ガラス〜家具の素材

ガラスの種類

ガラスの種類はとても多く、細かく分類すると数千種類にもなるそうです。

ガラス

化学成分・使い道・作り方などで分類します。
例えば、光学ガラス(カメラ・レンズ望遠鏡などに使うもの)だけでも、光の屈折率の違いなどを厳密に分けたガラスが数百種類も作られ、使われます。

普通、よく使われているガラスは、化学成分で分類すると三つの大きなグループに分けることができます。ほうけい酸ガラスほうけい酸ガラス鉛クリスタルガラス、です。残りは特殊ガラスで、種類はたくさんありますが、作られている量はそれぞれごく僅かです。

ガラスは”砂”から出来ています。
珪砂(けいしゃ)という砂が、ガラスの原材料です。
この砂を溶かしてドロドロの液体にするところからガラス作りは始まります。冷えて固まる前にいろいろな形の製品にします。
ただ、この砂を溶かす温度は大変高温なので、低い温度でも溶けるようにするため炭酸ナトリウムを加えます。さらに、このままで製品に出来ないため、石灰も加えられます
これが基本になって、様々なガラスが出来ていきます。

ではこれから、お店でも良く聞くガラスの種類を簡単にご紹介します。

普通のガラス

化学成分はソーダ石灰ガラスというものに分類されます。
窓ガラス、びん、花器、食器類などに使われます。もっとも一般的なガラスです。ソーダというのは、原料として使われる炭酸ナトリウムのことを指す言葉です。

強化ガラス

化学成分はソーダ石灰ガラスというものに分類されます。
普通のガラスに熱を加えたり急激に冷やしたり、たくさん特殊な加工をします。
この強化ガラスは、表面と内部という、層構造を作っています。この層のバランスで普通のガラスよりも数倍、強度が強くなっているのです。
自動車のガラスなど、様々な所に使用されるのはこのためです。
強化ガラス製の食器も、家庭・学校・業務用等で広範に利用されている製品です。

*強化ガラスは、耐熱ガラスではありません。

耐熱ガラス(耐熱温度差120度以上400度未満)

化学成分はほうけい酸ガラスというものに分類されます。
コーヒーポット・サイホン・鍋ふた・哺乳瓶・食器類などに使われます。
ほうけい酸ガラスは、薬品などへの強さ・急激な温度変化への強さなどから、化学工場の製造プラント、実験用ガラス器具、薬のアンプルや薬びん、大型の照明器具などにも使われています。
『耐熱ガラス』は原料に耐熱性を与える『ほう酸(硼酸)』を加えることで、熱に強くしたガラスです。その強さにより数種類あるそうですよ。
耐熱ガラスよりもさらに耐熱性が強い、超耐熱ガラス(耐熱温度差400℃以上)というものもあり、フライパンや鍋に使われますが、あまり一般的なご家庭にはないようですね。

クリスタルガラス

化学成分は鉛クリスタルガラスというものに分類されます。
高級食器や装飾品などに使われるガラスです。クリスタルガラスとは水晶のように透明なガラスという意味で、鉛クリスタルは、「ガラスの女王」と呼ばれるそうです。
普通のソーダ石灰ガラスに比べて、透明感・重量感・高級感があり、光の屈折率が大きいので、カット模様をつけるとキラキラと良く輝きます。(有名なのは、江戸切子 など。)
一般的に、クリスタルガラスと呼ばれるものは『原料の酸化鉛の含有率が○○%以上のもの』と定義されていて、この酸化鉛の含有率がクリスタルガラスの特色、価値の大きさにつながるようです。(有名なのは、バカラクリスタルグラス など。)

*クリスタルガラスは、強化ガラスや耐熱ガラスではありません。

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