ドービニー作《オワーズ川の中洲》

シャルル・フランソワ・ドービニー

ドービニー没後140年

1878年2月19日にドービニーは61歳で亡くなりました。今年で没後140年になります。
ドービニーはミレーやトロワイヨンをはじめとしたバルビゾン派のメンバーの一人です。彼はアトリエ舟に乗り、セーヌ川の支流のオワーズ川でたくさんの水辺の風景を描きました。
アトリエを出て屋外の光を描いたことなどから印象派の先駆けといわれる彼は、モネやピサロ、ファン・ゴッホに影響を与えています。
舟で絵を描くことはモネに受け継がれました。

ドービニー
《オワーズ川の中洲》シャルル・フランソワ・ドービニー 1860年 油彩・キャンバス

この作品は、水の風景を愛してやまない彼が好んで描いたオワーズ川をテーマにした作品の一つです。
空は木々の向こうから手前になるにつれ暗くなっていて、夕暮れに描かれたと思われます。「水の画家」と呼ばれる彼がこのテーマで比較的初期に描いた本作は、水面が的確に美しく描写されています。
また暮れかかった木々の緑の濃淡の表現をご鑑賞ください。