ソファの効果的な染み抜き方法を素材別に紹介!
公開日:2025/08/08 / 最終更新日:2025/09/08

長年使ったソファは、食べ物や飲み物をこぼしたあとの染みや、皮脂や汗による汚れが目立ってくるものです。
だからといって、衣服や布団のように丸洗いもできませんし、外気や日光が当たる場所へ移動するのも大変でしょう。
では、ソファについた染みはどのように対処すればよいのでしょうか。
本記事では、ソファの染み抜き法を素材別・染みの種類別にご紹介します。
ソファの見た目を変えずに長く愛用するために、ぜひ参考にしてください。
目次
ソファの染み抜きは可能?
ソファの染みを完全にきれいにすることは難しいかもしれませんが、ご自身の手でもある程度きれいにすることはできます。
染みは、時間が経過すればするほど頑固な汚れとなり、落としにくいものとなるため、早めに処置することが必須です。
汚れの原因やソファの素材によって適切な方法は変わりますが、多くの場合、家庭でできる簡単な方法で汚れを落とせます。
ソファに染みができる原因
ソファにシミができる主な原因は、皮脂や汗、食べこぼし、飲みこぼし、化粧品の付着、ホコリ、ペットの毛などさまざまです。
これらの汚れがソファの生地に染み込み、すぐに洗濯しないでおくと、染みやニオイの原因になります。
特に、布製のソファは汚れがつきやすく、シミにもなりやすいので早めの処置が必要です。
染みは大きく水溶性と、油性の2種類に分けられます。
染みの種類によって汚れの程度も落とし方も異なるので、まずはそれぞれに属する染みの例を見ていきましょう。
水溶性の染み
飲食物が原因でソファに染みができる場合、以下の挙げた水溶性のものが原因となっていることがほとんどです。
染みの原因となる水溶性の例
- ・ジュース
- ・コーヒー
- ・お茶・紅茶
- ・ソース
- ・醤油
- ・ドレッシング
- ・カレー
- ・ミートソース
- ・血液・汗
水溶性の染みは、水に溶けやすい性質を持つ汚れが繊維に付着し、乾燥したあとにくっきりと残ります。
ドレッシングやソース、カレーなど、一見油性の染みではないかと思われるものも水溶性の染みに分類されますが、染みによっては水溶性と油性の中間的なものもあります。
油性の染み
水溶性の汚れのほかに、油性に分類されるものが原因の染みもあります。
油性ペン、マヨネーズ、チョコレートなどが該当します。
水溶性の汚れと同じように、ソファに座りながら飲食したり、ソファに寝そべった際についた皮脂や油が染みの原因になったりします。
染みの原因となる油性の例
- ・マヨネーズ
- ・バター
- ・マーガリン
- ・食用油
- ・チョコレート
- ・油性ペン
- ・クレヨン
- ・皮脂汚れ
- ・化粧品
油性の染みは、水に溶けにくいため、家庭での洗濯だけでは簡単に落とせません。
ただし、適切な方法で対処すれば落とせる可能性があるので諦めは禁物です。
【素材別】ソファの染み抜き方法
では、ソファの染み抜きは具体的にどのように行えばよいのでしょうか?
素材によって手入れの方法が異なるので、お使いのソファに合わせて最適の方法で手入れしましょう。
ここからは、ソファの表面素材別に染み抜き方法を詳しく紹介します。
布製ソファの染み抜き方法
布製ソファの染み抜きは、原因を特定し、適切な方法で対処することが重要です。
時間が経つと汚れが落ちにくくなるため、迅速に処置しましょう。
染みの程度が軽いものであれば中性洗剤や重曹、頑固な染みには酸素系漂白剤やベンジンが効果的です。
ここでは、コーヒー、赤ワイン、油性の染みに分けて、それぞれの染み抜きに必要な材料と手順を説明します。
布製ソファについた染みの対処法
- ・コーヒーの染み抜き
- ・赤ワインの染み抜き
- ・油性染みへの対処法
コーヒーの染み抜き
コーヒーの染みは早ければ早いほど落ちやすく、反対に時間が経つと色素が繊維に沈着しやすくなります。
まず、染み部分をすぐに水で湿らせたタオルで軽く叩きます。
次に中性洗剤の水溶液を染み部分に直接塗布し、柔らかいブラシで円を描くように動かして染みを落としていきます。
この方法は、広く布製品のシミ抜きに使われる方法です。
中性洗剤は、油汚れや水性の汚れを落とすのに効果的で、生地を傷めにくいので扱いやすいといえます。
染みが目立たなくなったら、濡れたタオルで洗剤を完全に拭き取り、乾いたタオルで水分を吸い取って終了です。
赤ワインの染み抜き
色素が強い赤ワインの染みは、アントシアニンを主成分とし、落とすのに手を焼く強敵です。
赤ワインをソファにこぼしたら、すぐにペーパータオルで軽く押さえて、できるだけ液体を吸収しましょう。
次に、冷水で湿らせたタオルを使って染みを軽く叩きながら、染みを薄くしていきます。
その際は専用の“ワイン染み抜き剤”を使うと、より効果的に染みを薄めることができます。
最後に水で固く絞ったタオルで表面を拭きながら、仕上げです。
専用の染み抜き剤のほか、酸素系漂白剤(オキシクリーン・色柄物用)、塩素系漂白剤(色柄物以外)、重曹、台所用洗剤なども赤ワインの染み抜きに有効です。
その際、くれぐれも熱湯は使わないようにしましょう。
油性染みへの対処法
油性染みは、繊維に吸収されやすく、時間が経つと落ちにくくなるため、見つけたら対応を急ぎたいところです。
まず、余分な油分をペーパータオルで慎重に吸い取り、その後ベビーパウダーやコーンスターチを染み部分に振りかけ、残った油を吸い取らせます。
しばらく置いたら、掃除機で粉を吸い取りましょう。
次に中性洗剤を少量の水で薄め、染みに直接塗布して柔らかいブラシで優しくこすります。
最後に固く絞った濡れタオルで洗剤を拭き取り、乾燥させて仕上げです。
ソファの場合は直接洗剤を染みのあるところへ塗布するしかなく、衣類のような丸洗いの快適さが望めないもどかしいところですが、後述するカバーで対処する方法があります。
合皮製ソファの染み抜き方法
ソファの表面素材が合皮の場合は、手入れの方法が布とは変わってきます。
水分を弾く合皮の場合は、中に染みこむことがないので、叩くのではなく表面を拭き取るのが基本です。
まずは水拭きで落ちるか試してみて、落ちない場合は中性洗剤を薄めた液で拭きましょう。
それでも落ちなければ革用クリーナーやセスキ炭酸ソーダがおすすめです。
最後に乾拭きで水分をきちんと拭き上げれば完了です。
本革製ソファの染み抜き方法
本革製ソファに付着したのが水性・油性の染みであったら、乾いた布で軽く叩き水分を吸い取り、中性洗剤の希釈水で湿らせた布で、優しく叩き、汚れを浮かせます。
仕上げに乾いた布で拭き取り、完全に乾燥させます。
濃い油性の染みは、重曹を染みの上に振りかけ、数時間置いてから、乾いた布で拭き取ってみてください。
重曹は油を吸収するため、レザーから油分を引き出す効果があります。
ボールペンなどのインクは、ベンジンを少量含ませた布で叩いて、汚れを移したあと乾いた布で拭き取り、完全に乾燥させます。
また、黒ずみは、革専用クリームを使い拭き取ってください。
落ちにくい場合はブラシで弱めにこすり、乾拭きします。
注意点としては、強く擦らないことと染み抜きが完了したら、乾いた布で丁寧に拭き取り、完全に乾燥させることです。
ご自身での染み抜きが難しい場合
以上の方法を試してみても、ソファの染み抜きがうまくいかない場合は、無理に作業を続けると生地を傷める可能性があるため、専門の業者に依頼するのがおすすめです。
特に、時間が経った染みは、落とすために専門的な知識と技術が必要なので、プロに依頼するのがベストです。
専門業者に依頼する
ソファの染み抜きを専門の業者に頼むと、普段自分ではなかなか手入れの行き届かない部分まできれいにしてくれます。
料金はソファの大きさや材質などによって異なります。
「染み抜きも兼ねてこの際、ソファのお手入れをお願いしてみるか」という方がいらしたら、その選択は正解です。
きっと、清潔で快適な状態になって戻ってくるでしょう。
ソファを買い替える
使い古した年期の入ったソファであったら、染み抜きをしても長年の汚れやニオイはなかなか取れません。
こうなったらいっそのこと、部屋の模様替えも兼ね新しいソファに買い替えるというのはどうでしょう。
布製から合皮、本革、あるいはその逆へと素材を変えてみるのも面白いかもしれません。
ソファの染みを防ぐには
そもそも染みを作らなければ、染み抜きの作業自体する必要がなくなります。
普通に生活していれば、どうしても染みはついてしまうものなので、仕方ない部分はありますが、できるだけ染みをつくらないためにできる工夫もあります。
手軽にできる“染みを作らない習慣”として、次の6つを紹介します。
カバーをかける
掛け布団、敷布団もそうですが、布団やソファの本体に汚れをつけない、一番な簡単な工夫はカバーをかけることです。
カバーをかけておけば、ソファ自体に汚れが付くことはありません。
カバーの脱着や交換も可能なソファは「カバーリングソファ」と呼ばれています。
これにつけるカバーはソファカバーといい、一般に販売されています。
カバーをかけることによって、飲み物をこぼしたり、お菓子や汗染みで汚してしまったりしても、カバーを外してそれだけ洗えば、ソファ本体は事なきを得るのです。
カバーは丸洗いできるものが多いので、ソファのシミ抜きをするよりもはるかに簡単だし、なにより爽快感や清潔感が違います。
カバーをつけたり、変えたりすればソファの雰囲気も変わり、居間の雰囲気も変わるので、ソファ自体を買い替えることなく、簡単に部屋の模様替えを味わうことができます。
染み汚れの防止を兼ねてぜひお薦めしたい方法です。
日頃からお手入れをする
ソファにできる染みは、肌の露出が多い夏場を除けば、人間の皮脂汚れより「食べこぼし」が原因であることが多いです。
ソファに座りながらお菓子を食べたりすると、気づかぬうちに食べカスをこぼし、ソファの油染みの原因になります。
かといって、ソファに座ったら、お菓子も食べられない、こぼすのがコワいからビールも飲めない、ではせっかくの憩いの場が台無しです。
要は、日頃からソファに掃除機をかける習慣を持ち、ポテトチップスや煎餅、チョコレートなどの食べカスをソファの隙間に溜めないようにすればよいのです。
ハンディタイプの小型掃除機を手の届く範囲に充電して置いておくのはどうでしょう。
いちいち、コードのついた掃除機を引っ張り出すのは億劫という方でも、目についたときや、ソファを立つときにサッと掃除機をかけて隙間のゴミを簡単に除去することができます。
家族団らんの中心にあるソファは常に清潔な状態を保っておきましょう。
掃除用具を用意しておく
ソファ周りの掃除用具はハンディタイプの小型掃除機だけではありません。
普通のコード式掃除機やブラシ、コロコロ(粘着クリーナー)、タオル、ぞうきん、バケツ、中性洗剤、重曹などをいつでも手の届く範囲に準備しておくと良いでしょう。
合皮や本革ソファは、革クリーナーや保護クリーム、ベンジンなども必要です。
こうして、ソファの汚れを落とすのに特化した掃除用具を常備しておけば、万が一の食べ残し、飲みこぼし、ペットや子どもの乱入による汚れにも迅速に対処できます。
汚れが沈着する前に早めに処置することが、染みになるのを防ぐ最も効果的な手段です。
汚れ防止用のスプレーを使用する
ソファのデザインが気に入って購入した場合、カバーをかけたくないでしょう。
しかし、ソファをそのまま使用していればいつか汚れがついてしまいます。
そんな時に使いたいのが、布用の汚れ防止用スプレーです。
プロテクトスプレーといい、撥水や汚れ防止の効果があるため、飲食物などをソファにこぼしてしまっても染みを取りやすくしてくれます。
通販で機能的な製品がいろいろ出ているので探してみましょう。
汚れにくいソファに置き換える
カバーリングタイプのソファを選び、随時水洗いできるカバーを使用することで、より長く清潔にソファを保てるのは先ほどご紹介した通りです。
これを一歩進めて、そもそも「汚れにくいソファ」に買い替えるという手もあります。
ポリエステルやポリプロピレンなどの素材は汚れがつきにくく、合成皮革のPVC素材も摩擦や傷に強いのでおすすめです。
また、防汚加工された生地であれば、液体や汚れをはじく特殊な処理が施されています。
撥水性や耐油性が高く、日常的な汚れに強いのが特徴です。
定期的に適切な手入れを行うことで、長期間、汚れと無縁のソファでくつろぐことができます。
水性染み・油性染みかでも染み抜き方法は異なる
ソファに付着した染み汚れを落とす方法は、表面素材の違いや染みの種類が水性か油性かによってアプローチが異なります。
薬剤は中性洗剤や重曹、酸素系漂白剤やベンジンなど、家庭にあるもので十分ですが、どんな染みも時間が経つと落ちにくくなるので、できるだけ早めに処置しましょう。
染みの防止策としてはカバーをつけたり、日頃からお手入れを欠かさぬようにしたりすることが大切です。
どうしても対処が難しい染みは、専門のクリーニング業者に依頼するとよいでしょう。
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