ふっくら羽毛布団でぐっすり安眠

【1】 軽くて暖かい / とても軽いのにふんわりとボリュームがあり、冬暖かく、夏もさわやかに眠れます
【2】 いつもさわやか / 寝ている間にかいた汗も、羽毛が吸湿・発散してくれるのでいつもさわやか
【3】 しなやかにフィット / 体のラインに沿ってなじみ、肩口を冷やさず暖かい空気も逃げません
【4】 お手入れ簡単 / 綿布団のように頻繁に日干しする必要がありません。軽いから上げ下ろしも楽
【5】 丈夫で長持ち / 側生地を交換すれば、中の羽毛を再利用することも可能です

主な特徴を挙げただけでも羽毛布団のよさはおわかりいただけると思いますが、良いものはそれなりに高い。それがネックといえばネックです。・・・何故良いのか?・・・何故高いのか?しっかり納得してから検討したい!・・・‘じゅうぶん分かっているつもり’の羽毛布団の良さを、再確認する特集です。

羽毛布団ってどんなもの?

羽毛布団にはガチョウやアヒルなど水鳥の羽毛が使われています。 水鳥の胸のあたりには、陸鳥にはないダウンという綿毛があります。羽毛布団のよさはほとんどこのダウンの性質によるものなんです。また平面的な陸鳥の羽根に対し、水鳥の羽根は立体的な構造をしています。それが空気を包み込み、暖かく快適な睡眠を生み出してくれるんです!

「ダウン」 と 「フェザー」

水鳥の羽毛には 「ダウン(Down)」 と 「フェザー(Feather)」 という2種類の羽根があります。

ダウン -Down-

胸からお腹にかけて生えているタンポポの綿毛のような毛のこと。水鳥の肌着のようなものです。 一羽からごくわずかしか採れず、一枚の羽毛布団を作るためには約150羽もの水鳥が必要になります。

フェザー -Feather-

ダウンが肌着ならフェザーは上着の役割をしています。弾力のある軸が通っていて、いわゆる「羽根」と言われてみなさんが思い浮かべるのがフェザーです。羽毛布団に使われるのは、長さが6.5cmまでのスモールフェザー。水鳥のお腹のあたりに生えています。それ以上のものは主に枕や敷布団などに使われます。

ダウン

ダウン

スモールフェザー

スモールフェザー

フェザー

フェザー

「羽根布団」 と 「羽毛布団」

一文字違いの似たもの同士ですが、グレードが違います。
「羽根布団」 はフェザーの割合が多く、ダウンが50%以下のもの。「羽毛布団」はダウンの割合が多く、フェザーが50%以下のもの。
一般的にダウンの割合が多いものほど寝心地がよく、高級品といえます。・・・といっても、ダウン100%では軽すぎるしすぐにぺたんとつぶれてしまう・・・。5%〜10%程度フェザーをまぜてあげることで、ふんわりと空気を包み込む暖かい羽毛布団になるんです。

羽根布団←→羽毛布団

ダウンが50%以上の物を羽毛布団と呼びます

フェザーの割合が多い←→ダウンの割合が多い

ダウン 90〜95/フェザー 10〜5 くらいがちょうどよい羽毛布団です

「グース」 と 「ダック」

羽毛布団には 「グース(がちょう)」 や 「ダック(かも)」 の羽毛が使われますが、グースのほうが高品質といわれています。

グース

・体が大きい
・ダウンを採るために時間をかけて飼育される

ダック

・食用として飼育され若いうちに加工されるので、副産物として採れるダウンが育ちきっていない

グースのほうが、大きく良質なダウンが採れます。大きなダウンほど空気を多く抱え込み、軽く、ボリュームが豊かで、暖かい羽毛布団になります。また、グースのダウンのほうが細くてやわらかく、絡まりにくい性質を持っています。フェザーもグースのもののほうが湾曲していて、ふんわりとふくらみます。

グースとダック

その他、極地のみに生息するアイダーダックの羽毛は希少価値があり最高級品といわれています。

最高級品 「アイダーダック」

アイダーダック(毛綿鴨)は極寒の大自然、アイスランドやグリーンランド地方の海岸にのみ生息します。厳しい寒さから体を守るため、全身を覆う羽毛はフワフワと弾力性に富み、保温性に優れています。希少価値の高い、羽毛布団の最高級品です。
アイダーダック資源の少ない厳しい地に住むアイダーダックは、自分の羽毛を使って巣を作ります。風に飛ばされたりすることのないように繊維のひとつひとつがかぎ型になっており、これがよく絡み合います。
雛が巣立つまで人間の手で保護し、巣立った後手作業で巣から羽毛を採取。その量は大変少量で、全体の収穫量は国によって規制されています。洗浄作業も時間をかけて丁寧に行われます。
人々の手で大切に守り、ゆっくり時間をかけることで、希少価値が高くかつ品質の良い羽毛が生産されているのです。

アイダーダック

羽毛布団の選び方

まずはチェック

・ダウンとフェザーの混合率を見ましょう。ダウンの割合が多いほど良質、ダウン95%前後が理想です。
・ダウンの品質を表す数値にかさ高があります。同じ羽毛の量でもダウンの品質によってかさ高は全く異なります。かさ高が高いほどダウンが大きい。つまり空気をたくさん含んで暖かいということです。
・一般的にダックよりグースのほうが高品質といわれていますが、ダックも品質に問題はありません。バンガモのように、品種改良され希少価値の高いものもあります。
寒い地方の水鳥のほうが、羽毛が発達し質が良く、価格も高くなります。また手摘みのものは、羽毛の傷みが少なく手間もかかるので高価です。
品質表示もしっかりチェックしておきましょう。
混合率や重量、側生地の素材などがしっかり明記されているか。メーカー名・連絡先や取扱方法が詳しく記載されているか。また保証書の内容もチェックしておきましょう。

触ってチェック

手で押してみましょう ・・ ガサガサと音がしたり、硬い部分が手に当たったりしませんか? ふんわりと自然に膨らんで元に戻りますか?嫌なにおいはしませんか? 叩いてみてホコリや羽毛は出ませんか? 生地の手触りは心地よいですか?

生地もチェック

軽くてしなやかな羽毛布団の特性を生かすには、側生地もしなやかでやわらかくなくてはなりません。繊維が長く、非常に細い糸が紡げる 「超長綿(インド綿、エジプト綿など)」 で織られたものがオススメです。
またキルティング加工も重要なポイント。大きく分けて 「平キルト」 と 「立体キルト」 がありますが、表地と裏地を直接縫い付ける 「平キルト」 では暖かさが逃げてしまいがち。ボックス型に仕切り、ひとつひとつ独立した‘羽毛の個室’に羽毛を均一に詰める 「立体キルト」 のほうが、フィット感や保温性に優れています。

平キルト

平キルト

立体キルト

立体キルト

羽毛布団のお手入れ

普段気をつけること

カバーをかけて

生地の汚れや痛みを防ぐため、なるべくカバーをかけて使ってください。羽毛布団専用のものでなくても大丈夫ですが、できれば綿100%で、サイズが合ったものを使いましょう。

ふくらみは均等に

羽毛が片寄っているときには、中の羽毛をほぐすように周囲を軽く叩き均等にならします。羽毛が空気をたっぷり含んで、ふんわりした風合いがよみがえります。

清潔に

キルティングの縫い目やくぼみにホコリがたまることがあります。ブラシや掃除機のブラシ付きノズルできれいに取り除いてください。

針やピンに注意

小さな穴からでも羽毛が飛び出してしまいます。針は絶対に禁物です!

ぬれたときは?

タオルなどですぐに水分をふき取り、ドライヤーや布団乾燥機でしっかり乾かしてください。布団乾燥機は熱くなりすぎないように注意。

日干しは必要ない?

乾燥した状態を保ってください

羽毛布団は 「吸湿・発散性」 に優れているので、綿布団のように頻繁に日に当てる必要はありません。時々お部屋の中で広げておいたりして下さい。

時々は干してあげると衛生的

干す場合は、1時間ほど干せばじゅうぶんです。生地がやわらかくデリケートなので直射日光を避け、陰干しかカバーをかけたまま干しましょう。

パンッ!パンッ!は厳禁!

ホコリを吸収しないので叩く必要はありません。叩くと中の羽毛が傷んでしまいます。
※ 羽毛布団に限りません。綿布団も叩くと中の綿を傷めるだけで、空中に舞ったほこりは再び布団に返ってきます。ホコリを取るには、干した時手で静かに払うか取り込んだ後掃除機をかけましょう。

圧縮しないで!

・ 収納する前に、しっかり乾燥させましょう。
・ 通気性のないビニールなどのカバーは避け、そのままか通気性の良い布で包んでください。
・ 生地がシルクの場合は防虫剤を入れておきましょう。
・ 他のものの下敷きにならないように、そして湿気の少ない上段にしまうようにしましょう。
・ 布団圧縮袋は羽毛を傷めるので使用しないで下さい。

クリーニング

クリーニングは丸洗いできる専門業者かクリーニング店に。購入したお店にご相談ください!


(2005年8月作成)


本文中に使用している家具・インテリアの写真はイメージです。当社にてお取扱いのない商品が含まれる場合がございます。また、掲載しました情報はコラム作成当時のものとなりますので予めご了承ください。

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