カントリースタイル

カントリースタイルの魅力って何でしょう?

パイン材の温もり、素朴さ、手作りの温かみ、カジュアル、シンプル、ナチュラル、手作りのキルト、無垢材やブリキ・ホーローのごつごつとした魅力、ざっくり編んだバスケットや洗いざらしの木綿、あるいは使い込まれたアンティーク、レースやハートのモチーフ、質のよさ、自然素材、文化や伝統、生活様式そのもの、パイオニア精神、どことなく懐かしい感じ・・・

カントリーイメージ

ひとくちに「カントリースタイル」といっても様々なスタイルがありますし、お好きな方はそれぞれに自分なりのカントリースタイルをお持ちだと思います。パイン材の家具にとことんこだわるも良し、生活様式や精神を追求するも良し・・・「カントリースタイルの定義」などできないもかもしれません。
・・・なんて言うと今回のお話が終わってしまうので、「カントリースタイル」について少し紐解いてみたいと思います。

様々なカントリースタイル

ひとくちに「カントリースタイル」といっても、さらに様々なスタイルに分類されます。大きく分けて、素朴で実用的な「アメリカンカントリー」と、伝統的で洗練された「ヨーロピアンカントリー」。ヨーロピアンも「ブリティッシュカントリー」や「フレンチカントリー」など、生活様式や歴史的背景などの違いでさらに分類できます。

アメリカン」ならハートや麦のモチーフ・ブリキやホーロー、「フレンチ」ならバラやレース柄・ギンガムチェックなど、それぞれに定番があり、スタイルがあり、楽しみ方があります。自分なりのカントリースタイルを見つけることも、カントリーの楽しみ方かもしれません。

アメリカンカントリー

アン
アンディ

パイン材家具、質素で素朴、手作りの温かみ・・・アメリカンカントリーはカントリーの中でも特に人気のあるスタイルです。
「大草原の小さな家」のような、開拓者たちのアーリーアメリカンの世界。植民地時代の簡素なコロニアルスタイル。またシェーカー教徒たちの実用的で機能性を重視したシェーカースタイル。・・・余分な装飾のない、実用的で質素な、人の手の温もりを感じさせるスタイルが、アメリカンカントリーの魅力ではないでしょうか?
昔ヨーロッパからアメリカに渡った人々は、豊富にとれたパイン材で家を建てました。そしてその端材で家具も作ったのです。家具職人さんなどいませんから大工さんが家具も作ります。
遠くヨーロッパで自分たちが使っていた家具を想いながら、難しい装飾を省き、シンプルで実用的なパイン家具を生み出した・・・これがアメリカンカントリーの起源です。

ブリティッシュカントリー

石造りの家や素朴でシンプルな木の家具、そんなイギリスの庶民の田舎の暮らしがブリティッシュカントリーです。
ほんの10年位前までは、オーク・チーク・ウォルナットなどを材料にした伝統的で格調高い英国スタイルの家具が主流でした。
最近ではイギリスでもパイン家具人気が上昇。日本などのパイン家具人気に家具メーカーが着目したともいえます。カナダやスカンジナビア半島から良質なパイン材が豊富に輸入され、閉鎖された羊毛工場が次々とパイン家具工場に姿を変えました。
伝統的なデザインを受け継ぎ、良質な材を使って、熟練した職人がひとつひとつ丁寧に作り上げているのがブリティッシュカントリーのパイン家具です。

その他

フレンチカントリー」はロマンチックでフェミニン。どこか小粋な雰囲気ももっています。自然の素材をいかすシンプルなデザインが基本です。オリーブとラヴェンダー、そしてひまわりの黄色に代表される南仏プロヴァンス風のインテリアも人気です。 白や生成り、自然素材の家具、小花柄や手作り感のあるファブリックで居心地の良い空間を作り出す、「ナチュラルカントリー」スタイルも人気。 線引きや分類は難しいですが、それぞれに素朴で人の手の温もりのある素敵なスタイルです。

パイン材の魅力

パインはマツ科の針葉樹。寒い地方のものが締まりも良く良質であるとされ、カナダやスカンジナビア半島の「ボンデロッサパイン」やロシアの「シベリアンパイン」などが有名です。

木の弱点が逆に魅力に

良質の樹脂成分を含むので、木に粘りがあり節が抜けることもありません。ふつう節のある木は加工しにくく、節が抜けたり欠けたりするのでよくないとされますが、パイン家具はその節が魅力の一つ。柔軟性があり節が抜けたりすることがなく、家具に表情をつけ、温かみを醸し出します。

傷やへこみも年月を経た味わいの一つ

てもやわらかい素材で傷がつきやすいですが、オイルを塗りこむことで傷を目立たなく出来ますし、木に粘りがあるので補修も比較的簡単です。

パイン材は生きています

年月とともに飴色に変化するのがパイン材の最大の魅力。これは材に含まれるヤニが焼けるからです。直射日光があたるところでは色あせするので注意が必要ですが、室内照明でも変色はしてしまうので完全に防ぐことは出来ません。
パイン材が生きているからこその色の変化を楽しんでください。

パイン材のお手入れ

変色やひび、割れの原因となりますので、直射日光が当たる場所、冷暖房機のすぐ近くには置かないで下さい。また湿度の高い部屋、極端に乾燥する場所もさけましょう。

普段のお手入れ

基本は乾拭きです。
汚れがついたときは、しみにならないようにすぐふき取りましょう。目立つ汚れは固く絞った雑巾で水拭きし、乾いた布でよく拭いてください。
化学雑巾などは簡単にほこりや汚れを取ってくれますが、薬品が表面につきかえって汚れてしまう場合があります。どうしても取れない汚れは、薄めた中性洗剤で軽く拭いた後しっかり水拭きし、最後に乾拭きしてください。

傷やへこみには

パイン材は水を含んでふくらみます。小さな傷や軽いへこみには、アイロンのスチームを当てると手軽に補修できます。

パイン材テーブルの天板は

熱いやかんや鍋、また水気を含んだ食器などを直接置くとシミの原因になります。また傷もつきやすいですから、鍋敷き、テーブルクロス、ランチョンマット、コースターなどを使用してください。

1年に1回のオイル塗装で長持ち

無垢材を使い、良質の塗料やワックスで仕上げたパイン家具は、1年に1回くらいオイルを塗りこむことで再生し、長持ちします。
家具専用のオイルを定期的に塗りこんでください。パイン材の内部にオイルが浸透し、堅く丈夫になり、ツヤが増し、水をはじきしみが出来にくくなり、色あせを防ぎ、傷を目立たなくします。


(2005年4月作成)


本文中に使用している家具・インテリアの写真はイメージです。当社にてお取扱いのない商品が含まれる場合がございます。また、掲載しました情報はコラム作成当時のものとなりますので予めご了承ください。

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