電動ベッドの選び方とブランド紹介
公開日:2022/07/26 / 最終更新日:2024/08/19
リラックス・快適な姿勢をサポートしてくれる「電動ベッド」。
寝起きがスムーズにできない高齢者や介護を必要とする福祉・医療現場をはじめ、リラックスするためのベッドとして多用されています。
背もたれや足元、首元がリクライニング式になっている電動ベッドは、一般的なベッドに比べると高いからこそ、失敗しないための選び方を知っておくと安心です。
本記事では電動ベッドの選び方をはじめ、マットレスの選び方、おすすめのブランド・メーカーも合わせてご紹介します。電動ベッドの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
電動ベッドの選び方
ここでは電動ベッドの選び方について解説します。
デザイン
電動ベッドを選ぶときは、デザイン性を基準に選ぶのがおすすめです。
電動ベッドというと「医療現場で使われているもの」「年をとったら・ケガをしたら使うもの」というイメージの方も多く、日常使いしにくいといった声も。
また実際に介助される側になった際も、いかにも介助されてる感が出る電動ベッドはイヤだなと思う人もいるようです。
最近の電動ベッドは、一見電動ベッドには見えないようなデザインのものも増えています。
医療目的ではなく、できるだけ電動ベッドと分かりにくいものを…という方は、ベッドフレームがなく固定脚のみのタイプやレザー素材を使っているものなど、おしゃれなものをチョイスすると良いでしょう。
サイズ
電動に限らず、ベッドを選ぶときはサイズ感をよく見て選びましょう。
シングルサイズ・セミダブルサイズが一般的に流通している数が多く、一人暮らしの方はシングルサイズがおすすめ。大柄の方や部屋にゆとりがある方などは、セミダブルサイズだと両手を広げることができたり、余裕が持てたりします。
介護・医療目的で電動ベッドを使う場合であっても、一人であればシングルサイズでOK。
人の手を借りて電動ベッドを利用している方は、介護者が介助しやすいよう横幅が100cm以下に設定されているアイテムだとすっきりしていて便利です。
シングルサイズ・セミダブルサイズであればどのメーカーであっても、バリエーションが多く、いろんなデザインや機能性から選べます。
機能
一口に電動ベッドと言えど、メーカーやアイテムによって様々な機能が搭載されています。
例えば1日の大半をベッド上で過ごしている方などは、ベッド専用のテーブルがついていると便利。
ベッドから移動せずに食事をすることができます。
そのほかにも、リクライニングの対応角度や足上げの機能があるかなど、電動ベッドの機能を最大限活かせるようにあらかじめチェックすることが大切です。
モーター数
電動ベッドにはリクライニングするために、複数のモーターが搭載されています。
モーターの数によって、動作の滑らかさやできる動作にも差が出てくるのです。
1モーターは「日常生活で使う方用」
1モーターは、「ベッドの高さのみ」「背上げのみ」「背と膝上げ連動のみ」のいずれかの動きができます。
稼働領域が限られているので、介護・医療以外の日常生活で使う方向けです。
起き上がり動作や立ち上がり動作ができるので、日常生活がちょっぴり快適になります。
2モーターは「稼働領域が低くても大丈夫な方用」
2モーターは、「背上げ+ベッドの高さ」の変更ができます。
1モーターでできた動作が2個に増えるイメージ。
それでも稼働領域自体に限界があるので、誰かの介助が必要な方向けです。
介助者に合わせたベッドの高さの調節、背上げによる体のずり落ちなどが防げるので、電動ベッドに乗り降りしやすいのがメリット。
3モーターは「介護・医療用など細やかな動作がしたい方用」
3モーターは、「背上げ+脚上げ+ベッドの高さ」の変更ができます。
2モーターよりもさらにワンランク動ける領域が増えるイメージです。
医療・介護現場でも使われていることが多いモーターの種類で、自由度が圧倒的に高いのが特徴。
1日の中でベッドにいる時間が多い方などにおすすめです。
4モーター以上は「自分で体が動かせないような方用」
4モーターやそれ以上は、これまでの動きに加え、頭のみを上げたり、寝返りを打てたりと、できる動作が格段に増えます。
寝返りやヘッドアップは血流を良くしたり、リラックス効果もあるのだとか。
基本的に生活の大半をベッドで過ごしている方や自分で体勢を変えるのも困難な方、要介護者などにおすすめです。
折りたたみの可否
介護・医療目的以外で使う方、ベッドを使う時間がそもそも少ない方などは、電動ベッドが折りたたみできるかどうかもチェックしておきましょう。
折り畳みができるものは、ベッドの下にキャスターといわれる移動用のタイヤがついているものが多い傾向にあります。
キャスターがついていれば、ベッド下の掃除がしやすかったり、そもそもホコリがたまりにくかったり、好きな場所に移動できたりと何かと便利です。
手すりやサイドレールの有無
電動ベッドは、福祉・医療の場面で使用されることも多く、手すり・サイドレールの有無も選ぶポイントの一つです。
手すりは、ベッドから立ったり座ったりするときの補助の役割に。
サイドレールはベッドの側面に沿って取り付ける柵のことで、寝ている最中にベッドから転落するのを防ぎます。
寝ている人が落ちないようにするのはもちろん、布団やシーツ、マットレスが落ちたりズレにくくしてくれる役割もあるのです。
特に介護目的・医療目的として電動ベッドの購入を考えている方は、ベッド以外の機能性もしっかりチェックしておくと安心。
電動ベッドのメリット
電動ベッドの選び方を知った次は、電動ベッドのメリットについてご紹介します。
せっかく買うならどんなときに役立つのか、電動ベッドならではのメリットを知っておきましょう。
姿勢の自由度が高い
電動ベッドの最大のメリットは、何といっても「姿勢の自由度の高さ」です。
一般的なベッドは180度開いたままの状態ですが、電動ベッドであれば自分好みの姿勢に変えられます。
リラックス効果もあることはもちろん、寝たりきりの方や歩けない方でも血流を促せるのは嬉しいポイントです。
通気性が高い
電動ベッドは、敷布団ではなくマットレスを使用するので、圧倒的に「通気性が良い」です。
マットレスの中でも特にエア系と呼ばれる空気の層を元に作られているものは、ムレにくく、カビも発生しにくいといわれています。
多種多様なマットレスでも通気性が良いものとあまり良くないものはありますが、それでも敷布団よりは空気を通してくれるので、清潔に保てるのは魅力的です。
介護者の負担を減らせる
電動ベッドは、使っている本人が楽になるのに加え、お世話をする介護者の負担も減らせます。
敷布団で介助するとなると地べたまで腰を下ろす必要がありますが、電動ベッドなら介護者の快適な高さまでベッドを引き上げられます。
そのほかにも体を起こす動作も介護者が行う必要はなく、電動ベッドがある程度引き上げてくれるため、負担が確実に減らせるのです。
電動ベッドのデメリット
ここからは電動ベッドのデメリット・注意点について説明していきます。
電動ベッドは介護や医療行為を補助してくれる便利なアイテムですが、デメリットも知っておかなければ、せっかくのメリットも活かせないかもしれません。
では早速見ていきましょう。
価格
電動ベッドのデメリットは、価格が4~10万円ほどと高額なことです。この価格はあくまでも最低ライン。
介護用・医療用のメーカーから買う場合、30万円以上するベッドも珍しくありません。
当たり前ですが普通のベッドであれば数万円で購入することができるため、購入後、後悔しないように慎重に選ぶ必要があります。
高いとはいえ、厚生労働省が定めた基準を満たす電動ベッドを選んだ場合、消費税が免除されることも。
これにはあらゆる条件があるので、対象内のものを選ぶようにしてくださいね。
デザインに限りがある
電動ベッドの多くは、医療用・福祉用といった使用用途が多く、おしゃれなものを!と思っている方にとっては物足りなさを感じることもあるかもしれません。
シンプルで飾り気のないデザインや、落ち着いた雰囲気のデザインなどが多い印象です。
ベッドフレームに木目調のものを取り入れたり、レザー調で高級感を演出するなど、工夫すると良いでしょう。
マットレスの交換が出来ない場合がある(マットレスの寿命がきたらベッドごと買い替えないといけない)
メーカーやブランド、アイテムによって異なりますが、マットレスの交換ができないケースがあります。
一般的に電動ベッドとマットレスとはセット・一体型になっている商品が多いです。
そのため、マットレスに劣化が感じられた場合、電動ベッドごと買い替え・破棄しなければなりません。
だからこそ電動ベッドと同じように、マットレスも大切に扱わなければならないのです。
マットレスはおおよそ8年ほどで劣化するといわれているので、日干ししたり掃除するなどして日々のケアをしっかりしましょう!
【関連記事】ベッドとマットレスの選び方
電動ベッドにあうマットレスの選び方
電動ベッドとセットのマットレス、選ぶときは「使う人の状態に合わせて選ぶ」ことが大切です。
使用する方が自力で動ける方なのか、もしくは一部介助を必要とする方なのか、寝たきりなのかによって変わってきます。
- ・自力で動ける方…コイル入りの硬めのマットレス
- ・一部介助が必要な方…フチが硬めで動きやすいマットレス
- ・寝たきりの方…通気性が良く、圧力切り替え型のマットレス
1日の中で電動ベッドを利用する時間の長さ、ベッドでどんな動きをするのかなど、用途に合わせて適切な硬さ・素材のマットレスを選びましょう。
マットレスの選び方でお困りの方は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
どっちが向いている?ポケットコイルとボンネルコイルの違い
ブランド紹介
ここからは電動ベッドも取り扱いのある、おすすめブランドについてご紹介します。
パラマウントベッド
1947年に医療用ベッド専業メーカーとして創業した「パラマウントベッド」。
日本初の電動ベッドを開発し、医療・介護用はもちろん、一般家庭用のベッドまで日本国内で幅広くシェアされています。
電動ベッドの操作はリモコンに加え、アプリでもでき、直観的な操作が可能。
フレームカラー、ボードカラーともに6色は定番であるので、おしゃれ重視の方でも満足できるでしょう。
パラマウントベッドの詳細はこちらフランスベッド
日本人のための、日本人に合う、最高のベッドを作る、がコンセプトの一流メーカー「フランスベッド」。
言わずと知れた名ブランドで、電動ベッドに詳しくない方でも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
日本人の骨格や生活習慣、気候風土を研究して作られているため、自分に合うものが見つかりやすいのだとか。
マットレス・電動ベッドともに上質で品のあるデザイン、高級感を演出したい方におすすめです。
フランスベッドの詳細はこちらアンネルベッド
国内ハンドメイド・日本で唯一の衛生マットレス認証機関のメンバーなど、高いこだわりを持つ広島のメーカー「アンネルベッド」。
体格や体形差からくる寝心地の違いを減らすために、希少価値の高い素材を世界で唯一使用しています。
素材や作りにこだわりがある一方、数あるメーカーの中でも比較的お手頃価格で、初めてマットレス・電動ベッドを買う方、コスパ重視の方におすすめです。
アンネルベッドの詳細はこちらテンピュール®
1960年代後半に、NASAにて、宇宙飛行士にかかる重力を緩和させる素材開発に参画した「テンピュール®」。
NASAの技術が生んだ素材といわれており、アメリカ生まれのメーカーです。
マットレスのフィット感がテンピュール®最大の売りで、寝ながらも体にかかる圧力を分散してくれるため、血行を妨げることがないのだとか。
ベッドで過ごす時間が多い方や寝たきりで質にこだわりたい方におすすめです。
テンピュール®の詳細はこちらサータ
1931年に、当時世界で最も快適なマットレスの称号“パーフェクト・スリーパー”で特許を取得したアメリカ生まれの「サータ」。
現在では日本をはじめ、世界27カ国でライセンス契約を結んでいる実績のあるメーカーです。
アメリカ生まれのベッドブランドですが、日本の住環境や体型に合わせて作られており、製造はすべて日本製。
ホテルにも利用されてるなど、洗練されたデザインとホテルかのような落ち着きのあるカラーはサータならではです。
サータの詳細はこちら 取扱インテリア・家具ブランド一覧へ電動ベッドでいつもよりワンランク上の便利な生活を手に入れよう
今回は電動ベッドの選び方、おすすめのメーカーについてご紹介してきました。
電動ベッドは日常使いもできますが、高い機能性があるからこそ、やはり介護用・医療用として使うのがベスト。
ひとえに電動ベッドといえど、モーターの数や折りたたみの有無など、機能性も多種多様です。
選ぶときは使う人を基準に、どんな機能が必要なのか、どんな機能があれば快適なのかをよく考えてみるのがおすすめです。
電動ベッドでいつもよりも快適で便利な生活を手に入れてください。
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