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家具の構造 ・家具の素材 ・家具の産地 ・家具用語辞典

1. 天然皮革


■「皮」「革」「レザー」■

一般的に、動物から剥いだままの生のカワの状態を「皮」といいます。
この「皮」の毛を取り除いたり防腐処理をしたりして、鞄や靴など商品にできるよう加工したものを「革」といいます。少し、ややこしいですね。
また、「革」にするための「皮」「原皮」と呼びます。

天然の革に風合いを似せて造った人工の素材が合成皮革、または人工皮革です。天然の革に対して、合成皮革・人工皮革を「レザー」と呼ぶ方も多いですが、必ずしもそうとは限らないので注意しましょう。



■牛革■

牛革は最も多く使用されています。輸入原皮と国産原皮を使用していますが、現在では大半が輸入原皮となっています。

国内産の成牛革は地生(じなま)と言います。生皮のままで取引されるところから地生と呼ばれるそうです。輸入のものに比べ小さいサイズです。しかし傷が少なく、きめが細かく、また生産量も少ないため比較的高く評価されます。

表面に加工を施すことにより、オストリッチ・ワニ・ヘビなどの模造をすることも可能です。牛革は、その性別、年齢によりカーフ・キップ・カウ・ステア・ブルというように区別されています。(下表参照

生後6ヶ月以内の仔牛からとったカーフが品質としては最上級。最も一般的に使用されているのはステアです。

また、一般に25ポンド(*1)以上ある厚く重い皮をハイド-Hide-(成牛・馬・水牛など)、 仔牛皮のように薄くて小さい軽い皮をスキン-Skin-(仔牛・山羊・羊・豚など小動物)と呼びます。 (*1)1ポンドは約454グラム。25ポンドは約11.34グラム。

カーフスキン
-CALFSKIN-
生後6ヶ月以内の仔牛の皮をなめしたもので、牛革の中で最上質。薄く・軽く・きめ細かく・柔らかく、見た目の風合いもしなやかで、美しさでは群をぬいている。
キップスキン
-KIPSKIN-
生後6ヶ月〜2年くらいの牛革。雌雄に関係なくキップと呼ぶ。カーフの次に上質。カーフに比べ肉厚・強度も増すが、きめは粗くなる。
カウ・ハイド
-COW HIDE-
出産を経験した生後約2年の牝牛の皮。厚くて丈夫なのが特徴。表面のきめの細かさはキップに比べて劣るが、他の成牛より細かいとされている。さらに、傷が比較的少ないという特徴を持っている。
ステア・ハイド
-STEER HIDE-
生後3〜6ヶ月の間に去勢した、生後2年以上経った牡牛の革。平均した厚さを持ち、強くて丈夫。さらに、去勢しているので、柔らかくソフトな手触りのため、最も多くつかわれている。
ブル・ハイド
-BULL HIDE-
生後3年以上経った去勢していない牡牛の革。傷が多く、きめは粗いが肉厚で丈夫。



■牛革以外の革■

牛皮以外の皮革としては、羊、山羊、馬、豚等の哺乳類のほか、ワニ、トカゲ等の爬虫類があります。
それぞれに長所短所があり、革の風合いも違うので用途によって使い分けられています。
さまざまな革の種類と特徴は別表「牛皮以外の革」をご覧下さい。
>>> 牛革以外の革
(別ウィンドウが開きます)


■なめし■

なめし」とは動物からはいだままの「皮」(輸入の原皮は塩漬けにされています)を鞄や靴など商品に使える「革」に加工することです。腐敗や乾燥を防ぎ、弾力性、柔軟性、たわみ性などをもたせ、長く使用できるように薬品で処理することをいいます。

天然の植物から抽出したタンニンを使ってなめす「タンニンなめし(渋なめし)」、塩基性クロム酸塩を用いる「クロムなめし」、複数のなめし剤を併用する「混合なめし(コンビなめし)」などがあります。
別表「なめし方による革の分類」をご覧下さい。
>>> なめし方による革の分類
(別ウィンドウが開きます)


■革の加工■

革は、鞄・靴・手袋などからパンツ・スカート・ジャケット・コートなどの服飾、そして家具と、幅広く使われています。ファッション性や使い勝手などさまざまなニーズにこたえるため、革はそれぞれの特性とニーズに合った加工をされ、姿を変え、製品となって私たちの手元に届きます。

革の加工は大きく分けると、銀面(皮の表面)を生かした平たんな加工とブラッシングでケバ立たせる起毛加工とに分けられます。起毛にはスエード・ベロア・バックスキン・ヌバックなどがありますが、それぞれ使う革の種類や表面をケバ立たせるのか裏面をケバ立たせるのかなどによって区別されています。その他、型押しで表面に模様をつけたり、揉んでしわを強調したり、合成樹脂で光沢を出したり・・・さまざまな加工がなされています。
別表「加工方法による革の分類」をご覧下さい。
>>> 加工方法による革の分類
(別ウィンドウが開きます)


■仕上げ方法による分類■

革はデリケートで繊細な素材です。
革の風合いをできるだけ自然に近い形で楽しむために最小限の仕上げにすると、その分メンテナンスには気を使うようになります。しかし、天然の素材であることとそこから生まれる高級感や身体にしっくりなじむ感覚を考えれば、お手入れも楽しくなるでしょう。

革の表面の仕上げは、
『革本来の風合いを活かして染色だけを施す』
『塗装をして、手入れしやすく表面を均一にする』

に大きく分けられます。

染色だけで塗装をしない「素上げ」は、高級ですが汚れやすくメンテナンスが困難です。染色した上にわずかに透明な塗装をしたものを「アニリン仕上げ」、染色した上に少し顔料を塗ったものを「セミアニリン仕上げ」といい、家具用皮革として一般的なのはこの「セミアニリン」と、顔料で塗装した「顔料仕上げ」です。
別表「仕上げ方法による革の分類」をご覧下さい。
>>> 仕上げ方法による革の分類
(別ウィンドウが開きます)


天然皮革
「皮」「革」「レザー」 ■牛革 ■牛革以外の革 ■なめし ■革の加工 ■仕上げ
人工皮革
分類 ■人工皮革の製造工程 ■主な人工皮革
革製品のお手入れについて