寝室を快適にするベッドの置き方を紹介

/ 最終更新日:2025/09/08

寝室を快適にするベッドの置き方を紹介

ベッドの配置ひとつで、寝室の快適さは大きく変わります。
限られた空間のどこに、部屋の中心をなすベッドを置き、ほかの家具を配置するとよいのか、今回はそのレイアウトのポイントを解説していきます。

動線、通気性、採光、窓からの距離など、ベッドの配置にあたって考えるべき項目は多々ありますが、安眠確保のためには妥協することなく理想の配置を追求したいところです。
本記事の内容を参考に、心地よい寝室を手に入れてください。

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ベッドの置き方は睡眠に影響する?

結論、ベッドの置き方は睡眠に影響します。

たとえば、ドアの正面にベッドを配置したらどうでしょう?
たいていの人はリラックスできず、安眠しづらいのではないでしょうか。
緊張感を和らげるには、ドアを開けても見えない場所に配置するのが理想です。

外光や音が睡眠を妨げる窓の近くも避けたほうが賢明です。
静かな環境が確保できるのは、やはり壁際であり、家具からもある程度の距離があればなおよいでしょう。

また、ベッドの頭方向は北を向くことも、実は推奨されます。
“北枕”は縁起の良くない言葉ですが、風水や“頭寒足熱”の医学的観点からは推奨できる位置とされているのです。
こうしたさまざまな要素を考慮し、寝室内で最適なベッドの位置を見つけてみてください。

ベッドを置く際に考えたいこと

ベッドを配置する際には、部屋の広さとベッドサイズとの兼ね合い、ベッドの配置、風水といった基本的要点を押さえる必要があります。
また、室内で快適に過ごすには、生活動線、通気性、採光、窓からの距離など、考えるべきポイントもたくさんあります。
特に、狭い部屋は圧迫感を受けやすいので、家具の大きさや配置を工夫しましょう。

①ベッドのサイズ

寝室のレイアウトを考えるにあたって、まずはベッドサイズを確認しておきましょう。

ベッドサイズと特徴

ベッドサイズ 標準サイズ(cm) 特徴
シングル 幅100×長さ195 1人用のベッドサイズ。コンパクトで搬入しやすく柔軟なレイアウトが可能
セミダブル 幅120×長さ195 大柄の方やゆったりと眠りたい方の1人使用におすすめ。最低3畳は欲しい
ダブル 幅140×長さ195 2人用を想定して作られたベッド。6畳以上の部屋に持ち込みたい
クイーン 幅160×長さ195 大人2人が余裕を持って眠れる大きさ。マットレスは2枚仕様と1枚仕様があり2枚仕様はお互いの振動が伝わりにくく搬入しやすい
キング 幅180×長さ195 大人2人にお子さんを加え広々使える。キングの名にふさわしく大きく重厚感のある見た目

②ベッドを置く寝室の広さ

次に、上記のベッドが入る寝室の広さについて考えてみます。
ギリギリ部屋に搬入できても、左右のスペースがなくなるようでは窮屈ですよね。
それぞれのサイズのベッドを置くことができる部屋の広さと、余裕を持って部屋を使える広さは次の通りです。

  • ・シングル:最低2畳、夫婦で2つ並べて使用する場合は最低5畳を必要とする
  • ・セミダブル:最低3畳必要。2台並べればキングサイズよりも広々とした寝床を確保できる
  • ・ダブル:最低3畳必要。使いやすさ考慮すると6畳以上の部屋がおすすめ
  • ・クイーン:最低4畳必要。搬入や組み立て考慮すると6畳以上のスペースが必要になる
  • ・キング:4畳あれば置くことは可能。余裕を確保するのであれば最低でも6畳以上は確保したい

③ベッドの配置

寝室の印象や使い勝手は、ベッドを部屋のどこに置くかで大きく変わってきます。
ここでは、“窓際”“壁際”“中央”の3パターンについて解説します。
このなかからご自身の暮らしに合ったレイアウトを追求してみてください。

まず、窓際にベッドを置いた場合は、朝日を浴びて目を覚ます理想の朝を迎えることができます。
ただし、外気温との差で生じる結露、陽光、騒音などの影響を受けやすく、安眠が妨げられるリスクも大きいわけで、朝型以外の人にはそのケアが必要になります。
可能であれば窓から50cmほど離し、断熱、遮光、遮音効果のあるサッシやカーテンを採用するとよいでしょう。

壁際にベッドを置くと、部屋の中央に広いスペースを確保でき、部屋をより広く使うことができます。
通気性を考慮してベッドを壁から10cmほど離すとよいでしょう。
ヘッドボード側を壁に寄せるのがコツです。

もし、寝室に十分な広さがあるなら、思い切ってベッドを中央に配置すると、ベッドの四囲に余白ができて、ゆったりとした空間が生まれます。

④風水

寝室は玄関・キッチンと並ぶ風水スポットでもあります。
寝室に置くべき家具やインテリアは、お気に入りのものだけでなく気の流れを良くするアイテムでなければなりません。
お金もかかるので毎日、少しずつでも整えましょう。
もちろん、ホコリや汚れを掃除し、換気で新鮮な空気を取り入れることは風水の基本です。

ベッドの置き方のポイント

ベッドの置き方は、快適な睡眠環境をつくるうえでもっとも重要なポイントです。
窓から約50cm離れた場所に設置すると、人が通るスペースを確保でき、窓からの熱気や冷気を感じにくいです。
部屋が狭い場合は圧迫感が出ないよう、配置する家具の大きさや数を絞り込む必要があります。

ベッドの置き方のポイント

  • ・部屋に置く家具を把握する
  • ・サイズの大きい家具の配置から決める
  • ・壁との距離を考慮する
  • ・窓との距離を考慮する
  • ・動線を意識する
  • ・空気の流れを邪魔しない
  • ・採光を意識する

部屋に置く家具を把握する

部屋に置く家具を決めるには、まず部屋のサイズを正確に測り、搬入可能なベッドや家具の種類とサイズを探しましょう。
次に、生活動線を意識しながら、家具の配置をシミュレーションし、圧迫感がないか、統一感が取れているかなどをチェックします。
最後に、照明や色使いなどを決めれば、大まかな部屋のイメージは固まります。

サイズの大きい家具の配置から決める

レイアウトを決める際は、大型家具の配置から考えてみるとよいです。
ベッドやソファ、ダイニングテーブルなど、広い面積が必要な大型家具から配置しないと、部屋全体のデザインが決まりません。

余ったスペースには小型家具や雑貨を配置していきます。
こうした順番で進めるとスムーズにレイアウトを完成させることができます。

壁との距離を考慮する

ベッドと壁からの距離を考慮することはとても大切です。
ベッドを壁に寄せて配置するなら、壁との距離は約10cm空けましょう
このくらいのすき間がないと布団がベッドに収まりにくく、掛け布団がズレ落ちる原因になってしまいます。
また、すき間がある程度ないとベッドメイキングがやりにくいので、壁との最低限の距離は確保してください。

窓との距離を考慮する

2つ目のポイントは、窓からの位置を考慮してベッドを置くということです。
窓の近くにベッドを配置すると、日光で目が覚めやすいですが、夜勤や生活リズムの関係で目を覚ましたくない方にとってはありがたい場所ではありませんね。

先ほども述べた通り、ベッドは窓から約50cm離れた場所に設置すると、窓からの日光や熱気、冷気を感じにくいので安眠できます。
カビや日焼けによるベッドの劣化も防げるので、50cmの距離は必須です。
窓の近くにベッドを配置すると、家具のレイアウトがしやすく、部屋の端に置けば余った空間スペースを広々使えるというメリットもあります。
いろいろ工夫してみてください。

動線を意識する

ベッドは部屋の面積を取ってしまう大型家具なので、入れてしまえばおしまいというわけにはいきません。
移動や掃除に必要な動線を確保しないと室内で動きづらくなってしまいます。
寝室にクローゼットやチェストがある場合は、ベッドとクローゼットの間を約90cm空けて扉の開閉が可能か確認しましょう。
引き戸や折れ戸タイプなら50~60cm程度でも開閉できます。

空気の流れを邪魔しない

ベッドを置く際は、窓を開けて空気の流れを邪魔しない場所に配置するのがコツです。
部屋の通気性を良くすることはとても大切です。
部屋の中に空気の流れ道があると、部屋の隅やベッドの下の湿気を逃がし、寝具や家具に染み付いたニオイの脱臭を助けます。

部屋の構造や高い家具が空気の通り道を邪魔している場合は、エアコンやサーキュレーターなどを使って空気を循環させましょう。

採光を意識する

朝日で爽やかに目を覚ましたい方も、夏の暑い日光が顔に当たるのは避けたいですよね。
窓からの光を和らげる、カーテンで調整しましょう。
太陽光が入る東面にベッドを置くと、四季を通じて気持ちよく起きられます。

【部屋の大きさ別】ベッドの置き方の例

ここからは寝室の大きさ別(6畳、8畳、10畳)に、それぞれに適したベッドサイズを搬入する場合の理想のレイアウトを考えてみましょう。

畳は、地域や住宅タイプによって同じ1畳でもサイズが異なりますが、一般的なマンションサイズ(畳1枚は180cm×90cm)で、部屋の広さを計算してみると次の通りです。

  • ・6畳:270cm×360cm(9.72㎡)
  • ・8畳:360cm×360cm(12.96㎡)
  • ・10畳:360cm×450cm(16.20㎡)

賃貸表記では、ベランダや他スペースを含んだ表記になっていることもあるので、確認しておくと良いでしょう。
対して、ベッドの標準的なサイズは前記の表の通りです。

  • ・シングル:奥行き195cm×幅100cm
  • ・セミダブル:奥行き195cm×幅120cm
  • ・ダブル:奥行き195cm×幅140cm
  • ・クイーン:奥行き195cm×幅160cm
  • ・キング:奥行き195cm×幅180cm

6畳

6畳のお部屋は、生活空間としては手狭に感じるかもしれませんが、コンパクトな家具であれば配置スペースに困ることはありません。
シングルベッドにチェストやデスク、テレビなども置けるので、ワンルームマンションでも人気があります。

とはいえ、選ぶ家具やレイアウトによっては狭く感じてしまうので、空間を広く見せるような配置の工夫が必要です。
ベッドやソファなどのサイズが大きい家具は壁際に寄せ、部屋の中央に空間をつくるのがポイントです。
これなら生活動線が確保しやすいので、身動きがとれずにテーブルやチェストの角にぶつかるといったことも防げます。
ちなみに6畳でも寝室のみの利用なら、クイーンサイズベッドを置いても、一人通れるほどの動線は確保できますが、他に家具を置くなら、シングル~セミダブルがよいでしょう。

8畳

8畳はキングサイズベッドを置いても、お部屋の約半分のスペースが残る広さです。
ダブルベッドなら2つ設置でき、ベッド周りに生活動線をつくれます。
ベッドを端に寄せ、ソファやテーブルなどを離して配置すると、ベッドがあっても気にならない広さを感じるはずです。

シングルベッドやセミシングルベッドなら、大きめの家具もゆったりと配置できるでしょう。
8畳の寝室にクイーンベッドを置くレイアウトは、デスクやテレビを設置したい人におすすめです。
6畳でよくやる縦長にレイアウトしても、足元にゆとりのある空間を確保できます。

10畳

10畳のお部屋は、リビングダイニングほどの広さがあり、寝室に使えば十分ゆったりとしたレイアウトが可能です。

10畳部屋のベッドの配置は、ベッドの頭を壁につけて配置し、部屋の入り口から奥まで視線を遮らないようにレイアウトするのが一般的です。
こうするととても広く感じられます。
仕切り棚で空間を分けるなどの工夫をすると、ひとつの部屋でオンとオフを分けることができるのが10畳部屋の余裕です。

逆に、部屋の中央に堂々とキングサイズベッドを据えて、ホテルライクな寝室にするのも素敵ですね。

より快適な寝室を作るコツ

寝室の広さ別に理想的なレイアウトを考えてきましたが、より快適な寝室づくりには、照明、家具の配置、寝具、カーテン、香りなどこだわりのポイントがまだまだあるはずです。 それらを考えていきましょう。

快適な寝室を作るコツ

  • ・家具を置きすぎない
  • ・家具の色味をそろえる
  • ・睡眠に適した照明を選ぶ
  • ・安全性を高める
  • ・マットレスにこだわる
  • ・カーテンにこだわる
  • ・寝具を季節ごとに変える
  • ・香りを付け足す
  • ・間接照明を置く
  • ・観葉植物を置く

家具を置きすぎない

一つ目のポイントは、家具を置きすぎないことです。
物であふれた部屋はゴチャゴチャして、気持ち的に疲れてしまうといわれます。
家具の数を最小限に抑え収納を上手く活用しながら、すっきりとした空間を作ることを心がけましょう。

家具の色味をそろえる

家具の数だけでなく色味の統一感にも気を配りましょう。
これもリラックス空間を作るために大切なポイントです。

心理学では、家具や内装材の色味を同系色でまとめると、安心感が生まれるといわれています。
1つだけなら、目立つ配色があっても気にならないですが、何色も目に飛びこんでくるような部屋は寝室にはふさわしくないですよね。

白やアイボリー、ベージュなどの淡色なら圧迫感が少なく、モノトーンの配色は落ち着きのある印象になります。

睡眠に適した照明を選ぶ

真っ暗にして眠る方もいますが、寝室の室内照明は眩しすぎない暖色系の色味が理想です。
明るさは、自然な眠気を誘う500ルクス以下に抑えましょう。
ビジネスホテルなどで採用されている調光機能のある照明は、シーンに応じて明るさを調整できる優れものです。

安全性を高める

寝室を見回して、「地震がきたら転倒しそう」と不安になる家具に囲まれていたら、安心して寝ていられません。
こうした就寝時の安全についても、しっかりと対策する必要があります。
ベッドの近く、特に頭部付近には背の高い家具を置かないようにしましょう。
スペースの都合でそうもいかない場合は、L字金具や伸縮棒でしっかり固定しておくことです。
同様に高い場所に物を置くのも危険、ドアの近くに物を置くのも邪魔だし避難路確保の観点からよくありません。

マットレスにこだわる

良い寝具は、睡眠の質を大きく向上させます。
ベッドのマットレスは、適切な硬さと通気性、耐久性を考えて設計されています。
好みの硬さなど、自分に合ったマットレスを選ぶことは、快適な睡眠を得るためには決定的に重要です。

カーテンにこだわる

寝室のカーテンにこだわることも、質の高い睡眠とのために重要です。
遮光性や断熱性などの機能面に加え、色やデザインも、睡眠の質を左右します。

寝室に遮光カーテンを選ぶと、睡眠時に外の光を遮ることができ、快適な睡眠を得られやすくなります。
迷った場合は、自分が一番リラックスできる色を選ぶとよいでしょう。
ベージュやブラウン系、緑、青などの落ち着きのある色なら、より安眠できる寝室が作れるようになります。

また、カーテンを選ぶときには、ベッドや収納家具の色味や絵柄と統一感をもたせるとベッドルームに相応しい落ち着いた空間になります。
多くの住宅に採用される淡い色の壁紙は、比較的どのようなタイプのカーテンでも合いやすいように考えられています。

寝具を季節ごとに変える

布団を衣替えするのは、快適に眠るために必要です。
季節に合わせた寝具をチョイスすることで対応調節や衛生面の管理がしやすくなります。
逆に、気候に合わない寝具を使うと、寝苦しさを感じたり、風邪や体調不良につながったりします。

夏は接触冷感生地を、冬は羽毛布団や毛布などといったふうに、季節に合った寝具を活用して快適に眠りましょう。

香りを付け足す

寝室に好きな香りを付け足すのも、気持ちの良い入眠を促すコツです。
寝る前にディフューザーを焚いたり、ファブリックスプレーを寝具に吹きかけたり、アロマキャンドルを焚いたりすることで、心地よい睡眠環境を作ることができます。

リラックス効果のあるラベンダーやベルガモットなどの香り、気分が落ち着くラベンダーやネロリ、サンダルウッドなどもおすすめです。
ただし、あまり強すぎる香りは入眠の妨げになるので、ほのかに香る程度に調節しましょう。
アロマディフューザーを使って香りを部屋全体に広げる方法がもっとも一般的です。

間接照明を置く

間接照明とは、壁や天井などの面で反射させて空間を照らす照明方法です。
光源が直接見えないため、寝室に相応しい柔らかく優しい光で、安眠へ誘う雰囲気を作り出すことができます。
部屋を広く見せたり、目の疲れを軽減したり、夜間の移動を楽にする効果もあります。

観葉植物を置く

寝室に置く観葉植物には、リラックス効果と安眠促進の役割があります。
たとえば、サンスベリアは空気清浄効果が高く、夜間も酸素を放出するため、寝室に適しています。
ただし、観葉植物はその種類や置き場所、風水なども考慮して選ぶことが大切です。

あまり大きすぎたり尖ったりしている葉を持つ植物は居間にはともかく、寝室に置くには適していません。

寝室を快適さはベッドの置き方次第で大きく変わる!

寝室を快適にするベッドの置き方について考察しました。
部屋の広さに適したサイズのベッドを選び、窓やドアの位置を考慮して、十分な通路を確保することが快適な寝室をつくるうえでの基本です。

安眠を妨げる外気や騒音、眩しい陽光を防ぐには、窓際を避け壁際にベッドを配置するのがよいでしょう。
ドアの正面に置かないようにすると、安心感が得られてさらに熟睡効果が上がります。
ベッドの大きさや配置にも工夫して、ご自身がもっとくつろげるリラックス空間を作り上げてください。



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