眠りの誤解

9グッド 3スリープ = Good Sleep Day
9きゅう 3みん = 休眠

だから、9月3日は「ベッドの日」

寝ている時間はもったいないと思っていませんか?

睡眠は身体を休めるだけの時間ではありません。「寝る子は育つ」「美人は夜つくられる」といわれています。夜10時から2時までの4時間に成長ホルモンの分泌が高まり、子供は成長を、大人はお肌の修復と新陳代謝を促進します。また、全身のアンチエイジング、免疫力の向上、ストレスの除去なども促します。この時間に質の良い睡眠をとることは、生きていく上で必要不可欠なことなのです。

靴下を履いて寝ていませんか?

足がぽかぽか温かいと、よく眠れそうな気がします。実際眠りにつくときに、手や足の先が温かいと感じたことがありませんか?
睡眠中は代謝量を下げるために体温が下がります。体温を下げることがスムーズに眠りにつくコツでもあります。このとき手足の抹消血管から熱が放出されるので、手足の先が温かくなります。
つまり、手足が温かいとよく眠れるのではなくて、手足の先から熱を逃がして体温を下げるからよく眠ることができるのです。

スムーズに眠りにつくためには 「はだし」!

お休み前にぬるめのお風呂にゆっくりつかるなどして、体の芯と手足を温めておきましょう。軽いストレッチやマッサージも効果的です。身体はその熱を下げようとします。それに合わせて30分〜1時間以内にお布団に入れば、スムーズに眠りにつくことができます。

冷え性の方は

冷え性でどうしても靴下をはかないと眠れない方は、『レッグウォーマー』を試してみてはいかがですか?靴下では上記のように放熱をじゃましますし、汗をかくとそれが冷えてかえって足を冷やします。ゴムの締め付けも血行を悪くします。レッグウォーマーでふくらはぎを温めると、足の先まで血液が流れやすくなります。
もしどうしても靴下をはくなら、重ね履きはせず、血行が悪くならないようしめつけのないもの、汗がこもらないよう通気性のよいものをお選びください。

レム睡眠とノンレム睡眠

睡眠時には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」という2つの異なる眠りがあります。

レム(REM)睡眠はRapid Eye Movement(急速眼球運動)の頭文字をとったもの。筋肉は弛緩し簡単には起きないほど眠っていますが、まぶたの下では眼球がきょろきょろ動いている「カラダの眠り」の状態のことです。夢の多くはこの時に見ます。
レム睡眠は脳の発達の時間でもあります。記憶を整理し、保持・保管・修復してくれます。覚えた英単語は、睡眠をとることによって脳の中で整理され定着するのです。徹夜で勉強して試験に臨むより、一度睡眠をとって脳の引出しを整理したほうが、ずっと覚えはよさそうです。

ノンレム睡眠は「脳の眠り」と呼ばれ、脳も身体も眠っている深い眠りのこと。新陳代謝を促し免疫力を向上させてくれる時間です。
眠りにつくとすぐにノンレム睡眠に入ります。脳波が深く深く眠り込んだあと徐々に浅くなっていき、10〜20分の浅い眠りに切り替わります。これがレム睡眠。ノンレム睡眠→レム睡眠でワンサイクル約90分。寝ている間これを繰り返しています。

「レム睡眠のあとに目を覚ますとすっきり目覚めることができる」これを覚えておいてください。例えば8時間寝て起きるよりも、90分×5=7時間30分で目覚めるほうがすっきりさわやか!ということ。朝6時に起きるなら、90分サイクルで逆算して12時か10時半に眠りにつくと朝すっきりと覚醒しやすいということになります。

硬いベッドがいいベッドだと思っていませんか?

硬すぎるマットレス

立っている時の背骨のカーブ、これに近い状態を保てるのが「いい寝姿勢」です。いい寝姿勢を保つには、マットレスは硬すぎてもやわらかすぎてもいけません。硬すぎるマットレスに寝ると、お尻や肩など出っ張った部分に局地的に圧力がかかります。硬い床に寝転んだ時のように上体が反ってしまい、体全体が疲れるので寝返りが多くなります。

やわらかすぎるマットレス

やわらかすぎるマットレスでは、身体が沈み込みすぎて背骨が湾曲し、不自然な寝姿勢に。体の向きを変えようにも、余計な筋力が必要になりかえって疲れてしまいます。腰痛の原因にもなります。

ちょうど良い硬さのマットレス

良いマットレスは、身体のでこぼこや重みをしっかり受けとめ、体圧を分散し、立っている時のような自然な姿勢を保ってくれます。身体に無理がなく、深い眠りにつくことができます。

マットレス選びは、「とことん試す!」こと!

まず手で押さえてみよう
全体に張りがあること。そこだけ深く沈みこんだりスプリングの存在を感じたりしないものを選びましょう。

次に腰掛けてみよう
大きく沈み込んだり不安定にゆれたりしませんか?そして実際に寝てみよう
「寝心地」も「いい寝姿勢」も千差万別。もちろん硬め・やわらかめ、お好みもあります。5分から10分ゆっくりとお試しいただいて、自分が一番心地良いと思うマットレスをお選びください。

寝返りも打ってみよう
きしむ音がしたり揺れが続いたりしないか、寝返りは打ちやすいかチェックします。

家具売り場で「寝転ぶ」ということに抵抗がある方もいらっしゃると思います。比較的すいている平日にお出かけになってみてください。

枕に頭だけのせていませんか?

頚椎のカーブを支える!

立っている時、首の後ろ=頚椎(けいつい)はゆるやかなカーブを描いています。枕の重要な役割は、この頚椎をしっかり支えること。だから、枕の端が肩口に触れるくらい、首から後頭部をしっかり乗せるのが、正しい枕の当て方です。
頚椎のカーブは十人十色。硬さや高さの好みも人それぞれです。同じ枕でも、寝具が変わると使い心地が変わります。

ちなみに、
「高すぎる枕」は首が不自然に曲がり筋肉に負担がかかります。
「低すぎる枕」は頚椎を支えられず、また頭に血が上りさまざまな症状を引き起こします。
「硬すぎる枕」は頭部が安定せず、枕から外れてしまったりします。
「やわらかすぎる枕」は深く沈みこみすぎて息苦しく、寝返りが打ちにくくなります。

高さ・硬さ・素材・形、自分に合った枕で寝ることが大切です。

質のいい睡眠が健康をささえる

睡眠時間は人生の3分の1。寝不足はストレスの増加や日中の集中力の低下、また新陳代謝が低下して体重増加や肥満につながりやすいといわれています。睡眠の「時間」も大切ですが、「質」をあげるためにも、寝具選びは妥協しないで下さい。

寝酒でぐっすり熟睡できるというのは間違い!

アルコールが寝つきをよくするのは確かですが、これはあくまでも一時的なもの。その後深い眠りに移行するのを妨げてしまい、一度目が覚めるとなかなか寝付けなくなってしまいます。

羽根布団と羽毛布団はグレードが違います。

羽毛布団にはフワフワの綿毛のような「ダウン」と軸のある「フェザー」が使われていますが、ダウンよりフェザーのほうが多いのが羽根布団、ダウンのほうが多いのが羽毛布団です。羽毛布団のよさはほとんどがダウンによるもの。ダウン90〜95%・フェザー10〜5%の羽毛布団がベストです。必ずカバーを掛けて使いましょう。

重い布団が温かい? とは限りません。

重すぎる布団では寝返りがしづらく、眠りが浅くなったり心臓に負担がかかったりします。血液の循環が悪くなり、血圧が上昇する恐れもあります。ドレープ性(身体のラインに沿ってふとんがフィットする性質のこと)のよいもので、心地良いと感じる重さの布団を選びましょう。


(2009年8月作成)


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