ベッド・マットレスのダニを退治・予防する方法とダニが繁殖する原因

/ 最終更新日:2024/10/24

ベッド・マットレスのダニを退治・予防する方法とダニが繁殖する原因

「ベッドに入ると鼻水がでる」「マットレスにダニがいるのでは?」などとお悩みではないでしょうか?
原因がわからず、不安を抱えている方もいるでしょう。
就寝中に不快な症状が現れる場合は、マットレスでダニが繁殖している可能性があります。
何かしらの対策を講じるほうがよいでしょう。

ここでは、ダニがもたらす健康被害を紹介するとともに、マットレスでダニが繁殖する理由、ダニを退治する方法、ダニの繁殖を予防する方法などを解説しています。
安心、安全な就寝環境を取り戻したい方は参考にしてください。

東京にある日本最大の家具店村内ファニチャーアクセス八王子本店はこちら

取扱家具ブランド・インテリア一覧はこちら

ダニによって起こる健康被害

家の中には、さまざまなダニが生息しています。
室内に生息する代表的なダニとして以下のものがあげられます。

種類 主な生息場所 概要
チリダニ 布団、絨毯、畳など フケ、垢、カビ、食べカスなどをエサにする繁殖するダニ
コナダニ 食品の貯蔵庫、畳など さまざまな食品をエサに繁殖するダニ
ツメダニ 絨毯、畳、布団など チリダニ、コナダニなどをエサに繁殖するダニ
イエダニ ネズミの巣など ネズミなどの血液をエサに繁殖するダニ

これらの中で、家の中で特に繁殖しやすいのがチリダニです。
一般的には、家で繁殖するダニの7割以上を占めると考えられています。

ダニは、さまざまな健康被害をもたらす恐れがあります。
考えられる健康被害は次のとおりです。

【健康被害の例】

  • ・アレルギー性疾患
  • ・気管支喘息
  • ・虫刺され
  • ・感染症

チリダニの死骸、糞などは、アレルギー性疾患の原因物質です。
これらに吸い込むと、体質によっては鼻水、喘息などが現れます。
季節を問わず、症状が現れる点がポイントです。

布団などでツメダニが発生すると刺されることがあります。
主な症状は、強いかゆみと腫れです。
治るまで1週間程度かかるケースが多いでしょう。
夏から秋口にかけて被害が増えます。
ツメダニは、エサになるチリダニ、コナダニが繁殖すると増加しやすくなります。

イエダニは、原則としてネズミなどを吸血するダニです。
しかし、何かしらの理由で大量に発生すると、人を吸血することがあります。
感染症を媒介するため注意が必要です。

ダニがいるか確認する方法

ダニは、以上の健康被害などをもたらします。
その存在を確かめたい方は多いでしょう。

基本の確認方法は目視です。
具体的には、マットレスや布団をめくって白い粉を探します。
白い粉の正体は、ダニの死骸です。
ただし、ダニは非常に小さい(チリダニは0.4mm程度、コナダニは0.3~0.5mm程度、ツメダニは0.5~1mm程度)ため、目視で見極めることは困難です。

正確性を重視したい方は、市販の検査キットを利用するとよいでしょう。
気になる箇所に誘引剤を設置して、おびき寄せたダニを付属のルーペで確認できます。
あるいは、掃除機で集めたハウスダストを郵送して、ダニアレルゲンの存在を調べる検査キットもあります。

マットレスにダニが発生する原因

マットレスにダニが発生する原因

一般的に、マットレスはダニが発生しやすいと考えられています。
主な原因として以下の点があげられます。

ダニの餌となるものがあるから

アレルギー性疾患の原因であるチリダニは、人や動物のフケ・垢、カビ、食べかすなどをエサに繁殖します。

マットレスには、フケや垢が存在します。
お風呂に入っていたとしても、就寝中にこれらが剥がれ落ちるためです。
また、パジャマについていたフケ、垢、食べかすなどが移ることも考えられます。
マットレスに湿気がこもって、カビが生えてしまうこともあるでしょう。

以上からわかるとおり、マットレスにはチリダニのエサが豊富です。
したがって、ダニが発生すると考えられます。

ダニが住みやすい環境になりがち

ダニが繁殖しやすい環境は次のとおりです。

【繁殖しやすい環境】

  • ・温度:20~30度
  • ・湿度:60~80%

多くのマットレスは、熱や湿気がこもりやすい構造をしています。
就寝中に人の体温が伝わったり、人の汗を吸収したりする点もポイントです。
季節にかかわらず、ダニにとって住みやすい環境が保たれます。
フケや垢などのエサが、常に供給される点も見逃せません。
生育に適した環境が整うため、ダニが繁殖しやすいとえるでしょう。

マットレスのダニを退治する方法

マットレスのダニは、どのように退治すればよいのでしょうか。
試してみたい対策を紹介します。

掃除機で吸い取る

基本の対策は、マットレスに掃除機をかけることです。
これにより、ダニの餌になるフケや垢などを取り除けます。
エサの総量が減るため、繁殖しにくくなるでしょう。
また、マットレス表面のダニを吸い取ることもできます。
ポイントは、できるだけこまめに掃除機をかけることです。
日々のお手入れとして実施してみてはいかがでしょうか。

布団乾燥機で熱を加える

ダニは高温に弱いと考えられています。
日革研究所が実施した調査で、以下の結果が得られているためです。

【チリダニが死滅する時間】

  • ・40度・湿度75%:14~21日
  • ・50度・湿度75%:2~6時間
  • ・60度・湿度75%:15分

出典:日革研究所「ダニの高温抵抗性の検証」
https://nikkaku-j.com/laboratory/20190918

布団乾燥機を使用すると、家庭内でも高温な環境を実現できます。
具体的な使用方法は次のとおりです。

【布団乾燥機の使用方法】

  1. ・部屋を暗くする(ダニは環境を好みます)
  2. ・1時間程度経過してから布団乾燥機を使用する
  3. ・掃除機をかけてダニの死骸を吸い取る
  4. ・マットレスを裏返して1~3を繰り返す

ポイントは、布団乾燥機を50度以上に設定することです。
ただし、マットレスには厚みがあるため死滅には至りません。
定期的に実施して、生息数を減らしていくことが大切です。

ダニ駆除用の薬剤を使用する

家庭に布団乾燥機がないときは、ダニ駆除用の市販薬を利用するとよいでしょう。
チリダニ、コナダニ、ツメダニを駆除できるうえ、増殖も予防できるスプレータイプの製品などが登場しています。

製品選びのポイントは用途を確認することです。
マットレスに使用する場合は、寝具用などを選ぶ必要があります。
このタイプの製品は、原則として皮膚刺激テストを実施しています(ただし、すべての方が問題なく使用できるわけではありません)。
使用後に、マットレスの掃除を忘れないことも大切です。

具体的な特徴や使用方法は製品で異なります。
詳しくは、製品の説明書などをご確認ください。

布団のクリーニング業者を利用する

セルフケアに不安を感じる方は、一部の業者が提供しているマットレスのクリーニングを利用するとよいでしょう。
クリーニングの基本的な流れは次のとおりです。

【クリーニングの流れ】

  1. ・クリーニング業者が依頼者宅を訪問
  2. ・機材の搬入と養生
  3. ・掃除機でのホコリ、ゴミを取り除く
  4. ・スチーム機で表面の汚れを取り除く
  5. ・洗浄液と洗浄機で汚れを取り除く
  6. ・マットレスを乾燥させる

高温のスチームでダニを駆除できるうえ、洗浄でダニの死骸や糞なども取り除けます。

マットレスの汚れが目立つときや本格的にダニ対策を行いたいときにおすすめです。
ただし、10,000~20,000円程度の費用がかかります。
また、クリーニングに対応していないマットレスの素材もあります。
詳しくは、クリーニング業者でご確認ください。

ダニを退治したら掃除機でダニアレルゲンを吸い取る

ダニ退治の基本的な方法は以上のとおりです。
各対策を実施した後は、マットレスに掃除機をかけましょう。
ダニの死骸や糞も、アレルギーを引き起こすためです。
そのままの状態で放っておくと、適切な対策を行っていても、期待している効果を得られない恐れがあります。
ポイントは、ダニが繁殖しやすい箇所を中心に、じっくりと時間をかけて掃除機をかけることです。
ダニが繁殖しやすい箇所として、マットレスの表面、カバーの縫い目があげられます。
掃除機をかけにくい場合は、アタッチメントを利用するとよいでしょう。
細かな箇所までノズルを密着させやすくなります。

ダニ退治で気を付けたいこと

紹介した以外にも、ダニ退治の方法はあります。
代表例として以下のものがあげられます。

【ダニ退治の方法】

  • ・天日干し
  • ・アイロンをかける
  • ・ドライヤーで熱風を送る
  • ・熱湯をかける

ただし、これらの方法はおすすめできません。
大きな効果を期待できないうえ、マットレスを傷めてしまう恐れがあるためです。
それぞれの問題点を解説します。

方法 問題点
天日干し 天気のよい日に干しても、ダニが死滅する温度まで上昇しない。また、表面が温まると、ダニは裏面へ逃げてしまう。
アイロンをかける マットレス全体を温められない。また、生地を傷める恐れがある。
ドライヤーで熱風を送る マットレス全体を温められない。熱風をかけてもダニが逃げてしまう。
熱湯をかける マットレスが濡れてしまう。しっかり乾かさないとカビが生える。

上記の理由で、効果的な対策とはいえません。
基本的には、別の対策を検討するほうがよいでしょう。

【再発防止】ダニの予防方法

ここからは、ダニの発生を予防する方法を解説します。

寝室の環境管理を徹底する

ダニの発生を予防するため、寝室の環境を適切に管理することが大切です。
前述のとおり、ダニは高温多湿の環境を好みます。
換気や除湿器を活用して、湿度が高くなりすぎないように調整しましょう。
最近の住宅は気密性が高いため、湿度が高くなりがちです。
寝室に湿度計を設置して、定期的にチェックするとよいかもしれません。
あわせて取り組みたいのが寝室の掃除です。
こまめな掃除でダニのエサを減らせます。

定期的にマットレスのお手入れをする

マットレスのお手入れも欠かせません。
日々のお手入れとして心がけたいのが、起床後に布団をめくることです。
この作業を行うだけで、マットレスに熱や湿気がこもりにくくなります。

シーツの交換もこまめに行いましょう。
ダニのエサを取り除いて、清潔な環境を維持できます。
交換の頻度は1~2週間(汗をよくかく夏場は3~4日)に1回が目安です。

マットレスの通気も取り組みたいお手入れです。
具体的には、マットレスのカバーを外して壁に立てかけます。
扇風機などで風をあてると効果的に通気できます。
ただし、マットレスの中には重いものがあります。
動かしにくいときは、無理をしないようにしましょう。
寝室の窓を開けておくだけでも通気になります。

マットレス保護グッズを活用する

敷きパッドを始めとするマットレス保護グッズの活用もおすすめです。
汗、垢、フケなどの付着を防げます。
取り外して、簡単に洗える点も魅力です。
清潔な環境を維持しやすくなります。

敷きパッドのなかには、除湿機能をプラスしたものがあります。
このような製品は、寝具の湿気を効率よく吸収してくれるでしょう。
ダニの予防に適したマットレス保護グッズと考えられます。

マットレスのダニ対策に関するよくある質問

マットレスのダニ対策に関するよくある質問

ここからは、マットレスのダニ対策でよくある質問に回答します。

ダニ対策はしたほうが良いですか?

一般的に、マットレスはダニ対策の必要性が高いと考えられています。
ダニが繁殖しやすい環境が整っているためです。
対策をせずに過ごしていると、大量発生を招く恐れがあります。

室内で生息するダニの中心はチリダニです。
チリダニは、アレルギーの原因になりえます。
また、チリダニが増えると、ツメダニも増える傾向があります。
ツメダニは、人を刺して強いかゆみを引き起こします。

これらのリスクがあるため、マットレスはダニ対策の必要性が高いと考えられているのです。
アレルギー症状などが気になる方は、何かしらの対策を講じるほうがよいでしょう。

ダニの駆除に適した時期はいつですか?

ダニは、温度20~30度、湿度60~80%の環境を好みます。
したがって、6~9月頃にかけてよく繁殖するといえるでしょう。
この前に対策を講じておくと、ダニの繁殖を抑えられます。
具体的には、4~5月頃がダニ対策に適した季節です。

ただし、住宅の気密性、断熱性が高まっているため、近年は季節を問わずダニが繁殖しやすくなっているといわれています。
気温と湿度が下がる冬であっても、マットレス内でダニが繁殖する可能性はあります。
4~5月を中心に、1年を通じて対策を講じることが重要です。

ダニに刺されたらどうすれば良いですか?

ツメダニやイエダニなどは人を刺します。
ツメダニに刺されると、翌日以降に強いかゆみが現れて刺された箇所が赤く腫れます。
1週間程度、かゆみが続く点が特徴です。
イエダニに刺されると、刺された直後にかゆみや赤みが現れます。
お腹や脇など、皮膚の柔らかい場所を主に刺す点が特徴です。

ダニに刺されたときは、水で流して患部を清潔にしましょう。
かゆみに負けて皮膚をかかないことも大切です。
皮膚を傷つけると、二次感染の恐れがあります。
不快なかゆみは、市販のステロイド外用薬で抑えられます。
皮膚を既に傷つけている場合は、抗生物質を配合したものが適しています。

患部が大きく腫れている、かゆみや腫れが引かないなど、セルフケアで対処できないときは医療機関の受診を検討してください。

ベッドブランド紹介

ここからは、おすすめのベッドブランドを紹介します。

シモンズ

1870年にアメリカのウィスコンシン州で設立されたベッドブランドです。
伝統の手法と最先端の技術を融合しながら、150年以上にわたり「上質な眠り」を追求しています。

同社の代名詞となっているのが、1925年に商業化に成功したポケットコイルマットレスです。
各コイルスプリングを不織布の袋で包む製法により体を点で支えることに成功しました。
睡眠中の体の動きに反応して、自然な姿勢を維持できるようになった点が特徴です。

現在も、伝統の手法と独自テクノロジーを活用して、究極の眠りへと導く高品質なマットレスを提供し続けています。

シモンズの詳細はこちら

テンピュール®

テンピュール®素材を用いて、世界で初めて粘弾性(低反発)マットレスとピローを製品化したベッドブランドです。
テンピュール®素材の源流は、1960年代後半にNASAがスペースシャトルへ搭載するため開発した新素材にあります。
この素材に可能性を見出したテンピュール®の創始者らが研究を引き継ぎ、テンピュール®素材を開発したのです。

テンピュール®は、医療業界でその価値を認められたのち、日本を含む世界中で使用されるようになりました。
特徴は、体温と体圧を感知して体に沿うようにフィットし、圧力を均一に分散してくれることです。
唯一無二の寝心地を提供しているベッドブランドといえるでしょう。

テンピュール®の詳細はこちら

サータ

「より快適な眠りと健康の追求」をコンセプトに掲げるベッドブランドです。
1931年に、アメリカのイリノイ州で設立されました。
2010年に同社の「Perfect Sleeper」がNational Sleep Foundationの公式マットレスに選ばれるなど確かな実績を残しています。

サータの特徴は、弾力が異なるコイルとさまざまな詰め物を組み合わせて硬さ・フィット感・ボリュームを調整し「あなた仕立ての寝心地」を実現していることです。
国内受注生産で、日本の気候・住環境に合わせた一台に仕上げている点も見逃せません。
快適な寝心地を約束してくれるメイドインジャパンのマットレスといえるでしょう。

サータの詳細はこちら

フランスベッド

1949年に、東京の三鷹市で双葉製作所として誕生したベッドブランドです。
1960年に折り畳み式ソファベッドの製造を開始し、1961年に社名をフランスベッド株式会社に変更しました。

フランスベッドの特徴は、日本の気候、日本人の骨格などを研究して、日本に相応しいベッドを作り続けていることです。
たとえば、1本の銅線からマットレス内のスプリングを編み上げる高密度連続スプリングマットレスは、日本の気候を考えてスプリングを袋で包まず通気性を確保しています。
連続するスプリングで体を均等に支えるとともに蒸れを解消している点がポイントです。
日本の環境に適したマットレスを製造しているベッドブランドといえるでしょう。

フランスベッドの詳細はこちら

パラマウントベッド

1947年に、病院用ベッド専業メーカー・木村寝台製作所としてスタートしたベッドブランドです。
1950年から「パラマウントベッド(ブランド名。パラマウントベッド株式会社へ商号を変更したのは1987年)」として商品を展開しています。

1962年に国内初の電動ベッド、1983年に在宅介護用ベッドを開発・販売するなど、画期的な取り組みを続けています。
在宅介護用ベッドの基本コンセプト「家具調のデザイン」「現地組み立て」「軽量化」「電動式」は業界標準として定着しています。

先進の技術と思いやりで、誰でも安心・安全に利用できる製品を開発しているベッドブランドといえるでしょう。

パラマウントベッドの詳細はこちら

マットレスのダニが気になるときは買い替えも検討

ここでは、マットレスのダニについて解説しました。
マットレスは、ダニの繁殖に適した環境になりがちです。
ダニが繁殖すると、アレルギー症状に悩まされる恐れがあります。
布団乾燥機などを使用して退治することが大切です。
ただし、適切な対策を講じても、すべてのダニを退治できるわけではありません。
マットレスが古くなっている場合などは、買い替えも対策のひとつです。
快適な環境で眠りたい方は、新しいマットレスに交換してみてはいかがでしょうか。



東京にある日本最大の家具店村内ファニチャーアクセス八王子本店で皆さまをお待ちしております。
家具選びでお悩みの際は、専門のスタッフが皆さまの家具選びをサポートさせて頂きます。
ぜひ東京で家具屋をお探しの方は、村内ファニチャーアクセスまでご相談ください。

コラム「ちょっとインテリア」トップへ