照明も消して、そっとキャンドルの灯りを灯してみる。普段より会話が弾むかもしれません。たまには料理をお重に盛り付けてみるのも面白いかも。
事の合間のコーヒーとクッキーも、マットを敷いてちょっと素敵なティーセットに盛り付ければ、ゆったりリラックスできます

ちょっと特別なことが、ちょっとした工夫で、もっとずっと特別なことになる

テーブルコーディネートを楽しむ前に、知っておきたいルールとマナー。今回のテーマは、【和食のマナー】です。

和の食卓

和の食卓・和のおもてなしにはやはり和食器。 普段から上手に使って、扱いに慣れておきましょう。

和食の 「5」

和食に大切なのは 「五味」「五色」「五法」「五適」「五覚」 とされています。
「五味」 は、甘・鹹(しおからい)・酸・苦・辛 の5つの味覚のこと。
「五色」 は、白・黒・黄・赤・青(緑)の5色で、「白→清潔」「黒→引き締め」「黄・赤→食欲増進」「青(緑)→安心」 をあらわしています。 盛り付けやテーブルコーディネートの際に気に留めておきたい5色です。また、この5色をそろえることで栄養バランスも良くなるといわれています。
「五法」 は、生(切る)・煮る・焼く・蒸す・揚げるの5つの調理法のこと。
「五適」 は、適温・適材・適量・適技・適心という5つのもてなしの心です。
適温→温かいものは温かく・冷たいものは冷たい状態で召し上がっていただくこと
適材→お客様の年齢や性別に合った素材を使うこと
適量→多すぎず少なすぎず適当な量であること
適技→技巧に懲りすぎず適度な手を加えること
適心→器やテーブル・お部屋の雰囲気やもてなしの心
「五覚」 は、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感のこと。 味だけではなく、五感をフルに使ってお料理を味わいましょう。
季節や食材、調理法、見た目の美しさやお客様の人数、好み、もてなしの心と感謝の心・・・すべてをバランスよくおりまぜて美しさを演出するのが和食です。

ワショッカー5!!

「会席料理」 と 「懐石料理」

日本料理には、本膳料理・会席料理・懐石料理・精進料理・普茶(ふちゃ)料理・卓袱(しっぽく)料理・・・などがありますが、その中でも 「会席料理」 と 「懐石料理」 について。

会席料理

先附・前菜・お椀・お造り・煮物・焼物・揚物・酢の物・食事・水菓子
「会席」 とは俳諧や連歌を楽しむ会のことで、その席で出される料理を 「会席料理」 と呼ぶようになりました。 お酒を楽しむための料理なので、形式や食べ方など特に決まったルールはないとされています。

懐石料理

折敷(ご飯・椀・向付)・お酒・椀盛り・焼物・強肴・箸洗い・八寸・湯斗・香の物・薄茶・濃茶
茶の湯の席でお茶をおいしく飲むために出された簡素な食事が「懐石料理」です。「懐石」は、禅僧が空腹をしのぐために温めた石を懐に入れたという逸話に由来しています。特別に吟味されたものを少量お出しするのが特徴です。

一汁三菜

一汁三菜

麺類(冷)の場合、つけつゆは左に/薬味は料理の奥側に

和食の基本は 「一汁三菜」。
「一汁」 は普通お味噌汁で、「三菜」 は三種類のおかず・・・主菜が一品と副菜が二品です。
主菜は刺身や焼き魚・煮魚など主に魚類。 肉類でも構いません。 副菜は大豆料理と根菜料理。
これにごはんと香の物がつき、水菓子(フルーツ)をそえれば立派な和食膳です。

できるだけ旬の食材を使いましょう。
彩りに庭の草花や落ち葉、木の実などを使っても素敵です。
箸置きをいろいろ揃えておいて、季節ごと、イベントごとに使い分けるのも楽しいですね。

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(2006年7月作成)

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