枕の選び方

枕をせずにお昼寝をして、頭が痛くなったり肩がこったりしたことはないですか? 枕の支えがないと頭を反らせた状態になり、首に負担がかかり顔のむくみや肩こりをひきおこします。また横を向くと首が不自然なカーブを描いてしまいます。

快適な‘眠り’のためには、高さも、硬さも、素材も、形も・・自分に合った枕で寝ることが大切。人生の3分の1を占める睡眠時間ですから、快適に眠るためのモノ選びは妥協したくないと・・・思いませんか?

枕と睡眠

ベッドを選ぶときのポイントは、リラックスして自然に立っているときの姿勢を保てるかどうか。(多少の好みはありますが) 硬すぎてもやわらかすぎてもいけません。
枕も同じです。立っているとき、首の後ろ=頚椎はゆるやかなカーブを描いています。この頚椎のカーブをしっかり支え、自然にキープしてくれるのがいい枕です。

頚椎のカーブをしっかり支えてくれるのがよい枕

枕が高すぎると

首が不自然に曲がってしまい、肩や首の筋肉に負担がかかり、頭痛・肩こり・いびきの原因になります。また、首のしわも増えてしまいます。

枕が低すぎると

頚椎を支えられず寝違えや肩こりの原因に。また頭に血が上り、寝つきが悪くなったり頭痛やむくみの原因になります。

枕が硬すぎると

頭部が安定せず、不快感があります。寝返りをしたときに頭が枕から外れてしまったり、肩こりの原因にもなったりします。

枕がやわらかすぎると

頭が深く沈みこみ枕と触れ合う部分が多くなるので、蒸れや息苦しさを感じることもあります。寝返りがしづらくなることも。

村内ファニチャーアクセスでは、スリープアドバイザーが枕選びのお手伝いをいたします。
お店で試す場合は、枕の端が肩口に触れるくらい、首から後頭部をしっかり枕に乗せてあわせてみましょう。寝返りを打ってみるのも重要です。横を向いたときにも首筋をしっかり支えてくれるか、ちゃんとチェックしておきましょう。

自分に合った枕を使っていますか?

枕にはさまざまな素材が使われています。自分にピッタリの形で頚椎をしっかり支えてくれる枕でも、素材しだいで寝心地は大きく左右されます。素材の特性を知り、枕選びに役立ててください。

そばがら

そばの実の殻を乾燥させたもので、日本で古くから親しまれている枕です。通気性・吸湿性がよく、余分な熱を外に逃がすので夏にはひんやりと気持ちよく、また汗など余分な水分を吸収してくれます。そばがらが割れると粉が出るのでぜんそくの方には不向き。また湿気が貯まりやすく、害虫もつきやすいので、しっかり天日干しして下さい。

そばがら

ひのき

天然のヒノキをサイコロ状にしたもので、爽やかな香りがします。木に含まれる「フィトンチット」という成分が、リラクゼーションや疲労回復などの効果をもたらしてくれます。またヒノキには特に殺ダニ効果もあるといわれており、衛生的な枕です。

ひのき

フェザー

水鳥の羽根の中でも芯のある羽根を使っているので、ふかふかの弾力性があります。通気性、吸湿・保温・発散性がよいので、冬温かく・夏はひんやり快適に眠ることが出来ます。使い始めには独特の臭いがあるものもあります。

フェザー

わた

天然のものは吸湿性がよく弾力性もありますが、へたりやすい面もあります。ほこりが出やすいので、アレルギーの方には不向き。わた状の人工繊維は、クッション性に優れへたりにくいもの、ほこりが出にくいもの、丸洗いできるものなどさまざまです。比較的安価。

わた

低反発ウレタン

NASAで開発された素材。枕自体が頭の形に合わせてゆっくりと沈み、自然にフィットします。通気性が悪く蒸れやすい、冬は硬くなるという弱点がありますが、少しずつ改良されています。アトピーの方には合わない場合がありますのでお気をつけ下さい。

低反発ウレタン

パイプ・ビーズ

ストローを輪切りにしたようなものや中が空洞の玉などプラスチック素材を詰めた枕。通気性は抜群でほこりもたまりにくく、虫がつかないので衛生的です。また丸洗いでき、清潔に保つことが出来ます。安価で品質は安定しており、耐久性にもすぐれています。
吸湿性がないので、タオル地など吸湿性の良い枕カバーを使うと良いでしょう。慣れないと少しごつごつした感じがあります。

パイプ・ビーズ

その他

ウール (羊毛) / 頭に優しくフィットし、冬温かい
キャメル (ラクダの毛) / 復元力がありフィットしやすいが、夏は熱がこもりやすい
パンヤ (パンヤノキの種子を包む天然繊維) / 通気性は良くないがとても柔軟
炭 / 天然の遠赤外線により、肩こりや冷え性に効果あり
ウォーター ・ ジェル / 肩や頭にフィットし、耐久性もある
磁気 / 血行を良くするなどの効果あり。※妊娠中やペースペーカーをつけている方は使用しないで下さい

どの素材にも一長一短があります。寝心地のよさはもちろん、高いor低い、硬いor軟らかいなどの好み、体質(汗をかきやすい、ほこりに弱いなど)、価格、メンテナンス性など・・さまざまな条件を考慮して自分にピッタリの枕を探してみてください。

枕にも寿命があります

枕は意外と短命です。
お手入れの基本は「湿気」を取ること。天日干しや陰干し、また布団乾燥機も効果的です。軽く掃除機をかけてあげるとホコリが取れダニ防止にもなります。カバーはまめに取り替えましょう。

そばがら ・・・6ヶ月から1年

寿命が近づくとそば殻が割れ、粉が出ます。それが喘息やアレルギーの原因になる場合があるので早めに交換しましょう。また、天然素材のそば殻はチリダニなどの害虫がつきやすいので頻繁に天日干ししてください。

ひのき ・・・1年から2年

香りは枕の寿命より先に失われてしまいます。2年までが交換の目安です。

フェザー ・・・1年から3年

長く使うと弾力性やボリューム感がなくなり、枕の高さが変わってしまいます。寝心地にも影響しますので早めに交換しましょう。

低反発ウレタン ・・・1年から3年

反発性がなくなり元の形に戻らなくなったり、形が崩れたりしたら換え時です。天日干しすると品質が劣化するので、風通しの良いところで陰干ししてください。

パイプ ・・・非常に長い

パイプがつぶれ、ボリュームがなくなってきたら換え時ですが、なかなかつぶれるものではありません。

基本的に合成繊維やプラスチック素材のものは洗えるものが多いようです。アレルギーのある方やほこり・虫などが気になる方は、丸洗いできる枕を選んだほうがいいかもしれません。


(2005年8月作成)


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