ナラ材とは?特徴やメリット・デメリットについて

/ 最終更新日:2024/04/23

ナラ材とは?特徴やメリット・デメリットについて

家具の購入を検討しているけれど、「ナラ材とオーク材の違いがわからない」とお考えではありませんか。ナラ材とオーク材はよく似ているため、プロでも判別するのは難しいものです。

しかし似ているからといっても、木材ならではの特徴や性能は異なります。家具を選ぶ前にどのような木材なのか確認をしておくと、用途に合った家具を選べるでしょう。

そこで本記事では、ナラ材の特徴やメリット・デメリット、そしておすすめの家具ブランドを紹介します。

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ナラ材とは

ナラ材はブナ科コナラ属の落葉広葉樹です。北海道や本州、四国や九州など日本国内のほとんどでナラ材は分布しています。そして国内では、ミズナラが一般的です。

ミズナラは美しい木目と白い木肌、そしてほのかに白檀(びゃくだん)や伽羅(きゃら)のような香りがするのも特徴的です。

特に、北海道の良質なナラは「ジャパニーズオーク」と呼ばれ、世界各国にて人気があります。しかし減少しつつある北海道のナラ材ですが人気が衰えることはなく、現在もジャパニーズオークを求めるメーカーも少なくありません。

またナラ材は耐水性が優れているため、ウイスキーの熟成樽としても使用されています。ミズナラが持っている甘い香辛料のような香りがウイスキーに移り、芳醇で魅惑的な「ジャパニーズウイスキー」ができるのです。

ナラ材とオーク材の違い

北海道のミズナラがジャパニーズオークと呼ばれるように、ナラ材とオーク材は同じものとされることもありますが、実は両方とも同じではありません。

ナラ材とオーク材は、以下のように産地が異なります。

ナラ材 オーク材
  • ・日本
  • ・ロシア
  • ・中国
  • ・北米
  • ・ヨーロッパ

なお、ホワイトオーク材はナラ材の代わりとして使用されることもありますが、ナラ材と比べるとホワイトオーク材は木目が荒く木肌がより白い木材です。なお耐水性はどちらも高いため、ウイスキーの熟成樽に適しています。

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ナラ材の特徴

それでは、ナラ材の特徴についてご紹介していきましょう。

希少な木材

近年、ナラ材は国内だけでなく海外でも希少な木材となっています。以前、国内のナラ材は大量に輸出されていました。しかし、自然災害や大量伐採の影響から数が減少傾向にあるため、現在ナラ材の流通は限定されています。

一方で、ロシア産のナラ材も、希少樹木に認定されており制限されているため入手が困難です。そして中国産のナラ材も制限されており、中国国内で需要があるため入手困難となっています。

しかし、国内や海外でナラ材の入手が難しくなっているにも関わらず、人気があるため現在では価格が高騰しています。

独特の模様

ナラ材の木目は、「柾目(まさめ)」と「板目(いため)」の2種類です。丸太の中心から放射線状に切り出したものを柾目といい、丸太を水平に切り出したものを板目といいます。

そして、柾目取りをした際に出る希少な模様を「虎斑(とらふ)」といいます。虎斑とは、虎の毛の斑点模様に似ていることから名付けられました。ちなみに虎斑がある木材は、栄養が行きわたっており良質な木材の証とされています。

ナラ材のメリット

まずは、ナラ材のメリットについて見ていきましょう。

耐久性に優れている

ナラ材は耐久性に優れています。仮に、天板に物を落としたり引っかいてしまったりすることがあっても、ナラ材は傷や凹みが付きにくく、長年使い続けられる家具です。

耐水性が高い

耐水性が高いのも、ナラ材の大きな特徴です。樹木は、根から吸収した水分を全体に送るための穴(道管)がたくさんあります。しかし、ナラ材は道管にチロースと呼ばれる化学成分が塞がっているため、水分は入りにくくなっているのです。

道管が塞がっているため耐水性が高く、ウイスキーの熟成樽に使用しても漏れません。なお、ナラ材には防虫効果がある「タンニン」が含まれており、水回りの使用に適しているといえます。

伸縮が少ない

ナラ材は伸び縮みが少なく、家具に使用しても狂いが出にくいのが特徴です。他の木材の無垢材では、湿度を含んだり乾燥したりすることで伸縮してしまうケースがあります。しかしナラ材は硬く伸縮しにくい性質があるため、家具に使用しても問題がありません。

経年変化を楽しめる

ナラ材は、時間が経つと共に黄色が増し「飴色」へと変化します。経年による色の変化を楽しめるのも、ナラ材の魅力のひとつといえるでしょう。また、オイルやワックスで定期的にメンテナンスをすれば、より美しい経年美を楽しめます。

ナラ材のデメリット

一方で、ナラ材には留意すべきデメリットも存在します。

割れや反りのリスク

ナラ材は硬い性質があると前述しました。伸縮性が低く、湿度による膨張や乾燥による収縮を繰り返すうちに割れてしまうリスクを伴います。なお、釘を打つ前に下穴をあけるなどひと手間が必要となるため、加工性が低い木材といえます。

メンテナンスが必要

ナラ材だけではありませんが、すべての無垢材は定期的なメンテナンスが必要です。普段のお手入れは乾拭きのみで大丈夫です。

しかし無垢材の場合、1〜3か月に1度、硬く絞った雑巾で水拭きをしてください。また、1年に2回ほどオイルやワックスを塗りひび割れを防止する必要があります。

ナラ材はどんな家具に使われている?

ナラ材は、フローリング材やウイスキーの熟成樽に使用されています。また、耐久性や伸縮が少ないナラ材は、以下のような家具に使用されています。

  • ・テーブル
  • ・テレビボード
  • ・ソファー
  • ・椅子
  • ・チェスト
  • ・キャビネット
  • ・サイドボード

明るくナチュラルな色合いのナラ材は、北欧インテリアやナチュラルなインテリアなどにおすすめです。

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ブランド紹介

それでは、当社で取り扱っている家具ブランドを3つ紹介します。

Oak Village/オークヴィレッジ

ナラ材を中心に、受注生産の家具工房として飛騨高山で活動しているオークヴィレッジ。国産の無垢材にこだわり、伝統的で高度な木工技術を活かしたこだわりの家具やおもちゃ、文具や食器、インテリア商品など、多種多様な木製品を製作しています。

オークヴィレッジの詳細はこちら

浜本工芸

毎日使うからこそ「本物の家具」を提供したいと浜本工芸は考えています。また浜本工芸では、頑丈で耐久性に優れているナラの無垢材にこだわっています。そして、熟練した職人が加工から仕上げまでを国内で生産する徹底ぶり。

ナラ材と組み合わせるのは、しなやかで丈夫なファブリックや革。そして、手間を惜しむことなく作り出している優美な曲線は、浜本工芸の特徴といえるでしょう。

浜本工芸の詳細はこちら

匠工芸

1979年に北海道旭川市で、「技能五輪・国際大会家具部門」にて銀賞を受賞した桑原氏が創業した匠工芸。熟練された木工技術をもち、国内外のデザイナーによるこだわりの家具を製作しています。

匠工芸は、スタイリッシュでデザイン性の高い家具が印象的。また、デザインだけでなく、機能性にも優れており洗練されたブランドといえます。

匠工芸の詳細はこちら 取扱インテリア・家具ブランド一覧へ

独特な模様が美しいナラ材は耐久性や耐水性に優れている

ナラ材は、希少価値がある木材です。虎斑と呼ばれる美しい模様や、耐久性や耐震性に優れており人気を誇ります。

ナチュラルで温かみのあるナラ材は、北欧インテリアやナチュラルなインテリアにおすすめです。また、経年による色の変化を楽しみながら、長く使い続けられるのも魅力的。

ナラ材の手触りや色合い、木目などを見て試したい方はぜひ、村内ファニクチャーアクセスでご体感ください。

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