コラム「ちょっとインテリア」


コラム「ちょっとインテリア」 - 面材物語

家具の多くは木を使用しています。木を乾燥させてそのまま使用したものから、切ってつなげて板にしたもの、表面だけキレイな木目でお化粧したもの、木の繊維で作った板に木目を印刷したものなど、さまざまな木がさまざまな形で使われています。材質を知り、その特徴を知って、ぜひ家具選びのご参考になさってください。

無垢板ゆがむ・反る・割れる=風合い 職人気質の「無垢板」

天然の木材を乾燥させ、そのまま利用したのが無垢板です。純真無垢の無垢。芯までまじりっけなしの、100%天然素材です。「ソリッド」とも言いますが、「天然木の一枚板」・「無垢板」・「無垢材」と言ったほうが、素材の魅力が強く引き立ちます。
座卓やカウンターテーブルなど、高級テーブルの甲板に使われます。もちろん、お値段もそれなりにします。その木が生きてきた年月がそのまま素材の価値になっていると考えると、決して突拍子もない金額ではありません。「木」本来の形をそのまま生かした商品が多く、自然な曲線や無骨な節が高級感や重厚感を演出し、安らぎや安心感などの癒しをもたらします。
しっかり乾燥させていても、年月が経つとゆがんだり、反りや割れが生じることもあるのは天然素材ゆえのこと。それも含めて、使い込むほどに風合いが出て、味わいのある材となります。

集成材規則正しく美しく。整然とリズミカルな個の集合体 「集成材」

無垢材の魅力が自由奔放なダイナミズムだとすれば、集成材の魅力は理路整然とした美しさ。寸分たがわぬ大きさに切りそろえられた角材や板を、隙間なく並べて圧着し、1枚の板にしたものです。テーブルの甲板やフローリングに使われます。
ひとつひとつの木材は小さいので、ゆがみ・反り・割れなどの狂いが少なく、また強度のばらつきもあまりありません。小片を接着して作るため、天然の木材では得られない大きさの一枚板を作ることもできます。
天然素材の良さを残しつつ、無垢板の欠点を補ったのが集成材。年月を経た味わいは無垢材にはかないませんが、より扱いやすく、より身近に、木を感じられる素材です。


化粧板
基材である合板や繊維板の表面を、薄い木のシートや合成樹脂など化粧材でお化粧したものです。お化粧方法の代表的なものをご紹介します。

天然木化粧板見た目は天然木! 「天然木化粧板」

天然の木を0.1〜2mm程度に薄くスライスした単板(突板)を、基材に貼り付けたもの。木目は当然本物です。手触り・風合いは無垢や集成材に劣るものの、木目の美しさを十分楽しむことができます。木目や色調が美しいケヤキ、ナラ、ヒノキ、スギ、マホガニー、ウォルナット、オーク、チークなどが使われます。
天然ゆえに木目のばらつきがあったり、塗装ののりが一点一点違うなどの欠点もあります。普段はマメに乾拭き、手垢や汚れは「うすめた中性洗剤→よく水拭き→しっかり乾拭き」できれいにしてください。

メラミン化粧板容姿端麗で扱い易く手間いらず 「メラミン化粧板」

美しい光沢があり、高級感のある素材です。メラミンとは、メラミン樹脂とフェノール樹脂をそれぞれ浸透させた紙を何枚も重ね、高温高圧で成型したプラスチック。表面が硬く、耐久性・耐熱性に優れ、汚れも染み込みにくく、さっとふくだけで汚れが落ちます。天板やキッチンボードの扉などに使われます。
木目柄から石目調・幾何学模様・単色とさまざまな色柄が可能でエンボス加工もでき、POPでカラフルな物から重厚な雰囲気まで自在に姿を変えられます。

塩ビ化粧板変幻自在のスグレモノ 「塩ビ(ポリ塩化ビニル/PVC)化粧版」

木目やさまざまな色柄を印刷した、ポリ塩化ビニルの化粧材です。本物の木目には当然劣りますが、同じ柄を大量に安価に得られるのが印刷の魅力。統一感を重視して、天然素材よりこうしたプリントシートを選ぶ方もいらっしゃいます。
塩ビは燃やすとダイオキシンを発生させるといって敬遠された時期もありましたが、燃焼温度を上げることでダイオキシンの発生はおさえられます。なんといっても加工性が抜群なのが塩ビの魅力。硬いものからやわらかいものまで自由自在に作ることができます。

オレフィン化粧板環境を守るエコ素材 「オレフィン化粧版」

エチレン系炭化水素の重合体(ポリオレフィン)を使用した化粧材です。燃やしても、有毒といわれるダイオキシンや塩化水素ガスが発生しにくいという特性があります。塩ビに代わって、現在主流の商品です。
塩ビ同様さまざまな色柄を印刷することができるので、統一感のあるお部屋作りに一役買ってくれます。

コストパフォーマンスに優れた縁の下の力持ち 「ポリエステル化粧板」

色柄を印刷した化粧紙を基材に貼り、表面をポリエステル樹脂でコーティングした化粧板です。さまざまな色柄が可能でエンボス加工もできます。お値段はメラミンの1/4程度。見た目はどうしても劣ります。
キズがつきやすいので表面材には不向き。収納家具の内部や棚板などによく使われます。静電気によるほこりが付きやすいですが、水に強くお手入れは簡単です。

「プリント化粧板」

基材の表面に直接柄をプリントしたものと、プリントしたシートを貼ったものがあります。木目以外にもさまざまな色柄が可能。質感は天然木や他の素材にはかないませんが、均質な木目が大量に安価に得られます。
水や熱に弱く、日光に当たると色あせしてしまいます。シールやテープなどを貼るとはがすときに表面がはがれることも・・・


基材となる合板や繊維板についても、簡単にご紹介します。
合板・・薄いベニヤを貼り合わせたもの。ラワン・シナ・センなどが使われます。
MDF・・木材の繊維を加熱圧縮成形した繊維板の一種。硬く、表面が滑らかです。
パーティクルボード・・木材のチップを加熱圧縮成形した板。MDFやパーティクルボードは木材資源のリサイクルにも役立っています。

合板の貼り合わせイメージ
合板
繊維の向きが交差するように奇数枚貼り合わせ、強度を増しています。
繊維の向きが並行になるように張り合わせて、縦方向の強度を増した板をLVLといいます。


木は家具になっても呼吸しています。木の木目には「1/f ゆらぎ」が存在し、音楽を聴くのと同じリラックス効果を得られます。ヒノキの箪笥にはダニの繁殖を押さえる働きもあります。ぜひ、木の家具に触れてみてください。プラスチックの家具にはないあたたかみを感じることができます。
また、ぱっと見は天然木と見分けがつかないようなプリント材もあります。インテリアの統一感と木目の落ち着き感を、リーズナブルに得ることができます。
どれを選ぶのが良い悪いということではなく、材質を知った上できちんと選ぶことが大切です。

素材の特徴・長所短所を考慮して、理想のインテリアに適しているか、置く場所に適しているか、そして予算とマッチしているかお考えいただきながら、じっくり家具選びを楽しんでください。

本文中に使用している家具・インテリアの写真はイメージです。当社にてお取扱いのない商品が含まれる場合がございます。また、掲載しました情報はコラム作成当時のものとなりますので予めご了承ください。

(2011年2月作成)
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