座り心地の良いソファの選び方と座り心地に影響する要素

/ 最終更新日:2025/04/02

ソファの座り心地は、クッション材や衝撃緩和材など、さまざまな要素によって左右されます。
納得できるものを見つけられず、困っている方は多いでしょう。
そこで本記事では、座り心地の良いソファの特徴、選び方などを詳しく解説しています。
最も重要なポイントは、座り心地に影響を与える要素を理解したうえで、実際に座ってみることです。
納得できる1台と出会いたい方は参考にしてください。

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座り心地のよいソファの特徴

座り心地の良いソファは、ストレスを感じることなく座れるソファと言い換えられます。
座り心地の好みは人それぞれですが、この点を意識すれば、自分に合ったソファを選べるでしょう。
一般的なソファは、木枠・衝撃吸収材・クッション材・生地で構成されます。
座り心地に大きく影響するのは、クッション材と衝撃吸収材です。
ここでは、これらの種類と特徴を解説します。

クッション材の種類

衝撃吸収材を覆うように用いられる素材です。
生地の下に位置するため、座ったときの感触に直接的な影響を与えます。
クッション材の種類と特徴を紹介します。

クッション材 特徴
羽毛 包み込むような柔らかい座り心地が魅力。
軽く叩くと元の状態に戻るほど復元力も高い。
ファイバーボール 羽毛の代わりに多く用いられているクッション材。
適度な弾力性があるためふんわりとした座り心地になる。
ウレタン 密度により座り心地や耐久性は異なる。
通気性はそれほど高くない。

それぞれのクッション材について詳しく解説します。

羽毛

柔らかな座り心地を生み出すクッション材です。
包み込まれるような座り心地を好む方に向いています。
ソファに使用されるおもな羽毛として、ダウンとスモールフェザーがあげられます。
前者は、水鳥の胸に生えている、羽軸のない羽毛です。
ふわふわ感を強く感じられます。
後者は、水鳥の胸以外に生えている羽軸のある羽毛です。
ふわふわ感は少ないですが弾力性に富みます。
したがって、もっちりとした座り心地になります。
軽くたたくことで空気を含ませると、元の形に戻るのも羽毛の魅力です。

ファイバーボール

ポリエステルを用いたクッション材です。
名称の通り、ボール(わた)のような形状をしています。
主な特徴は、ふんわりと柔らかいことです。
この特徴から、羽毛の代わりに多く用いられています。
適度な弾力性を備えているのも魅力です。
ふっくらとした座り心地を生み出せます。
ただし、原則として羽毛ほどの復元力は期待できません。
価格は、羽毛に比べると安価です。

ウレタン

化学反応を利用して作られるプラスチック樹脂素材です。
密度が高くなるほど、座り心地は硬くなります。
したがって、体に触れる表面には密度が低いソフトタイプ、座面の中心には密度が高いハードタイプ、座面の下層には密度がさらに高いチップウレタンを用いるなどが考えられるでしょう(名称はメーカーによって異なります)。
上記の例であれば、チップウレタンを下層に用いることで、底付き感を軽減できます。
密度が高いウレタンは、へたりにくい特性を持ちます。

衝撃吸収材の種類

衝撃吸収材は、クッション材の下に配置されます。
おもな役割は、座ったときの衝撃を和らげることです。
衝撃吸収材も、ソファの座り心地に大きな影響を与えます。
おもな種類と特徴は以下の通りです。

衝撃吸収材 弾力性 耐久性 静粛性
ポケットコイル
Sバネ
ウェービングテープ

それぞれの衝撃吸収材について解説します。

ポケットコイル

らせん状に巻いた金属線を布で包んで並べた衝撃吸収材です。
それぞれのバネが独立しているため、体のラインに沿って沈み込みます。
疲れにくいうえ、場所を問わず同じ座り心地になる点が魅力です。
振動が周囲へ伝わりにくい点も見逃せません。
2名以上で使用しても、快適な座り心地を維持できます。
ポケットコイルは、静粛性にも優れます。
バネが互いに干渉しないためです。
快適な座り心地を提供できる衝撃吸収材といえるでしょう。
ただし、他のものに比べて価格は割高です。
おもに高価なソファで使用されています。

Sバネ

S字状のバネを横方向に連結して、面で支える衝撃吸収材です。
座面が薄いソファなどに採用されることが多いです。
基本的に、ポケットコイルほどの弾力性はありません。
Sバネを用いたものは、やや硬めの座り心地になります。
座る位置によっては、座り心地に差が出やすいため注意が必要です。
バネを横方向に連結しているため、中心は柔らかく、端は硬くなる傾向があります。
耐久性は、バネの間隔で異なります。
間隔が狭いバネはへたりにくいと考えられています。
主な魅力は、価格を抑えやすいことです。
手頃な価格帯のソファによく使われています。

ウェービングテープ

フレームに帯状のベルトを縦・横交互に張って面で支える衝撃吸収材です。
Sバネよりもソファの座面を薄くできます。
適度な弾力性があり、柔らかな座り心地になることが多いでしょう。
主な特徴は、金属を使用しないため、静粛性と軽量性に優れることです。
金属音が苦手な方でも快適に使用できます。
ただし、布とゴムを使用しているため、耐久性はそれほど高くありません。
時間が経つと劣化しやすくなります。
弾力性や耐久性を高めるため、他の衝撃緩和材と組み合わせて用いることがあります。

座り心地のよいソファの選び方

続いて、座り心地の良いソファの選び方を解説します。

店舗で座り心地を実際に体験する

ソファの座り心地は、座ってみないとわかりません。
好きな座り心地は、人により異なるためです。
ネット上の情報だけで判断せず、店舗で実際に座ってみることが大切です。
試座する際に、意識したいポイントは以下の通りです。

【意識したいポイント】

  • ・最低でも10分は座る
  • ・立ったり座ったりして、体にかかる負担を確かめる
  • ・寝転ぶ、胡坐をかくなど、実際の使用シーンを再現する

座り心地は、時間の経過とともに変化します。
最初は心地よくても、時間が経つと居心地が悪くなったり、疲れを感じたりすることがあります。
じっくりと時間をかけて、確かめることが重要です。

座りやすい座面の高さ・奥行きを確認する

座面の高さも座り心地に大きく影響します。
一般的な目安は「身長×0.25」です。
身長170cmなら42.5cm、身長160cmなら40cmが、座り心地の良い座面の高さの目安といえるでしょう。

ただし、実際に選ぶ際には、座面の奥行きにも考慮が必要です。
奥行きがある場合は座面を低く、奥行きがない場合は座面を高くすると、座ったときにバランスを取りやすくなります。

また、立ちやすさ、座りやすさも考慮したいポイントです。
一般的に、座面が低いソファはくつろぎやすい一方で、立ち座りの際に負担がかかりやすいとされています。
毎日の使用を想定して、使いやすさを考えておくことも大切です。

背もたれの高さ・角度を確認する

背もたれの高さ・角度もチェックしておきたいポイントです。
高さにより使用感は異なります。

種類 使用感
背もたれが高い 体を預けられる
背もたれが低い 窮屈さを感じにくい

支えが欲しい方は、背もたれを高めにするとよいでしょう。
ただし、傾斜角度が大きい(後ろに倒れている)と、テレビなどを見にくくなる恐れがあります。
反対に、傾斜角度が小さい(直角に近い)とリラックスできません。
ライフスタイルにあわせて選ぶことが大切です。
ソファで長時間過ごすなら、ヘッドレスト付きのものを選ぶのがおすすめです。

背もたれのクッション性・内部構造を確認する

背もたれのクッション性も確認しておきましょう。
座り心地や使い心地に影響を与えるためです。
たとえば、座面と背もたれの感触が大きく異なると、座ったときに違和感を抱いてしまいます。
あるいは、背もたれが柔らかすぎると、腰に負担がかかったり、起き上がりにくくなったりすることが考えられます。
軽視しがちですが、背もたれのクッション性は座り心地に影響を与える重要な要素です。
内部構造を確認することで、目的に合ったものを選びやすくなります。

ひじ掛けの有無を確認する

ひじ掛けの有無で、ソファの座り心地、使いやすさは異なります。
ひじ掛けがあるソファは、肘をつきながら座れるため、リラックスしやすいといえるでしょう。
ただし、ひじ掛けの高さには注意が必要です。
高すぎても、低すぎても快適には過ごせません。

ひじ掛けのないソファは、座面で寝転びたい方に適しています。
ひじ掛けを枕として使用したい場合は、片側だけにひじ掛けを設けたワンアームタイプがおすすめです。
また、ひじ掛けのないソファは、横から座れるため、スペースが限られている部屋にも向いています。

カバーの素材を確認する

ソファのカバーも座り心地に影響を与えます。
素材により特徴が異なるためです。
主な素材の特徴は以下の通りです。

カバーの素材 座り心地 室温の影響 メンテナンス性
ファブリック(布) 柔らかい うけにくい 高い
レザー(本革) 硬い うけやすい 低い
合皮 硬い うけやすい 高い

ファブリックは、クッション材の感触をダイレクトに伝えます。
したがって、柔らかい座り心地といえます。
レザーや合皮は、ファブリックに比べるとやや硬めの座り心地になります。
ただし、レザーは使い込むほどにしなやかさを増します。
夏にべたつきやすく、冬に冷たい点もレザー、合皮の特徴です。

座り心地を確かめてからソファを購入しましょう

ここでは、ソファの座り心地について解説しました。
座り心地は、クッション材や衝撃緩和材の種類によって異なります。
これらの特徴を理解して、選ぶことが大切です。
また、座面の高さ、奥行き、背もたれの角度、ひじ掛けの有無、カバーの素材、利用する方の体型、ライフスタイルなどからも影響を受けます。
簡単には評価できないため、店舗で実際に座ってみることが大切です。



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